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第三話


 隊長と俺が黒翼に入ってから数週間が経ち、怪談の対処にも少しづつ慣れて来ていた。そしていつも通り、怪談の対処に向かっている。


「隊長、今回の依頼内容知ってます?」


「あぁ、しってるぞ!」


 子供のようにはしゃいでいる隊長が目の前に。


「なら何故そんなにウキウキなんですか?」


 隊長はこっちに振り向き『にまぁ』としてこう言った。


「都市部に来たことがなかったのでな、少し浮かれているのさ!」


 少し所ではないほどに浮かれているがまぁいいだろう。

 幸い目的地も近い、すぐにいつもの隊長に戻るだろう。

 

「ここですね」


 完全に封鎖されている建物、今回の依頼は死者が既に出ているので全面を隠すのは難しいが最低限、これでも隠してるつもりなのだろう。


「すごいな、血の匂いがここからでもするぞ」


「そうですね……」


 警備の者に話をし建物に入って行く。

 2階の206号室、そこに入った瞬間強烈な違和感、そして吐き気を催すような光景が目に入った。内蔵を全て食い荒らされたのだろう、既に原型を留めないほどになっていた。


「この前と同じだな」

「部屋がバラバラだ」


 部屋の内装がおかしくなっている、玄関から入ったはずなのに、ベランダに玄関があり、キッチンであったところに風呂が天井に張り付いている。


「頭が狂いそうですね」


「流石に慣れろ、これで連続3回同じ怪談が起きている」

「全て同一犯で間違いは無いだろう」


「そして殺されているのは今回も、前回の依頼主」


「一旦ここにいても意味が無い、外に出るか」


 ベランダから外に出て我々は今回の依頼主に会うことに決めた、既に死んで居ても何とか手がかりは掴めるはずだ。


「汽車に乗って行った方が早そうですね」

「乗りますか?」


「本当か!」


 隊長の目が凄く輝いていた。

 切符を買い汽車乗り込んだ、横でずっとぴょんぴょんしている隊長を連れて。


「汽車なんて乗るの久しぶりです、この国に来る時以来載ってなかったですから」


「そうか、私も昔、指揮官に連れられて実家に一緒に帰った時以来だ」

「なんだか懐かしく感じるもんだな汽車と言う物は……」


 なんだか少し興奮も収まったのか、眠そうにしている。


「寝ていいですよ、着いたら起こすので」


「そうか…ありがと……」


 俺の肩にもたれ掛かるように眠った。



 視界がぼやけてきた、なんだか懐かしい感覚に包まれながら、意識が遠のいていった

 

 ガタンゴトンと揺れる汽車の中で空を見つめる、綺麗な青空だった。振り返ると前の席に羽の生えた人間のような何かが、座っていた。


「ねぇなんで偽物と一緒に居るの?」


 こちらを見つめながら言ってきた。


「君が選んだ相手があの偽物ならいいんだけど」

「あいつ君の後ろを追っかけ回してるだけだよね」

「あいつ実際要らないよね、偽物だしめんどくさいから捨てちゃうか」


 訳の分からないことを言っている。


「あんた誰?偽物って何?」


「え〜酷い、君の唯一の心の友だと言うのに〜」


 友人?私には友人など一人もいない。


「まぁいいや、あの偽物は弾いてあげるから安心してね」

「じゃ、バイバイ〜」


 すっと音もせず消えていった。なんだったのだろう。

 眠くってきて目を閉じて寝ようとした時……

 波の音が聞こえた。



「隊長起きてください、着きましたよ」


「ん、ああ、おはよ」


 余程疲れていたのか凄い深く眠っていた。

 汽車から降り依頼主の家へと足を運ぶ。


「うへー、宮殿みたいだな」


「国のお偉いさんですからね」


 そんな話をしていると『パリン』と宮殿みたいな家の奥から物音がした。


「カイン行くぞ!」


「了解です」


 家の中に無断だが入っていき、主の部屋らしき場所までたどり着いた。


「入りますよ!」


 扉を開けると先程の現場と同じ、内蔵の無い死体にバラバラの内装。


「遅かったか」


 床の窓から人型の何かが、壁を登って逃げていくのが見えた。


「隊長、外に!」

「犯人らしき者を見ました」


「わかった、私は直接犯人を追う」

「カインは、別ルートか挟んでくれ」


「了解」


 本棚を開け外に出て各自別れて走っていった。



 犯人と同じルートを走るが片腕が無い分、壁を登るのに時間が掛かり少し遅れてしまう。

 

「待て!」

「クソ、なんなんだあの機動力」


 建物の屋根と屋根を軽々と飛び越えていきだんだん見えなくなっていく。


 どこに逃げているか分かればいいのだが。


「は!軍の方向だ」


 軍の方向へと一直線に行っている、逃げるために行っているか、目的があって行っているのかは分からないが。目的地が分かったならこっちのもんだ。


「カイン、軍の基地に迎え!」

「奴が行っているのは軍事基地だ!」


「直行ですか!」


「ああ」


 無線で共有して、近くの車を借り全力で軍へと向かった。




 軍へと向かったと無線が入り、最悪の事態にならない為にも全力で軍へと向かった。


 本部棟以外を調べ、残す本部棟へ足を踏み入れた瞬間、波の音が上の階から微かに聞こえた。


「隊長、居ますか!」


 呼びかけながら下の階を調べ、そのまま上の階へと向かった。


 作戦会議室、司令室を調べラストの指揮官の個人部屋。


「指揮官……」


 扉の前に立ってすぐに血の匂いが鼻を突いた。

 ゆっくりと扉を開け、目に入ったものは。


 血に濡れた隊長が立っていた


 その足元に、腹の裂かれた指揮官の死体


 そして


 隊長の失っていたはずの腕が


 戻っていた


「……隊長?」


 隊長は笑顔で振り向いた


「ああ、カインやっと来たか」

「捕まえたぞ」


 変わらない声


「犯人、指揮官を狙っていたんだよ」


 隊長が指揮官の方を見る


「え゙?」

「知らない……」

「こんなの……知らない」


 隊長は、首を振る


「違うんだ……」


 視線を落とす


 血塗られた手


「……これは」


 震える声


「私は……やってない……」

こんにちは、しろにあと申します。

隊長ちゃん、可愛いですよね( *´꒳`* )

書いている側としても、ついニヤニヤしながら書いてしまっています。

これからも可愛い隊長ちゃんが見られるといいですね

(全ての元凶)

それでは、また次回お会いしましょう。

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