幕間3 〜Side 藍川遥香 〜この想いは・・・
遥香の過去です!
説明不足と思ったので。
〜Side 藍川遥香〜
私、藍川遥香がかいくんを好きになったのは、私が小学生の頃だった。
〜Side 小学生時代の藍川遥香〜
私は幼稚園のころまで住んでいた町から引っ越してこの町に来ることになった。
今までの友達と離れて違う町に行くのは、
少し寂しかったけれど、少し楽しみな気持ちもあり、これから始まる新しい小学校での生活に幼い私は期待していた。
〜始業式当日〜
「こんにちは!4月にこの町に引っ越してきた藍川遥香です!今日からよろしくね!」
私は自己紹介を無事に成功させ、いろんな子に喋りかけられていた。
そろそろ帰ろうかとしている時、新しく友達になった子が、
「はるちゃーん!」
「なーに?」
「今日、これから遊ぼうよ!どう?」
「うんっ!いいよっ!」
そうして私は引っ越ししてきて、初めての友達と遊ぶことになったのだった。
〜Side 藍川遥香〜
このことが私とかいくんを結びつけてくれた1つ目の出来事だった。
きっとこのことを忘れることはないだろう。
あれは……たしか……。
〜Side 小学生時代の藍川遥香〜
私は前の町では方向音痴で有名だった。
友達の家に出かけた私が、帰ってこなくて、お父さんとお母さんが、探しに来てくれた時、私は泣いていたらしい。
その時、私がどんな気持ちでどんな行動をしていたのかは自分ではよく覚えていない。
そして今回も初めての町でそうならないはずがなく、案の定、私は迷子になってしまった。
そんなときにキョロキョロ辺りを見渡していた私に声を掛けてくれて、助けてくれたのが、当時一緒のクラスになったかいくんだった。
〜Side 藍川遥香〜
「あの時のかいくんはとても優しくてかっこよかったなぁ〜」
今でもそう思うことをやめられないのだ。
〜Side 小学生時代の藍川遥香〜
「たしかはるかちゃんだったよね?どうしたの?」
私はぐすぐすと泣きながら答えた。
「うんっ。 えっとね。友達と遊ぶ約束したんだけどね。迷子になっちゃったの」
そんなことを泣きながら答えた私にかいくんは、
「誰と遊ぶの?」
「香奈ちゃんのところなんだけど・・・」
「じゃあ、僕が連れて行ってあげるよ!」
そう言ってかいくんは香奈ちゃんの家まで連れて行ってくれた。
私はそんな優しいかいくんに、恋をしたのだった。
〜Side 藍川遥香〜
あの時からずっと私の想いは変わらない。
そして、これからも……
次回は日曜日です!




