表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/75

75 ゴルア王国

<レスト(皇太子)>


-ゴルア王国-


 勇者が現れなかったという話をするために私たち4人は城へ向かった。

ビヤル(騎士)とリーコスは、別行動で情報収集することになった。


 そして、瓦礫の山となった城と神殿を見て私たちは、唖然とすることとなった。


 まわりを見渡して、呆然とする人はいても、助けを求める声は聞こえてこない。


 「海がやったのでしょうね。」グリューネ。

 「なぜ、わかるのですか?」レスト。


 「さきほど対峙したときにもやろうとしていましたので。

こちらで力を使い果たしてくれたから私が楽勝できたのでしょう。

でなければ敵わなかった気がします。」グリューネ。


 「そうですか。状況は、見たままなのでしょうが、一応聞きにいきましょうか。」レスト。

王に近いものを捕まえて聞くのが一番か。うわっ、王がいる・・・、無視は駄目か。


 「陛下、ただいま戻りました。勇者ですが、現れませんでした。

ところで、これはどういうことなのでしょうか。」レスト。


 「何、現れなかっただと。お前たちの作戦であろう。役に立たぬな。」王。

質問は無視か。人を貶めるのが好きな人だから、わかってはいたが。


 「申し訳ありません。」ひとまず謝っておくのが無難だな。


 王と側近がその場を離れ、宰相が残った。


 「殿下、さきほどのご質問ですが、建物が揺れて避難が終わるのと同時に崩壊いたしました。

神殿も同じです。死者どころか怪我人もおりません。この二つの建物以外で揺れはありません。

まるで人がいないのを確認して行っているかのようです。

ひとまず、陛下を初め城に住んでいる者の住まいの手配で精一杯という状況です。」宰相。


 「そうか。私にできることはあるのだろうか。」レスト。


 「そうですね。城と神殿だけへの被害で他にはないのでとくにありません。

ただ、仮住まいがおちつき、城の再建の際にはご協力をお願いいたします。」宰相。


 「わかった。」レストの返事を確認して宰相は王の後を追いました。


 「さて、ここでは何もすることもありませんので私の館へ行きましょうか。」レスト。


 城から少々離れた場所にあるレストの館へ、他の者の手を煩わすわけにもいかず徒歩で移動。


 「思ったよりも、王も宰相も勇者への関心は低く感じますね。

もし、黒幕ならば、あんな反応ではすまないですよね。」ユーチェ(偽勇者)。


 「そうですね。いつもの王でしたね。それに神官長殿もですね。

呆然と神殿を見ながら祈られてました。私たちに視線も向けませんでしたね。」

さすがよく見られてますね、イズーク(元魔術師長)。

 

 「イズーク、気づいたのはそれだけか?」グリューネ(森の魔女)。


 「はい?他にもありますか?グリューネ様。」イズーク。

そういえば、イズークはグリューネの弟子だったな。


 「どこに雇われているのかわからなかったが、魔術師の一人が私達の動向を気にしていたぞ。

この館まで後をつけて来ていた。」グリューネ。


 「すみません。気がつきませんでした。それでどこの者かわかってのでしょうか?」イズーク。


 「気づかれぬように追跡の魔術をつけた。建物の中へ入ったら解除されるようにしてある。」

グリューネの話で驚いたが、この話で安心もした。


 「グリューネ様、いつ追跡いたしましょうか?」イズーク。


 「レスト殿下はいかがお考えでしょうか。」グリューネ。


 「すぐに動いて相手に気づいていることを知られたくない。

相手次第では、明日の昼に理由をつけて訪問するのがいいだろう。」レスト。


 「では、そのようにいたしましょう。」グリューネ。


 「さて、明日は忙しくなるだろうから、今日はゆっくり休んで英気を養って下さい。」レスト。

すみません。予定は予定でした。二日遅れ&短いのですが…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ