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原作では破滅の悪役令嬢〜でも色々違います?(再編集版)  作者: Masa(文章力あげたい)


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12/20

体育大会で友情を深めよう!

 瑞稀がサボったり、美羽が諌めたりしながら、気づけば体育大会の当日です。


 「さあ、始まりました。 理想学園伝統行事! 体育大会です。 司会は私、倉石瑞稀がお送りします! 相方は、我がクラスの応援マスコットの櫻井美羽さん」 


 ーーまったく、櫻井さんは仕方ないな、せっかくいいあだ名考えたのに。


 瑞稀は美羽をあだ名で呼べないことに、不満を持っていますね。


 一方、美羽は会場にいる観客たちに、文句を言い始めます。


 「⋯⋯そもそも私は競技に参加希望だったんです! どこかの怠惰な委員長のせいで、どの競技にも出場出来ないだけです!」

 「今年の優勝はどのクラスになるのか! 注目です!」

 「無視ですか⋯⋯」


 ーー無視したくもなるよ。 あれから、ですます口調にもどちゃってさ、せっかく二人で楽しい、体育大会の司会が出来ると思っていたのにーー


 瑞稀はあの日、美羽と仲良く話せたことが、嬉しかったようですね。


 「第一種目はキックラン競争! ボールを蹴ってコースを一周! 素早い動きと、絶妙なボールテクニックが重要になってきますが、櫻井さん、どう思いますか?」

 「⋯⋯なんでことね様が出場するのですか?」

 「川端さんが運動神経抜群だからですよ!」

 「へぇ⋯⋯」

 

 ーーやっぱり、指摘してきたね、彼女は今回の種目が少ないから出られないと勘違いさせていたけど、本番だったらすぐにバレるか。


 瑞稀はそれとなく事実を伝えた。



 「スタート! お! 先頭は、川端選手! 速いですね、やっぱり私の目に狂いはなかった!」

 「⋯⋯貴方、一応司会者ですよね? 私情がダダ漏れですわ!」


 ーーそう! この体育大会に優勝することが、私の目標! 素晴らしい! この目標の制覇が、更に私を次の目標へ到達させてくれる。

 

 「そのまま、ゴールイン! 一位は川端選手! クラスの優勝に一歩近づいた!」

 「さすがです、ことね様!」


 「続いての競技はクラス対抗の綱引きです! お互いの持久力と忍耐力が求められます。 櫻井さんどうです?」

 「⋯⋯ねぇ倉石さん、クラス対抗なのに、なんで私達は出ないのでしょうか?」


 櫻井さんがこちらを不審な表情で見つめてきます。 瑞稀は内心、冷や汗でびしょ濡れです。 これが令嬢のガン睨みですわ!


 「みんな頑張れ~! 声出してこ! エイ、エイ、エイ」

 「無視されましたわ!」


 ーー瑞稀、エイエイオーですよ?


 「大玉転がし! 二人一組でゴールまで転がしてます! チームワークが重要な競技です! 櫻井感想は!」

 「Why? おかしいですわ! この競技にも、ことね様が出場していますわ! 明らかにことね様だけ多すぎなのですわ!」


 ーーああ、惚けるのも限界かなぁ、ここは言い訳をしよう。


 瑞稀は美羽に向かって、ねだるような視線を向ける。


 「え、だって川端さん、速いからさ~⋯⋯ね、いいじゃん~」

 「いいじゃん~⋯⋯じゃないですわ! 倉石! 今すぐに変更するのだわ! 私が出ますわ!」


 まずい! ーーこうなったら秘密兵器の登場だね!


 美羽が会場へ向かう、その時。 


 「ああ! 川端お嬢様が!」

 「え! ことね様が! ブグ⋯⋯」


 『マスコットキャラミウミウのプロトタイプ』

 

 ーーまだ、試作品だから完全じゃないけど、足止めにはぴったり!


 謎の拘束具で美羽を足止めした瑞稀でした。


 「さあ、川端、桐原ペア! 堂々の走りを見せてくれました。 お互い抱きしめ合っていますね~皆様拍手!」

 「⋯⋯瑞稀! なんですの! 動けませんわ?」

 「美羽ちゃん⋯⋯あんまり、ジタバタしない方が身のためですよ?」

 「なんですの! ⋯⋯私は今どうなっていますの? 瑞稀?」


 ーーただのかわいいマスコットキャラですよ! 別に私は瑞稀って呼ばれて、喜んでないからね!


 瑞稀は美羽に呼び捨てされて、嬉しそうですね。

  

 「さあ、クラス対抗の玉入れです! 飛翔力と、素晴らしいコントロールが要求されます! マスコットの美羽さん、どう思いますか!」

 「⋯⋯なるほど、わかりましたわ。 私を共犯にして、体育大会の運動をサボる魂胆ですわね!」

 「あれ? バレた?⋯⋯勘がいいですね~ 貴方の認識を改める必要がありそうです⋯⋯」

 「なんですの? 気持ち悪いですね! 突然コッチを向いてニタニタして⋯⋯あの、近づかないでくださいまし⋯⋯やめるのですわ!」


 この二人は司会席で何をしているのでしょうか? 一部の観客が疑問を持っていますよ?


 「さすが、我がクラスメイトたち、素晴らしいですね! 優勝に一歩近づきました」

 「⋯⋯ハァ⋯⋯まさに、友情と努力ですわね⋯⋯瑞稀」

 「美羽さん! そうですね、その通りです! 拍手!」


 美羽は完全に素の口調になりましたね。 瑞稀は美羽に顔を見合わせてニコニコしながら、話しかけます。


 「さあ、体育大会も名残り惜しいですが、最後の種目になりました。 リレー対決です! この試合の勝者がこの体育大会の優勝者となります! 素晴らしい戦いが予想されますが⋯⋯ミウミウ! なにか一言!」

 「みんな騙されてますわ! この女、学校を支配する気ですわ!」


 ーーおや? そこまで気づいてましたか? 丁度いいでしょう。 ここで宣戦布告いたしましょうか。

 

 「⋯⋯支配だなんてそんな~。 ただ、私が暮らしやすいようにするだけですよ~。 漫画とかゲームの持ち出し可能とか。 部活の新設とか、名前はそうですね⋯⋯のんびりゲーム部でどうですか?」

 「⋯⋯あれ? 先生方⋯⋯が向かって来ていますわよ!」

 「げ! ⋯⋯あはは。 先生方どうも⋯⋯」


 ーーしくじった! 流石に怒られるか〜 悪ふざけが過ぎてしまったよ。 でも、なんか楽しいな!


 「素晴らしいですわ! ことね様! アンカーの、川端ことね選手、見事に他を切り離しゴール! 優勝ですわ! 今、クラス全員でことね様を胴上げしておりますわ! 以上、実況は櫻井美羽がお伝えしましたわ! ⋯⋯ふぅお腹がすいたのですわ!」


 ーーお腹が空いた? あれ? さっき、昼ご飯食べたばかりのはずじゃ?


 瑞稀は美羽の発言に、疑問を覚えたようです。


 「ふう、なかなか手強いですね⋯⋯ミウミウ。 ですが、この学校はもうすぐ私の手に落ちます! この私、倉石瑞稀の手にね! 次の選挙は私に一票を! みんなで始めましょう! 楽しい推し活ライフを!」

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