表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
原作では破滅の悪役令嬢〜でも色々違います?(再編集版)  作者: Masa(文章力あげたい)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/20

悪役令嬢の生徒会長就任挨拶

 初夏の体育館に全校生徒が集められました。 これから、新生徒会長の川端ことねが就任の挨拶を始めるところです。 


 川端ことねは、まだ高校一年生。 二年生の生徒が就任するのが普通のはずですが、その候補者たちはみんな消されました。

 

 普通なら冗談に聞こえる話ですが、その人数が十人を超えたら事件です。 


 しかし、なぜか警察も、メディアも動く気配がありません。 生徒たちは、途轍もない陰謀めいた、ナニカに巻き込まれてしまった様です。


 「新生徒会長、川端ことね」

 「はい」


 司会者に呼ばれて登壇する、川端ことね。 この様子は先日の入学式を思い出させます。 あの時に彼女の発言を笑っていた生徒は、もう学校にはいません。 生徒たちは自分の動作がすべて、彼女に見られている錯覚を覚えていました。


 「みなさん、お久しぶりですね。 あら? おかしいですね? 前回話していた時より、人数がだいぶ減ってますね?」


 ことねは、ワザと首を傾げる仕草をとりましたが、彼女の茶番に付き合いたくない、早く終わってくれ! というのが生徒達の願いでした。 そんな気持ちを知っているはずの彼女は、まだ惚けています。


 「⋯⋯わかりました、風邪ですね。 季節の変わり目ですからね? ⋯⋯皆さんも体調管理してくださいね?」


 ーー私に逆らう奴は風邪の扱いで消えてもらう。


 「改めまして、こんにちは。 この度、生徒会長に就任した川端ことねです。 さて、貴方達に理解してもらいたいことがあるの⋯⋯今日から貴方達は私の理想のための駒になるのよ」


 理想のための駒。 それは、ことねが入学式で発言していたことでした。 彼女は続きを話します。


 「貴方達の自由、人権、休日は今からなくなるわ。 貴方達はただの生きる屍になるのよ? 私のために動けるなんて、なんて幸せなことでしょう」


 生徒たちの中に疑問が生まれる。 彼女はなにを、求めているんだろうか?


 「みなさんには、これから毎日登校してもらいます。 毎日、朝から、日付が変わるまで学校生活を送っていただきます。 イベントは全部廃止! ⋯⋯もちろん長期休みなどありません⋯⋯」


 生徒達は理解できませんでした。 それを察したのか、川端ことねは説明を始めます。


 「体育祭も文化祭も、生徒の自主性を騒ぐだけの無駄。 そんな無駄は、私の学園には不要よ。 次に、学ぶ者が遊びを求めるなど、認めない。 この学園は、私が王⋯⋯その国民である貴方達に、休む権利はないの」


 生徒達は、絶望感に苛まれました。 こんな独裁、従えるはずがありません。


 そのはずなのに、体がいうことをききません。


 「さて、誓いの証として、跪いてもらいましょう。 さあ、早くしなさい」


 彼女の指示に従うように、跪く生徒達。 今ここに、独裁者川端ことねの王国が誕生したのです。


 

 深夜、川端ことねの部屋。 いつものように制服姿のまま、鏡に向かって呟く彼女がいました。


 「ついに、叶ったわ! 私の理想が⋯⋯」

 『よくやった、川端ことね、さすが、私の優秀な駒だ』

 「はい、私はやり遂げました⋯⋯ですがまだこれからです。もう暫くお待ち下さいませ」

 『いいぞ! ハハハハ!』


 川端ことねとナニカが、会話をしている様子を、高坂湊は見ていました。 


 ーー川端ことねを守るべき存在の自分が、どうすることも出来ないなんて、あの時の俺に力があれば、彼女は。


 「駄目! 湊に手を出さないで!」

 「ことね! なにを言って!」

 『ハハハ! 面白い! なら、私の理想のために生きるのだな! お前の好きなコイツのために!』

 「はい、かしこまりました。 身も心もすべて貴方のために、捧げます⋯⋯」


 ーーあの忌まわしき悪霊から、俺を守るためにお嬢様は、闇に覆われてしまった。 俺はなんて非力なんだ!


 高坂湊は、一人自分に対して、黙怒するのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ