20話 魔女の星の課題
ここは、魔女の家の居間
「さて、これからの課題リストを上げてみましたわ。」とアイリス。
1、孤児が多い。子供の1割に達する。
2、寡婦が多い。ダンジョンや戦争で男の減少が著しい。
3、悲観度が幸福度を上回っている。
4、魔物が増えている。
5、異世界からのゲートが活性化している。
6、魔素の太陽が6年後をピークに徐々に活発化する。
「その他に、小さいものが沢山ありますわ。王や町の有力者への要請も行っていますが、今一つ効果が上がらないのが、歯がゆいところですわ。」
「で、勇者とお母さんを交えてこれから対策を議論したいのですわ。」
まず、子供たちに十分な衣食住を与えることが、最優先事項となった。
「私ね。子供版のダンジョンを作りたいな。そこで毎日の糧を手に入れたり、勉強ができたり、手に職をつけたりできたらいいなって。どうかな?」
「身体も鍛えられるし。でも先生は必要だね。」と俺。
「ある程度の知識や技能を持たせた、ホムンクルスを用意できると思うわ。」
「シン。何かコメントないかな?」
「少々の怪我や、争いは避けられないだろうし、強い子を育てる仕組みも必要だ。もちろん。」とシン。
さすが、脳筋なシン王子。
ということで、おおまかには。
1、クエストが達成されれば、食べ物或いはそれ相当の景品を出す。
2、少々の怪我や、争いは許容する。
3、大人になっても食べて行ける技能や知識を身に着ける。
まあ、この3点は織り込みたいね。
各自イメージをまとめて、次回に持ち寄ることとした。
さて、時がたつのも早いもので、10日が経って、イメージのすり合わせが始まった。
まず、名前は”プチダンジョン”ってことになった。
12歳の夏。
俺と、アイリス、ジジ、ダニス、バニラ、ユーリィとフローラの7人がフローラの家に集まった。
今日は、プチダンジョンの設計会議だ。
まず、ユーリィが大人たちが利用している、ダンジョンの概要を説明した。
現有のダンジョンは、この星を創生するときに作られた。目的はもちろん、魔物の討伐による鍛錬と、獲得できる資材や食料、宝箱から出るレアアイテムの取得である。ダンジョンがあるところには町が出来て発展している。そしてダンジョンは、大まかに次の機能を持っている。
1、成長型であって、時間が経つほどに深く、強くなって攻略が難しくなる。
2、最大深度は50階で、魔物の最大HPは5000である。
3、魔物は地上に存在する獣や虫、植物などをベースに作られており、様々である。
4、ダンジョン内の死は、死を意味する。復活はない。
5、リターンの種を使うと、ダンジョンの入り口に転移できる。
6、レベルに応じて、次の階のドアが開く。(レベル+1のドアが開くこともある。)
7、5の倍数の階には休憩所がある。
さて、プチダンジョンは、子供が対象ということで、次のように機能が練られた。
1、成長はしない。
2、最大深度は10階で、魔物の最大HPは500である。
3、魔物は地上に存在する獣や虫、植物などをベースに作られており、様々である。
血は出ない。魔物はHPがゼロになったら光となって消える。
4、ダンジョン内では死なない。HPがゼロになったら入り口に転送される。
途中で獲得したものは失う。
5、リターンの種を使うと、ダンジョンの入り口に転移できる。
6、レベルに応じて、次の階のドアが開く。(レベル+1のドアが開くこともある。)
7、各階には、休憩所やお店や遊具などがある。
8、毎年、4月10日には、妖精のパレードがある。
まあ、こんなところかな。
「さて、このような仕組みで、如何?」とフローラ。
「パレードはいいなあ。 早く見たいーー。」とバニラ。
「魔物は親しみやすい形にしてはどうかな?」
「いやー。それじゃ遊びだよ。」
「うん。遊びで良いんだよ。5歳ぐらいから入場許可にしたいね。」
「読み書きや足し算などの勉強もできるようにしたいね。」
「1日の、景品や収穫は、一人潜ったら、2日分程度獲得できるようにしよう。多くても困るわけはないが楽するのは良くないと思う。」
「パレードは、バニラ中心でジジとサクヤでイメージを練ってくれるかしら。」とアイリス。
10日ぐらいかかって、やっとプチダンジョンの構図が完成した。




