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ドリームブレーカーとヤギどらごん  作者: ヤギどらごん応援隊員
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47話 日本の夢

おまたせしました。

よろしくお願いいたします。

 2029年4月4日。

この日に眠りについた日本人は皆同じ夢を見た。翌朝にはSNSが広まり、何日にも渡って奇跡あるいは陰謀論であるとメディアは放送し続けた。


これは当日の私が見た夢。

かつて通っていた小学校の体育館の中に私は1人でいる。目線は小学生の時と同じ高さ。不思議なことに備品の全てがヤギどらごんぬいぐるみに替わっている。バスケのゴールもトイレの便器も洗面台の鏡も。壁と扉と電灯があるくらいで、あとは大量のヤギどらごんぬいぐるみが置いてあるだけ。

当事者としての感想は、怖くはない、しかし特段楽しさがあるわけでもない。気を紛らわせようと、ぬいぐるみに触れようと手を伸ばすと1枚の紙切れが私の目の前に落ちる。その紙には「どれか1つだけを持ち出してください」とだけ書かれていた。


その体育館から出るには、大量のヤギどらごんぬいぐるみの中から1つを選ぶ必要があった。


ぬいぐるみを1つだけ手に持つと、外へ繋がる扉の鍵が開く仕掛けだったような気がする。もう記憶も薄いが、確かそうだった。


紙切れの文面を考えるに当たりのヤギどらごんがいたんだろうなぁと私は思う。



このヤギどらごんの話題もたった 3週間で廃れ、テレビは普段のニュース放送に戻る。


新しい1日を告げる朝。

メディアが報じる陰惨な事件には、意識しなくても溜息が出る。


夢を見ていたい。私たちはずっとずっとヤギどらごんの夢を見ていたいものです。



ありがとうございました。

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