28話 大衆浴場プレオープン(後編)
大衆浴場は夜になり、大人は地下のバーで飲んでいる。
貴族爵の人たちも平民の人たちも地下にある高級バーで飲んでいる。
夜は一旦閉店した後に薄暗くして壁をスライドし、沢山の種類のお酒を壁一面に並べている。
今回は無料なので、高級バーに集まっているが、大衆酒場も作っている。
「それでは、マイスリー領立学校2学年交流会を始めます。」
パチパチパチパチ。
担任のアスリン先生だ。
折角なので親の交流会を開親睦を深めるのである。
「まずはこのような機会を設けて頂いたアレフ・ウェルズ様、一言ご挨拶をお願い致します。」
アレフは立ち上がり皆に挨拶をする。
「ご紹介に預かりました、アレフ・ウェルズです。マリアが世話になります。また、この場をお借りしまして、今回は私どもが管理してます浴場にお越し頂きありがとうございます。今後もマイスリー領立学校の交流の場として定期的に貸し出したいと思います。どうかよろしく。」
パチパチパチパチ。
「エリス神に捧げる。」
ぐっと酒を飲み干し、乾杯である。
「「エリス神に捧げる。」
カップを上に掲げ飲み干す。
「さあ、皆さん今日は無礼講で語り合いましょう!」
夜も更け、男達は羽目を外し飲むのであった。
一方母親達も別の店で集まっていた。
「まあ、セレシア様、それは大変ですね。」
「そうなのよ。最初は友達も作らずにずーと本を読んでるか、何か作ってるかで、このまま大人になっちゃうんじゃないかってドキドキでしたの。」
「それで、お母様に怒られるわで大変苦労したわ。」
「それにしても凄いわね。マリアちゃん、将来凄い人になるんじゃないかしら。」
セレシアは心配である。
確かに将来有望ではあるが、すぐに実験とか研究で部屋に篭ってしまう、篭ってしまえは只の変人だ。
「そうね。部屋に篭ったら、私が叩き出せば良いわね。」
「セレシア様って肌綺麗ですよね。凄く張りがあるし、みずみずしいわ。」
「マリアがね、私のために作ってくれたのよ。最初は無理やり塗られたんだけど、次の日起きたら凄かったのよ。」
両手を頬に当て下を見て喜んでいる。
「外に出るときはこのクリームを薄く塗ると、肌を守ってくれるんだって。」
「凄い!私も欲しいわ。」
「今度私の家にいらっしゃいな。テスターがもっと欲しいみたいだから。」
程々に交流を深め、部屋に戻っていく。
よくる日の朝、マリアは早い時間に起きスタッフルームの様子を見に行く。
この大衆浴場は基本2交代制で日勤と夜勤だ。
一部の飲食店だけが夕方から営業して朝まで宿泊客を持て成す。
宿泊部門と警備部門のスタッフは少人数だけ当直勤務にしている。
見回りとお客の対応のみでほとんどやる事は無いので、仮眠室も用意している。
「お疲れ様です。どうでした?何か辛さがありましたか?」
「全く問題ありません。ここの仕事が辛いなんて言う奴は他では働けませんよ。」
うん、問題ないようだ。ブラック企業だけにはしたくない。
売り上げを確認してみよう。
まずは入場料は120人分で銀貨220枚。
宿泊料が銀貨560枚+100枚。飲食代銀貨12560枚。遊戯料銀貨200枚。合計13540枚。
誰だ!高級な酒飲みまくった奴は!
「良かったわ、レアなお酒置いとかなくて…。月1回位で店に置いてみようかな。」
今回はカサンドラ商会の薦めで倉庫に隠している。リーダーにお任せで隠し酒として出させるようにしている。今回も聞き出せば飲めた筈だ。
「ラーメンとか作ってみようかな。スープパスタがあるから変わり種で食べてくれる気がする。」
マリアは食事の開発もしようと考えるのだった。




