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東方時空伝  作者: こっぴゃん
10/23

第八話 洞窟の謎

やばい、また失踪してる((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル

ある日の昼下がりに訓は、袋を片手に石段を登っていた。

「まったく…なんで俺が茶菓子を買いに行かにゃならんのだ。霊夢さんや文さんの方がはやいだろう……ブツブツ」

神社の家にある縁側には霊夢と文がいた。文は今日は暇だから、最近スクープの多い訓の元へ来たらしい。

「遅いじゃない訓。お茶が冷めちゃったわ。」

「へいへい、空が飛べなくてすいませんっと。お茶は俺が沸かしますよ。」

訓は茶菓子を居間へ置いて茶を入れた。

「えーと、あやや。

訓さん、煎餅を買ったんですか?私あんみつが良かったのですが…」

「すいませんね文さん、お茶には煎餅かと…」

「はぁ、センスが無いのよ」

「(´・ω・`)」

訓はしょぼくれた顔をしながらお茶を湯のみに入れ、煎餅を取った。

「あ、そういえば文さん。

元の世界について何か情報は得られましたか?」

「はい、一応調査はしてるのですが。全く手掛かり無しです。」

「そうですか…貴女は知らないんですか?紫さん。」

訓が机に目をやるとスキマから煎餅を取る紫がいた。

「あら、私の気配が分かったの?凄いわね。」

「なに、煎餅買いに行く前に無かった気配があるから紫さんかなと思っただけ。」

この発言に霊夢、文、紫は少し驚いた。

妖怪等の気配を察知する事が出来るのは霊夢の様に訓練して身につけるか、文達の様な人外か、生まれながらの霊感が無ければ難しい。

この時霊夢はふと、彼は神官になれるのではと思った。

「まあ、私は知らないわよ。

貴方自身が分かってると思うけど、私はスキマしか使わないわ。

そんな変な穴は使わないし、知らないわ。」

そう言うと紫は煎餅をゴッソリ持っていきスキマを閉じた。

「あ、逃げた!

……あの様、何か知ってるんじゃないか?」

「大丈夫ですよ訓さん、私が頑張って情報を集めますから!」

「そうですね、文さんに期待してます。」

その様子を見て、霊夢は少し落ち込んでいた。

(まったく訓は、私は頼りにしないの?私だって、力になれるのに…)

「いやー、それにしても暑いですね。幻想郷てこんなに蒸すのか。」

「もう7月後半ですからね。

そうだ!肝試しに怪談でもしませんか?」

「お!良いねそれ!」

という事で三人の怪談が始まった。

訓の話は省略しよう、つまらない。強いて内容を話すとしたらポイ捨てされたゴミに魂が宿るという話。

霊夢の話はグロいのでカット。

文の話を聞こう。

「これは実話なのですが…

最近妖怪の山にある洞窟から変な声を聞く事があるのです。

にとりさんが何度か見に行ったのですが何も無くて。

何か悪霊が居るんじゃないのか と言われてます。」

「そんな話有るわけ無いでしょう、ねえ霊夢sて寝てるし。」

「だったら見に行きましょう!」

そう言うと文は訓を抱えて妖怪の山へ行った。



噂の洞窟は山の奥深くにあった。

だから人間が山へ入ってしまっても知られる事は無く、一部の妖怪しか知らないのだ。

「へぇ、此処がか……ん?」

洞窟へ入ると訓は刀に手を添えながら、おそるおそる奥へといった。

すると訓の目には妙な物が見えた。

それは紫色で小さいオーラの様な物だった。

「文さん、この紫のやつ、見えます?」

「え?いや、何も見えませんけど…」

「そうですか…」

オーラの様な物は一点に集まり、女性が現れた。

赤い着物を着た、黒髪の長髪をしたとても可愛らしい娘である。

「あの…私が見えるんですか?」

「ええ、はっきりと。

貴女は誰なのですか?」

「私は、地縛霊です。」

地縛霊とは……死んだ時の想いが強い事により、死んだ場所に残る霊のことである。ジ○ニャンもこれであり、決して自爆した霊ではない。

「どうしてこんな暗い洞窟に?

話を聞かせてくれませんか?」

「え?私が怖くないのですか?

今までも私を見た人は沢山いましたが、誰も私の話を聞いてくれる人なんて居ませんでした。」

「別に怖くありませんよ。

昔から霊感が少しあって、何度か霊を見た事はありますし。

俺は相談屋だ、霊になる程の想いを俺は知りたい。」

「貴方は一体…」

「河海斬 訓、相談屋だ。」

「私は、名前は覚えてません。

話は200年程前までさかのぼります。ー」

彼女の話によると…


約200年前、とある貴族の少女と平民の少年が居た。

昔は位の違う者同士は恋愛が許されなかった。

それ故、二人は親に密かに愛し合っていたのだ。

しかし二人の恋は両者の親にバレてしまい、少年は町の追放を。少女には外との接触を固く禁じられた。

二人はこの事をきっかけに家出をし、とある洞窟で二人きりの人生を歩む事となった。

ある日少年は二人で暮らす為に、住んでいた場所とは別の街で仕事を探しに行った。

だが少年はそれ以来、帰ってくる事は無かった。


「…なるほど、貴女はその相手を此処で待ち続けている と。」

「はい、彼は言ったんです。

すぐに戻ってくる って。」

「それにしても200年間も此処で?

相手も流石に死んでいるのでは?」

訓は頭を抱えながら、話していた。

文にはこの状況が解らず、ただ訓が独り言を言ってるようにしか見えなかった。

「あの、訓さん。

誰と話しているんですか?」

「え?文さんには彼女が見えないんですか?」

「はい、まったく…」

訓は今までの話を伝えた。

「ほう、そんな事が…」

「しかし何故俺に見えて文さんには見えないんだ?

分かる?幽霊ちゃん。」

「さあ、何故でしょう。」

「う〜む、恋人を200年待つ女性幽霊ですか。

新聞のネタになりますかね!」

「仕事熱心な事で…」

その後も三人で話をするが解決策は出てこなかった。

すると文がこんな提案をした。

「そうだ!

相手さんが死んでしまったのなら、必ず冥界を通るはずです!

幽々子さんが知ってるのでは?」

「文さん、ナイス!

よし、三人で白玉楼へ行くぞ。

文さん宜しくww」

文は訓を抱えて女霊と一緒に白玉楼に向かった。



到着すると、門前で妖夢が迎えてくれた。

「待ってました、お二方。

訓さんはお久しぶりです。」

「出迎えありがとうございます、妖夢さん。

しかしその口振りは、まらるで俺達が来るのを知っていたように思えますが…」

「まあそんな事より、幽々子様がお待ちしてます。」

そう言うと妖夢は三人を幽々子の居る部屋まで案内した。

「待ったわ、新聞屋さんに相談屋さん。」

幽々子は笑いながら手招きをして三人に座るよう言った。

「さて幽々子さん、何やら俺達が来た理由を知ってるようで。」

「まあね、そこの女の子の霊についてでしょ?」

「なら話は早い、聞きたい事は二つある。

一つ、何故文さんには彼女が見えない?

二つ、彼女の相手さんを知らないか?」

訓は真剣な顔をしながら質問をした。

幽々子は質問に対して、淡々と答えていった。

「まず一つ目の質問の答え。

幽霊に種類がある事は二人共知ってる?」

「一応は。」

「私も種類は言えませんが…」

「そう。

幽霊の種類は死んだ時の想いの形により決まるの。」

「ほう。」

「ただ彼女の場合、その想いの形が特別なの。

ある特定の人物にしか見えないようなっているわ。

多分、相手の男の子だと思うわ。」

「へえ、そうなの?」

「いやぁ、分かりません。」

「で、二つ目の質問について。

これについては分からないわ。

冥界だから言わずとも分かると思うけど、死者が数えきれない程来るの。

個人を特定するのは難しいわ…」

「そうですか…ありがとうございます。」

「残念でしたね、女霊さん。

どうします?」

「う〜む、何かいい案は無いか?」

頭を抱えながら唸る訓を見て幽々子は笑った。

「あら、まだ死者の集う場所は有るんじゃない?」

「あ!映姫さんの所ですよ訓さん!」

「あ!忘れてた!」

立ちながら騒ぐ二人を見て女性幽霊はキョトンとしていた。

幽々子に助言をしてもらうと三人は急いで映姫の所へ向かった。



「ふ〜む、最近は川を渡る霊が居ないな。

という事は、仕事無し?寝れる?

やったー!」

舟の上で寝ながら足を組んで、寝ようとしている町子の前に突然文が降り立った。

「こんにちは、町子さん!

映姫さんに怒られちゃいますよ?」

「ええ!?

そ、そんな映姫様にだけは言わ…てあれ?

新聞屋じゃないか?その男は?」

「あれ?新聞見てないんですか?

彼はですね、ー」

町子に訓について説明し、次に今の状況を説明して映姫に会えないか交渉した。

「大丈夫じゃないかな?

今は霊が一人も来てないからね。」

「そうですか、ありがとうございます!」

「ああ、宜しくな。訓」

訓は走りながら町子に手を振った。

映姫は仕事が無くて暇なのか、足をブラブラさせていた。

「映姫さーん!」

「ん?貴方は…訓?」

「お?ご存知で。

今日はちょっとこの娘について。」

何時もの如く、訓らは事情を説明した。

「うん、それは良いんだけど……

貴女、自分の名前分かる?」

「え?いいえ…」

「うん、生前の記憶が無ければ相手の名前も分からないから。

探すのは難しいわね。」

映姫は閻魔故、名前さえ分かれば見つける事は出来るが…

という事らしい。

訓は女性幽霊と一緒に三途の川の辺りで話していた。

「家はどんなんだったの?」

「貴族でしたので、親には何時も

人の上に立て と言われてました。」

「うわ、凄い厳しそう…」

「ですね、私も少し窮屈でした。」

「俺の家は違うかな…

やりたい事はなんでもさせてくれたし。

その代わり、弱さは見せるな て言われてたな。」

「へぇ、何かたくましいですね。」

「そんな事ないよ。

男としては当たり前だよ。

そだ、相手の男性はどんな人だったの?」

「はい。

とても優しく他人思いで、自分の事は何も出来ないのにお節介ばかりかける人でした。」

「なんか可愛いなw」

「訓さんに良く似てますよ。」

「いやいや、俺優しくないからね?

全然他人の事なんてしない、自分のやりたい事しかやらないよ。」

「でも、初対面で幽霊の私の相手を探してくれてるじゃないですか。」

「それは偶々俺のやりたい事が貴女の相手探しだっだけ。」

「彼も同じ事を言ってました。

偶々だよ て。」

「そうか、めちゃめちゃ優しい奴だったんだな。」

「出ていく時も、自分が外へ出るのに

気をつけろよ?外は危ないからな なんて言ってました。」

「なんかあべこべだな。」

すると女性幽霊は黙りこんでしまった。

「確か…その時何かを渡したんです。

彼の名前と同じ何かを……」

風が吹き辺りの花々が揺れていた。

すると女性幽霊は立ち上がった。

「ああ!

【椿】!【椿】です!

彼に椿の花を渡して「貴方と一緒」なんて言ったんです!」

「マジで!?映姫さんとこに行くぞ!」

二人は走り映姫の所へ行った。

するとそこには文、映姫、そして椿がいた。

「え?な、どうやって?」

「私は死者の管理もしています。

かのしの死んだ月日を調べ、その時幽霊に、つまりこちらへ来てない者のリストより彼女が誰か調べたの。

それにより、相手の男の子も分かるってことよ。

【香】さん。」

「へぇ、香さんて言うのか。

良かったじゃないか。見つかったや。」

「なんで…なんで帰って来なかったの?」

「すまない、香。

あの時、街にたくさんの妖怪が来て何百人も死んだんだ。

その中に、俺も…」

「そ、そうなんだ…

私が嫌いになったんじゃないんだね。

良かった。」

香は涙を流しながら椿へ抱きついた。

「いいですね、再会というのは。

ね?訓さん。」

「ですな。

さて、我々も帰りますか。

映姫さん、ありがとうございますた。」

「いいえ、この位平気よ。

それより貴方、気を付けなさい。」

「え?」

「近いうち、何か貴方に起こるわ。」

「は、はあ。

了解です。」

訓へ意味が分からないまま、文と帰った。





書き終わって思ったが俺の小説て会話がほとんどだね。

む〜ん、駄目かな?

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