なろうで人気の「異世界転生」を読者さんが求める心理とは?
今では「なろうと言えば、異世界転生」と言っても過言ではないほど、異世界転生小説の数と人気は留まることを知らないですね。
なぜ、こんなにも異世界転生が人気なのでしょうか。
(個人的な想像が混じるので、根拠はないのですが、と前置きさせていただきまして)私が思うに、読者さんは「現実を見つつ、理想も手にしたい」人たちなのではないかと思います。
具体的にどういう人たちかと言いますと、異世界転生は読んで字のごとく、異世界へ転生します。
今、生きているこの世界での暮らしや自分を終え(もしくは切り捨て)、別の世界に新しい自分として生まれ変わって、別の人生を生き直したいと思われている方が多いのだと思います。
ネットでのなろうの異世界転生小説への批判の中には、「今、生きている現実が辛いから現実逃避したいのだろう」という見方があり、これは真理だと思います。
現実世界が辛い、もしくは、今自分が生きている時代や国では、自分は成功できないだろうと感じている。その一方で、理想の人生を送ってみたいという欲求があるのでしょう。
この世界で自分は死ぬ、それによって自分の魂は今の肉体と生きている場所を捨てることになり、代わりに理想の暮らしや肉体、そして、人生を手に入れることができるという流れが異世界転生なのだと思います。
なぜ、このようなまどろっこしいことをする必要があるのか。
単純に最初から異世界の住人としてスタートすればいいじゃないか、と思う人もいるかもしれませんが、異世界転生が好きな方の中には、「現実を切り離す、切り捨てる」という体験をしたい、もしくは、それを通すことで、初めて安心して別世界に生きられるのではないでしょうか。
初めからここではないどこかで生まれて、生きてきた主人公は、別の世界の人間で、どれだけ自分に近しいものを持っていたとしても、自分を重ねきれないのかもしれません。
それなら、「あなたが今、ここ(異世界)にいるのは、現実世界で死んで、現実世界での人生が終わったからです」と認識出来る展開を持って、初めて主人公に感情移入出来るのかもしれません。
異世界、異世界、と言っていても、異世界転生が好きな方というのは、本当はものすごくリアリストでシビアな人たちなのかもしれませんね。
「異世界転生ばかりで、つまらない」「異世界転生でないと誰も読んでくれない」と嘆いている方は「主人公が今の肉体と生きている場所を失い、別の肉体と生きる場所を手に入れる」という条件を満たすもので、異世界転生以外の物語を書いてみるのはどうでしょうか?
例えば、主人公が死んで、幽霊ではなく、なぜか妖怪になって、妖怪世界と現実世界を行ったり来たりするとか、主人公が宇宙人のミスで死んでしまい、他の星の生き物を死なせてはいけないという規則があったために、宇宙人に改造され、蘇らされたものの、肉体改造されたせいで地球に住めなくなって別の星へ移住、など。
結局は、内容が異世界転生と変わらないと言われてしまえば、それまでですが、主人公が「異世界」に「転生」とは違う形で存在する、という小説ももしかしたら、今後出てくるかもしれませんし、現在どこかにあるかもしれません。全部の小説に目を通してないので、かぶっている設定があったらすみません。
「主人公を異世界に転生させるんじゃなくて、宇宙人に改造して別の星で生きていく話を書いてみよう」と、読者さんの求めるものを想像しつつ、これまでにない物語を創造していくのもいいかもしれません。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
聞きかじった情報や、自分のつたない考察などを書かせていただきました。
断定しきれないものもあり、「思います」などと自信のない表現ばかりで本当に申し訳ございません。
それでも、ほんの少しでも役に立ちそうだと思っていただければ幸いでございます。




