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短編C-④ 『あなたは、誰派。』 ――中継セクターによる「読者参加型」観測者適性判定  作者: Taku


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第3話『結果発表——あなたの、近い席』

中継セクター。

カノジョが大きなマップを広げている。カレシはその横で、前回までの回答の集計結果を眺めている。雇い主はソファに座ったまま、興味なさそうに見ている。


カノジョ「はい、出たよ! Q1〜Q6の答えを出してくれた人へ——」


カレシ「前回までの回答を、このマップ上にプロットします」


カノジョ「まずは、このマップの見方から」


カレシがマップの中央を指す。そこには二軸が引かれている。


カレシ「横軸は『動く』か『留まる』か。縦軸は『感じる』か『測る』か。あなたの回答は、このマップ上のどこかに位置します」


カノジョ「つまり、『あなたはどの席に近いか』が分かるってわけ」


カノジョはマップの一点を指さす。そこは「感じる/動く」の領域だ。


カノジョ「例えば、あなたが『感じる/動く』寄りだったら、近い席は『前へ出る席』」


カレシ「カノジョ、青年、スターが主に位置する領域です」


カノジョ「わーい! 私の仲間だ!」


カレシ「ただし、失敗する確率も高い。考えるより先に声が出てしまうことがあります」


カノジョ「そういうこと、言わないの」


青年(後ろから顔を出して)「俺、呼ばれた?」


カノジョ「ちょうどいいところに!」


青年「……なんか、面倒なことになりそうだから、帰るわ」


カノジョ「もう遅いよ!」


スター(遠くから)「俺も呼ばれた気がするけど、歌おうか」


カノジョ「あとでね!」


スター「……待機します」


カレシがマップ上の別の領域を指す。そこは「感じる/留まる」と「測る/留まる」の間の領域だ。


カレシ「次に、『考えてから動く席』。女将、学生が位置します」


女将(コーヒーを配りながら)「私も入ってるのね」


カノジョ「うん。女将さんと学生は『感じる/留まる』にぴったりだね」


女将「迷うことも大事よね。急いで決めるより、ちょっと立ち止まる方がいいこともあるから」


カレシ「『迷うことも大事』記録します。」


次に、カノジョがマップの「測る/留まる」の領域を指す。


カノジョ「次は『立ち止まって考える席』。博士、長老、カレシが位置する領域」


カレシ「私はこのゾーンに分類されるのですね」


カノジョ「長老とは距離ありそうな気も。でも、いいの!」


博士(遠くから)「私もですか」


カノジョ「博士は『問いを立てる人』ってところが特に当てはまるね」


博士「……興味深い診断です。ただし、私の立ち位置はもう少し測る寄りだと思いますが」


カレシ「それを言い出すと収拾がつかなくなります」


博士「……そうですね。控えます」


カノジョがマップの端、一番外側の領域を指す。


カノジョ「そして最後。『問い直す席』に近い人——」


その時、いつの間にか立っていた監査役が口を開く。


監査役「……確認しました。私の位置は、マップの端です」


カノジョ「端っこだね」


監査役「必要な位置です」


カノジョ「うん。たぶんね」


カレシ「端にいるからこそ、全体のバランスが見える。それも一つの役割です」


監査役「その説明には異議があります。しかし……否定もしません」


カノジョ「ほら、もう監査役だ」


監査役「……そういうところです」


カノジョは得意気にマップを眺める。


カノジョ「これでみんな分類できちゃったね

」


その時、カノジョの横から雇い主が顔を出す。


雇い主「私が呼ばれてないようだが」


カノジョ「あっ、忘れてた」


雇い主「忘れないように」


カレシ「雇い主は、このマップ上では中間に位置します」


カノジョ「どっちつかずってことね」


雇い主「ふむ。バランサーということか」


雇い主は、カノジョのセリフをスルーし、自分自身に言い聞かせるように、ソファーに腰を降ろす。


しばらく、そこにいたメンバーはマップを眺めていた。


カレシがマップの外側、何もない領域を指す。


カレシ「そして最後に、一つだけ——」


カノジョ「え?」


カレシ「この診断を最初から最後まで疑った人は、マップの外側に位置する可能性があります。まだ分類されていないだけです。特別なことではありません」


カノジョ「……なんか、それもありだね」


監査役「外側にいる者は、外側からしか見えないものを見る。それは必ずしも不利ではない」


カノジョ「監査役がそう言うなら、そうなんだろうね」


カノジョはマップを閉じ、壁に向き直る。


カノジョ「結果はどうだった? 自分が『どの席』に近いか、ちょっとは分かった?」


「『前へ出る席』に近い人もいるし、『考えてから動く席』の人もいる。『立ち止まって考える席』の人も、『問い直す席』の人もいる。そして——まだ分類されていない人もいる。」


「どれが正しいとか、間違ってるとか、そんなのないよ。ただ——あなたが今、どの席に近いか、それだけのこと。」


カレシが手帳を閉じる。


カレシ「記録します。——『結果発表』。回答に基づく傾向をマップ上にプロットしました。ただし、このマップは固定されていません。さらにその先へ進みます」


カノジョ「『診断』の先にあるものを見に行こう!」



――カレシからの追記――

物語の最後にメンバーの回答見本を置きます。皆さまの解答と見比べるための記録、としてお使いください。

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