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世界が滅びかけたので竜は旅に出る  作者: 火川蓮
第四章

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43/48

chapter31 迷宮管理者の独白

※迷宮の監視者視点です

side:???


侵入者が現れた。

追い払うため、配下の魔物を差し向けたのだが――なぜかバーベキュー大会が始まってしまった。


……どうしてこうなった。

あんな小さな連中にブルートボアがやられるとは、さすがに予想外だ。

侵入者たちは、肉塊以外のドロップアイテムを黒い穴へと放り込み、ブルートボアの肉にかぶりついている。


「アイテムボックス持ちか。何者だ……あの幼女は」


呟いてみても、答える者はいない。

報告ではドラゴンだと聞いている。

……確かに、いる。

黒い鱗の子竜が三匹、幼女の傍らに寄り添っているのだ。

ドラゴンもアイテムボックスを使えたんだなぁ……と、少し感心する。


モンスターを追加でけしかけることもできる。

でも、なんだか可哀想だ。

食べ終わるまで、待ってあげようじゃないか。

そう思って観察を続けていると、幼女は再び黒い穴を開いた。

取り出されたのは、エメラルドグリーンに白の模様が入った卵。

続いて、紫に黒の模様が走る卵。

幼女はそれらを、そっと地面に置いた。


――その瞬間。

迷宮が応えた。

石床が波紋のように揺れ、卵はゆっくりと沈み込んでいく。

頭の奥に、無機質な声が響いた。


「エヴァンズドラゴンとブラックドラゴンの卵ね……」


ぼくはそう声を上げた。


ふむ、生成はまだ無理だろう。

だが、いずれ可能になるはずだ。

その日を楽しみにしておこう。

こうして、幼女と子竜たちは迷宮を後にした。

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