ここってあの世?
抜かれていたコンセントが再び繋がった電子機器が再び電源を与えられて動き出すみたいにバラバラになっていた意識を同じ場所に集まってくる。
全部一つの所に集まったところで・・・・目を開ける。
そこは何も見えないただの黒一色の場所。それよりもこの動作自体が驚きだ。意識を持って初めて認識する。死後の世界って本当に存在しているんだ。
意識があるなら身体は?真っ黒の中で集中してみると確かな感覚がある。腕を曲げてみる。それから手で顔を触ってみる。
「・・・・・・・触れる」
言葉も出せるし音も聞こえる。死の世界って変な世界なのかな?
今の自分が立っているのか、寝ているのか、それだけがよく分からない。上下の感覚だけがない。
しばらく放心。ホントに死んだのかな?手を翳してみても何も見えない。感覚は生きている時と何ら変わらない。このまま待っていればいつかなにかあるのかな?
これからが分からないからこのまま身を任せる。もしかしたらずっとこのままの状態が続くのかな?天国も地獄もない世界。どこにも辿り着けない世界。これが俗に言う死後の世界で合っているのだろうか。
目を閉じていても開けていて変わらない世界。思っていた世界とはずいぶん違う。よく聞く一瞬死んだ人が見ている光景の大体が花畑を語っているが、本当はこんな世界だということはやっぱり本当に死んでみないと分からないモノだね。
・・・・・・・・・・はあ、まさかこんな世界だとは。
輪廻転生って言葉を信じていた時の自分に言ってやりたい。せめてゲーム機の一つでも持っていった方がいい。スマホだっていい、電波届くかは分らないけど。でも光の出るものはあった方がいいってことを。
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時間の感覚ってないけどさ・・・・ないけどさ・・・・・一体何時まで続くの?
ある意味これって拷問だよね。やっぱり自分で命を絶ったせいですでにそういう地獄に墜とされて未来永劫闇の中を彷徨うことになったとか。
誰が決めたのだろう?勝手に誰が決めたのだろう。こんなことになるくらいなら、ここに来る前に言えるものなら言いたい。もうちょっと死に方を考えた方がいいかもって。
退屈。退屈。意識がある分余計に感じる。何とかしてよ。退屈。退屈なのよ!
「もう!誰か何とか言いなさいよ!」
思いっきり大きな声で文句を言う。誰もいないこの世界で大声を出してもちっともスッキリしない。
「出て来い!閻魔大王!文句言ってやる」
死んだのに報われないどころかどこにも辿り着けない。こんなことってあるの?だんだん腹が立ってきた。こんなのだったら生きていた方が良かった!私は文句を言うためにここまで来たのに!
やがてどこにも行き場のない怒りは虚しくなってくる。生きている時だって行き場がなかった。
生も死も大して変わらない。変わりたくて命を掛けたのに・・・私の命って価値ないの?
「文句言ってやる・・・・言うから・・・私に生きる意味を教えてよ・・・」
やっぱり涙は出ない・・・ほんと生まれなきゃ良かった・・・
『ポポポポーン』
何?何の音?
びっくりするが久し振りに聞く音というモノにちょっと感動して涙が出た。自分が死ぬ時だって出なかった涙が今頃出るなんて・・・・・・・・なんか可笑しい。
「長らくお待たせしました」
そう聞こえた瞬間、目の前が急に明るくなる。色々な光が通り過ぎてゆく。おかげで余計に涙が溢れる。それに身体が明らかにどこかに流されてゆく。一体何が起こっているの?
読んでいただいてありがとうございます。
投稿のペースとか文字数がイマイチ分らないものですから、小出し小出しで書いています。
チマチマしているかもですが、慣れてきたらもっと増やしたいと思います。
これからをよろしくお願いします。




