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13話 スキル

 零が剥ぎ取りを開始しようとすると、剥ぎ取りのできる箇所が線で囲まれて表示される。


 「これは便利だな」


 スキルの有用性に関心しながら、ブルーウルフたちの剥ぎ取りをそれぞれ終える。

 そしてステータス画面を開いて、新しいスキルやメールが無いかを確認する。


 「メールから見るか」


 『この度は、エリアボス討伐おめでとうございます。

 今回貴方が初めてのグレートブルーウルフ討伐者として、賞金35万円が振り込まれます。

 なお、貴方の名前をグレートブルーウルフ最初の討伐者として、全プレイヤーに公開することが出来ますが、如何なさいますか?

 ご返信お願い致します。

 1日経っても返信が無かった場合は非公開とさせていただきます。』


 前の時と同じように、メールの返信で非公開にしてくださいと送っておく。


 『かしこまりました。

 それでは非公開にさせていただきます。

 間違っていた場合は3分以内にご返信をお願い致します。』


 また同じように放置していると受信メールが来た。


 【※重要 全プレイヤーの皆様へ】

 『この度はスキル・メイク・オンラインをご利用頂きまして、誠にありがとうございます。

 今回初めてのエリアボス討伐者が現れましたので、ご報告いたします。

 名前はプレイヤーの希望により非公開にさせて頂きますが、グレートブルーウルフを討伐されました。

 そのため賞金35万円が授与されます。

 なお、エリアボス討伐は最初の1000名様まで賞金、または1カ月のゲーム無料券と引き換えにさせて頂きます。

 討伐が早いほど賞金は高いです。

 討伐者以外も、プレイヤーが鍛冶で作った武器や防具で討伐された場合は、武器、防具の製作者プレイヤー全員に5割の賞金が入ります。

 討伐者の賞金から差し引かれるわけではなく、別に支払われるので、ご安心ください。

 無料券だった場合は、無料券が手に入ります。

 パーティーでの討伐の場合は、例えば1番最初に4人パーティーがエリアボスを倒した場合は、1~4番目までの賞金を足して、4で割って平等に支払われます。

 ボスによって賞金が違います。

 エリアボスは、1つのエリアに複数いることも多々あります。

 ご注意ください。

 以上でお知らせを終わります。

 分からないことがございましたら、お問い合わせボックスにメールをお願い致します』


 一連の流れが終わったので、気兼ねなくスキルの確認ができるようになった。

 『スキル【クリティカルヒット】を手に入れました』


 「新しいスキルは一個か」


 新たに手に入れたスキルを見た後に、剥ぎ取りのスキルの有用性を思い出し、しっかりとスキルの確認をすることにする。


 「一つ一つ確認するか」


 零はスキル一覧を開いて上からタッチしていく。

 【スラッシュ】

 《横に薙ぎ払う基本的な技。ただし使うには予備動作として剣を横に構える必要がある》

 【生態系調査】レベル1

 《1度倒したモンスターの情報を得ることが出来る》

 【隠密】レベル1

 《足音や気配を薄くできる》

 【不意討ち】レベル1

 《敵に気づかれずに攻撃を与えた場合、ダメージが上がる》

 【投擲】レベル1

 《物を投げて攻撃した時のダメージが上がる》

 【剥ぎ取り】

 《剥ぎ取れる場所が分かる》

 【クリティカルヒット】レベル1

 《敵の急所に攻撃を当てた時にダメージが上がる》


 「レベルが上がると何か変わるのか?」


 それぞれの効果は何となく理解することが出来たが、想像以上に分からないことだらけだ。


 「ヘルプには載って無いのか?」


 結局探してみたがヘルプには載っていなかった。

 このゲームの不親切さに不満を感じながら次の行動を考える。


 (傷も負ったし一度町に戻りたいが、帰り道が分からない……)


 少し思案して一つの案を思いつく。


 (高い木に登って上から町に行く方角を探すか)


 そうと決まれば善は急げと動き出す。

 少し歩いて一際高い木を見つけて上まで登ると、そこから辺りの景色を見て街を探す。


 「あっちか」


 町の明かりを見つけて方角を確かめた後、次に逆方向のこれからまた進むことになるであろう方向に目を向ける。


 「んっ?」


 高い山の麓に小さな明かりが見える。


 (もしかしたら新しい町かもしれないな)


 新たに明確な目標が一つできたことで、少しテンションが上がる。

 零はしっかりと景色を目に焼き付けて、始まりの町へと向かうため、木を降りて歩き始めたのだった。

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