力場のベール どうやってきたの?
目の前に広がる物が何を意味しているのか
考えるだけで背筋凍る。
だが、
壮大だ
その正体も意味がわからないが…
広大な空を反映するバカに広い地平面
そして
空に
白く枝を描いたような、二つに分岐した何かが
あった。
何と形容すればいいのかわからない。
初めて見る巨大な何かだ。
いや
どうでもいいんだよ。そんなこと
どうやって帰んだよ
「あーーーもぉーーなんだよこれぇ、ざけんなよ…くそ……」
くそが…俺が何したってのさ…
神様、なぁ?聞いてるか?
元はといや…あんたのせいじゃねぇか
全て…
何で俺がこんな目に遭うんだ…よ
膝から崩れ落ち、目を塞ぐ。
「はぁぁ…くそぉ!くそぉ!」
流れる風が熱くなった身体を冷やす…
耳障りの良い木々の揺れる音が心地よかった。
「え…? 木?」
見上げるとそこは、元の風景に戻っていた
ライトがつけっぱなしの車とそのエンジン音が
辺りを響かせるように鳴っていた。
幻…覚…か?
ふぅ……脅かしやがって…はぁ…
もう…本当に…
…もういいって。
「何してんの?」
「は…」
随分と疲れたんだ…そんな俺に…次は…人か?
誰だよ…
まぁいいか。どうでも良い
「さぁな。何してんだかな、わかんねぇよ…ここなんなんだ…お前知ってんのか?」
「……初対面でそんな態度とれるのねぇ…まぁ、よくわかんないでしょうね、はじめてっぽいし」
「うるせぇな……早く帰りたいんだ……実家に」
「帰りたい…… そう」
彼女は少し淡い眼差しを見せた。
「てか、ちゃんと目を合わして会話しなさいよねぇ……」
「はぁ…めんどくせぇな」
そう言われて、顔を見上げてみる…
へぇ…なかなか別嬪さんだな
普段なら顔を見ておしゃべりなんてできないだろうな
だがいまはそれどころではない
「あらそう……」
「美人さんだな……」
というか….…
「そんなことよりだ、帰りたくても帰れねぇんだよ、ここに来る前おかしなことが起きてたんだ…」
「……」
「ナビが一本道しか表示されなかったんだぜ…拡大してみてもだ…そこにはその道しかなかったんだ。」
「そう……んじゃ……あなたもなのかもね」
静かに意味深なことばかりいいやがって
「何がだ……!教えろって言ってるだろ…性格悪りぃのか?」
「帰りたいの……?」
「いや…どうやってなんだよ…そこが知りてぇんだよ」
「別に普通にきた道を辿ればいいんじゃない……車で来たんでしょ?」
無理だと思うけどな。聞いてたのか人の話
「はぁ……無理だと思うけどな……」
「….で、なんか手伝うことある? できることならするわよ」
「………さぁな」
もう諦めた俺は俯き彼女の思うがままに流されようとした
だが、彼女は突然神妙な表情を浮かべ
「…一ついい?」
「…なんだ?」
「どうやってきたの?」




