chapter31 迷宮管理者の独白
※迷宮の監視者視点です
side:???
侵入者が現れた。
追い払うため、配下の魔物を差し向けたのだが――なぜかバーベキュー大会が始まってしまった。
……どうしてこうなった。
あんな小さな連中にブルートボアがやられるとは、さすがに予想外だ。
侵入者たちは、肉塊以外のドロップアイテムを黒い穴へと放り込み、ブルートボアの肉にかぶりついている。
「アイテムボックス持ちか。何者だ……あの幼女は」
呟いてみても、答える者はいない。
報告ではドラゴンだと聞いている。
……確かに、いる。
黒い鱗の子竜が三匹、幼女の傍らに寄り添っているのだ。
ドラゴンもアイテムボックスを使えたんだなぁ……と、少し感心する。
モンスターを追加でけしかけることもできる。
でも、なんだか可哀想だ。
食べ終わるまで、待ってあげようじゃないか。
そう思って観察を続けていると、幼女は再び黒い穴を開いた。
取り出されたのは、エメラルドグリーンに白の模様が入った卵。
続いて、紫に黒の模様が走る卵。
幼女はそれらを、そっと地面に置いた。
――その瞬間。
迷宮が応えた。
石床が波紋のように揺れ、卵はゆっくりと沈み込んでいく。
頭の奥に、無機質な声が響いた。
「エヴァンズドラゴンとブラックドラゴンの卵ね……」
ぼくはそう声を上げた。
ふむ、生成はまだ無理だろう。
だが、いずれ可能になるはずだ。
その日を楽しみにしておこう。
こうして、幼女と子竜たちは迷宮を後にした。
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