23.決闘②決着①
「えっ?」
俺は愕然とし、無意識にそう口にしていた。
鵜飼の首から覗いていたのは、およそ人のものとは思えない金属だったからだ。
幻覚でも見ているんじゃないかと思い、俺は「神眼」を使う。
《鵜飼春樹》
種族:自立魔法人形
状態:強制操作
この情報が頭の中に入ってくると、俺の頭の中は一瞬で混乱した。
それと同時に憎悪に燃えていた心が少し和らぐ。
どんどん冷静ないつもの俺に近づいている。
何で初めて視たときとは違う表示に?
そもそも、種族なんて欄が出てくることもなかったはずだ。
さらに、状態の強制操作、これを見ると、ますます鵜飼がゴーレムであるとしっかり主張しているようなものだ。
だが、強制操作、これは誰か鵜飼を操っているという証拠に他ならない。
なら、誰か術者がいるはずだ、そう思い、俺は辺りを睥睨する。
そうすると、誰かがサッと動いたところがあるように見えたので、その辺りを「神眼」で視た。
すると、視た瞬間目を逸らした人がいたので注意深く視てみると、
《雑賀 舞姫》
能力:人形操師
能力の部分で明らかにこいつが犯人だとわかる。
「ちっーーーーーー!」
そうは問屋がおろさないらしい。
気づかれたとわかっているのかいないのか、それはわからないが、鵜飼は再び俺を攻撃し始める。
だが、どちらが押されていくか、どちらが負けていくのかは普通にすれば、考えるまでもなく明らかだろう。
さっきで限界ギリギリだった俺と、自立魔法人形でスタミナ的に制限のない鵜飼のどちらが勝つかは。
だが、鵜飼に対する打開策は今の俺の状況では必ず成功するとはいいがたい。
もう二度も魔法を使ってしまったのだ。
魔力残量的にも厳しい賭けだ。
でも、俺はこの魔法に賭けるしかないーー!
俺は剣を交わしながら、詠唱する。
三回打ち合ったくらいでくらいで唱え切れたらいいだろう。
一回目
鵜飼はさっきと違って単調な攻撃ばかりしてくる。
これならーーーーーーーー!
《我、此処に願うーーーーーーーーーーーー
二回目
焦り始めてきたのか、鵜飼の攻撃はさらに乱れていく。
これはーーーー!
剣を弾き飛ばせる!そう思い俺は振り下ろされた剣に対して下から剣を振り上げる。
時空の流れの中からーーーーーーーーーーー
三回目
そうして、剣を弾き飛ばすーーーーーーーー
剣が手から離れるという絶対的な隙
これを見逃すはずはなくーーーーーーーーー
解き放たれんことをーーーーーーーー!!》
そう唱えきった瞬間、雑賀の隣に俺の体は転移し、
「俺の勝ちだ!!」
そう言い、首元に向かって手刀を振り下ろす。
倒れ伏す雑賀を目に、鵜飼の方を見ると、糸が切れた操り人形の様に倒れていた。
「どうだ?」
「そうね。これなら勝敗の付け方にも納得がいくでしょうね。では、勝者は来栖海斗グループとします!!」
「「「「「おおーっ!!!!!」」」」」
この瞬間、俺たちのグループがクラス内トップグループ、そして俺がクラス内のリーダーであることが確定した。




