chapter39 迷宮攻略pt.5〜兎の群れ~
Side:ヴァリアス
一休みとして次のエリアに入ると、たくさんの兎の群れが出迎えた。
角がついているから、ホーンラビットだろう。
すると、兎たちは私たちを目掛けて襲ってきた。
子竜たちに指示し、私は空中へと逃げる。
そこから攻撃を仕掛けるも、なかなか当たらない。
流石――すばしっこい。私にも当てるのは困難だ。子竜たちに当たるはずもない。
様子を見ると、必死にブレスを吐く子竜たちの姿がある。けれども、攻撃はことごとく空を切っていた。
私は動きを予測してブレスを放つ。
その瞬間――他の兎よりもさらにすばやい個体が目に入った。
攻撃を受ける直前に跳躍し、器用に回避している。
「厄介なやつがいるな」
ざっと見たところ、兎の数は百匹程度。
私たちの攻撃の余波で倒した兎は、すでにドロップアイテムへと変わっている。倒せているなら問題はない。このまま進むだけだ。
しかし、兎たちは跳躍しながらこちらに攻撃を仕掛けてくる。
「お前ら、避けろ!」
私は子竜たちに叫ぶ。
子竜たちはなんとか躱すが、兎たちの猛攻は止まらない。
「なるほど、このエリアはそういうことか」
迷宮のコンセプトは理解できた。
“一種の試練”なのだ。
初めの部屋は、数十を超えるグループのゴブリンたちが襲ってきた。
次の部屋は、ありえないほど多いコボルトたちが襲ってきた。
そしてこの部屋は、俊敏な兎たちを倒すことが試練なのだろう。
ドラゴンに生まれて二百年余、私にとっても、十分に厳しい試練だ。
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