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ふと目が覚めると、何もない真っ白な空間にいた。
「あれ?どこだここは」
そもそも何故ここにいるんだろう
あ゛!?!
車とぶつかったわ。
まさか死んだのか……もう少しで20歳だったのに……
ってそれどころじゃないやっと好きなゲームがアニメ化とか舞台化とかやるのに、見れないとか………orz
てか本当にここどこだろう。
よく読む小説の転生みたいな雰囲気。
『まぁ、その考えで合っているよ』
ファッ!?!
声が聞こえたよどこからだよ!?!
『とりあえず後ろ振り返ってくれない?』
そう聞こえて振り返ってみると、白髪で赤目の青年がいた。
白髪に赤目とかかっこいいっすね!
『ありがとう』
しかもなんか心読まれてる系ですね!
プライバシーとかは無いんですかね!
『とりあえず僕の話を聞いてもらえる?』
あっわかりました。すいません。
やっぱり私は死んだらしい。
よくあるちょっと間違えたとかではなく普通に運命みたいなもので死んだらしい。
まじかよ私寿命20年しか無かったのかよ……
それで見かねたこの神様が私の魂を地球の神様と交渉して頂いてきたらしい。
なんでもやらせたい事があるそうだ。
うえええええええええい夢にまで見た異世界転生だよ!!!!!!
今になってテンション上がったよ!!!
『落ち着きなよ』
「はいっす」
先程から冷静なツッコミを下さるこの神様は名前をフェル様と言うらしいです。
『君には僕の世界に転生してもらいたいんだ』
「テ ン プ レ だ」
『普通そういうのは心の中で言うやつだよね?』
「転生しますよ!何すればいいんですか!」
『冒険しつつ争いを収めて欲しいんだよね』
テ ン プ レ だ
異世界転生冒険ファンタジーきたこれ。
待ってました!!!!
『案外すんなり信じるんだね。もっと躊躇とかするかと思ってたよ』
「こういう話大好きなんですよ。異世界転生とか憧れてましたし。後悔は結構ありますけど、面白そうですし!」
『………そう』
そう言ってフェル様は少し微笑みました。
イケメンだし本当に転生モノだったんだな。
『身体は用意してあるから見た目とかなら変える事は可能だけど』
「銀髪蒼目!!!!そしてイケメンになりたい!!!です!!!」
『………男になりたいの?』
「イケメン憧れなんですよねぇ……友人にも天音はイケメンだよねーって言われてたのでこれを機にイケメンになりたいです見た目も」
『…まぁ構わないけどね…………よし、設定したよ。何か欲しいスキルとかはある?』
「貰えるんですか?」
『まぁお願いする立場だから叶えてあげたいと思うよ』
イケメェン………フェル様かっこよす………
やっぱり異世界だから………あ
「魔法とかあります?」
『あるよ。魔法に精霊に神獣に魔物にたくさんいるよ』
「魔法使えるようになりたいです!魔法憧れです!」
『………そう言うと思ってたから8属性全部の適性与えたから頑張ってレベル上げなね』
「ふおおおおおおおフェル様ありがとうございます!!!!後は元々一般人ですし習い事とかもやってないんで気配察知とか危機察知みたいなのも欲しいです!!!」
『うん、入れておいてあげるよ』
そう言ってフェル様は結界術と剣術のスキルも加えてくれた。
今考えたらチートになりつつあるよねこれ
『後は何も知らない君の為に特別な能力もあげるよ』
フェル様の右手から拳大の光の玉が出てきて、私の方へ飛ぶと、すうっと入ってきた。
ふおおお入ってきたよ!?!
『聞きたいことはその子が教えてくれる』
その子………?よく分からないけれどありがとうございます。
『後最後に』
そう言ってフェル様は私の額に人差し指を当てる。
一瞬ピリっとしたけれど、身体に何か暖かいものが巡った気がした。
『僕の加護をあげたから、この世界の事、よろしく頼むよ。それに君の声は僕に聞こえるから、何かあったら願えばいい』
「フェル様、ありがとうございます。私、頑張りますから!」
『時間だ』
その声を聞いた瞬間、視界が白く染まった。
『………頼んだよ、天音』