Ep3:アット驚くようなギルドです
ギルドで新隊員として働くため、田舎から南方の都市部『リサーラ』に上京したブレンとライラ。正体不明の異形生物『インベイダー』に襲われ、出迎えてくれたギルドの先輩であるユミが大怪我を負ってしまう。
ブレンはその場に居合わせた『騎士団』のアルス、自警団の『ヤマト』と協力し、死闘の末『インベイダー』を撃退することに成功する。
病院に搬送されたユミに付き添い、待合室でライラとギルドの迎えを待っていた。
「急患通ります!道を開けてください!!」
「…死屍累々、って感じだな。」
「ちょっと!やめてよ。」
ブレンも『インベイダー』との戦闘で額と右腕を負傷したものの、目の前で運ばれていく被害者たちの怪我は比にならないものばかりだった。
瓦礫か何かで片腕が潰された猫人族、火傷で全身が黒焦げになっている蟲人族、砲弾が直撃したように肩が抉れている竜人族。
生きて病院を出るものがどれほどいるのか、ライラは考えるのを途中で止めた。
病院の外では大勢の怪我人が行列を成している。大きい病院であれば回復に関係するアビリティを持っている者が常駐していることは想像に難くない。それでも、明らかに手が回っていない。
治療とトリアージが絶え間なく繰り返されていく。この地獄のような状況で他人のために奮闘する医療従事者たちの偉大さを、2人はヒシヒシと感じていた。
「外で待とうか。」
「…うん。」
悲しみに打ちひしがれる女性の泣き声、痛みに苦しむ男性の呻き声、この状況に怯える子供の悲鳴。
少しでも怪我人を運ぶスペースを空けようという思いと、この空間を抜け出したいという思いで、2人は外に出た。
「あー!いたいた!あの子たちじゃない!?」
「きっとそうだわ。君たち、ブレンくんとライラさん?」
「あ、はい。そうです。」
声を掛けてきたのは、背の高い標人族の女性と、女性型の造人族だった。
2人とも左腕に「韋駄天」と書かれた腕章を付けており、鼠色のジャケットを羽織っていた。
アーキタイプの女性はジャケットの中にスーツを着ており、黒髪のロングワンレンで如何にもキャリアウーマンという風貌だった。
対照的に傍にいるアンドロイドのジャケットの下は旧世界の女子高生のような外装をしており、頭部はピンクをベースに毛先が水色のゆるふわなツインテールのようなパーツがついている。有り体に言えばギャルのような外見であった。
「初めまして。私は速恭遊撃ギルド『韋駄天』ギルドマスターのニグネル・スカサハータ。よろしくね。」
「ウチはドーラ!新人ちゃんたちよろしくねー!
こっち来て早々大変だったね〜!怪我とかしてない?大丈夫?」
「え、えっと、はい。大した怪我はないです。
改めて、ブレン・リベレイターと言います。よろしくお願いします。」
ブレンが頭を下げると、負傷している右腕がズキリと疼いた。
それを見逃さず、ニグネルは腕を組んでブレンを見つめる。
「『リサーラ』に来て初の戦闘が『インベイダー』なんて、ハードな出迎えだったわね。無事…とは言えないけど、生きててくれて安心したわ。
騎士団や自警団の少年たちは大丈夫だった?」
「えっ!?いや、その…なんでそれを……」
アルスが忠告していたように、治安維持組織と武装した民兵が手を組んでいたとなれば外部内部から色々な面で問題視される。
何人かには目撃されたかもしれないが、野次馬が始まる前に早々に解散したはずだ。
それにも関わらず、ニグネルは真相を知っているような言い草だった。
(何者だ、この人…)
「安心して。インベイダー撃破は、表向きは『セキュリティの先行部隊による殲滅』ということで処理される予定だから。
公式記録に、新人のあんたたちや自警団の少年の名前は一行も載らない。
手柄を横取りされたみたいで納得出来ないかもしれないけど、悪く思わないでね。」
「マジ大手柄なんだけどね〜! ネルさん、ホントは超期待してんだから!今回はどんまいけるって感じで!切り替えて気持ちアゲてこー!」
「どんまいける…?アゲ…?」
ドーラが明るく笑いながら、ギャル語に困惑しているブレンの肩をポンと叩く。その瞬間、ブレンはドーラの指先から微かなスキャン信号のようなものを感じた。
「そっちの子がライラちゃんだよね!
ヤバ、マジキャワなんだけど!
女の子の後輩増えるとか昇天案件すぎて無理!」
「あ、あはは…。ライラ・エルデンです。よろしくお願いします。」
「何この子、ちゃんと挨拶出来て偉すぎ感動…。
こちらこそよろよろ!後でSNS繋がろ!」
笑顔でライラの手を握り、ブンブン縦に振り回す。そして、両手でしっかりと握り直し少し神妙な顔をしてライラの顔を見つめた。
「ユミのこと、ありがとね。
2人がちゃんとした対応してくれたから助かったんだよ。マジ感謝。」
先程の軽薄な態度と違い、真剣な眼差しで感謝を述べるドーラに、ライラは自分も手を握り直して微笑んだ。
「…さぁ、立ち話もなんでしょ。ユミは私が見てくるから、ドーラは2人をギルドに連れて行ってあげて。」
「おけまる!こっちだよ!ネル姉、ユミのことお願いねー!」
ドーラに導かれ、2人は病院から少し離れた駐車場へ向かった。そこに停まっていたのは、重厚な装甲を纏った大型の四輪駆動車。ドーラが荒っぽくハンドルを握り、車はリサーラの喧騒を抜け、町外れへと走り出した。
「え……ここ、ですか?」
ライラが思わず声を漏らす。到着したのは、街外れの丘に立つ、古びた、しかしどこか威厳のある石造りの洋館だった。ツタが絡まり、窓のいくつかは煤けている。
「ビジュ、廃墟すぎて一瞬引くよねー! 初見殺しウケるんだけど!中身はマジ神だから期待しときなー!」
「び…じゅ?」
ドーラが網膜認証で扉を開くと、景色が一変した。
重厚な木の扉の先には、無機質な金属とホログラムが飛び交う最新鋭のロビーが広がっていたのだ。
「みんなー、残りの新人ちゃんたち連れてきたよー!」
ドーラの声が響くと、ロビーの奥、大型モニターが並ぶコントロールルームから、数人の視線がこちらを向いた。
「へぇ…2人は標人族なのか。」
棒付きキャンディーを食べながらだらしなくソファーに寝転んでいる男が、起き上がって片目を細めてブレンを見る。
「…?」
「何この人…なんか見た目怖い…!」
黒髪に金のメッシュ入っている立った髪型、黒のタンクトップに純白のズボンを履いている。
ライラがブレンの背中に隠れる。男は一言も発さず、ただブレンの立ち姿を射抜くように見つめた。
(…足運びが素人のそれじゃねぇ。
流石、あの人が鍛えただけあるな)
男の鋭い視線が止まるのと同時に、奥の方から「ガハハ!」という爆音のような笑い声が近づいてくる。
「おいおいトリガー、新人をビビらすんじゃねぇよ!」
濃い茶色の髪を、オールバックで少し逆立たせた筋骨隆々の巨漢が歩み寄ってきた。白シャツに黒いズボンを履いているが、筋肉でシャツがピッチピチになっている。
「怖がらせてすまんなー!こいつはトリガー、トリガー・エレキネス!うちの…え〜…あれだ、あれ。なんだっけ。」
「敏腕狙撃手!」
「そう!それだ。ありがとうなドーラ」
「…そう。敏腕の中でも更にとびきりだぜ、俺はよ。
さっきはジロジロ見ちまって悪かったな坊や。隣のお嬢ちゃんがキュートだったんで、つい妬いちまった。」
「えー!キュートなんてそんなぁ〜!あ、私ライラ・エルデンって言います!よろしくお願いします!」
割とチョロいライラを横目で見つつ、ブレンも自己紹介をする。
「ブレン・リベレイターです。よろしく。」
「おう。んで、隣のやかましいのはアレクってんだ。」
「よろしくな!アレク・サンデュマルだ!
君たちの教育係だから、ビシバシ鍛えていくぞ!!ガッハッハッハ!!」
癖の強い先輩たちの後ろにもソファーがあり、ブレンたちと同じく、どこか緊張した面持ちの少年少女たちが3人が座っていた。
「ちょうどいい。こいつらもお前らと同じ今日から『韋駄天』の所属だ。紹介するぜ、同期のメンバーだ!まずは1番手前、怪人族のシノ・イイヅナ。」
「……っ、ひっ……よ、よろしくお願いします……シノです……」
木刀を大事そうに抱え、オーバーサイズのパーカーの裾を握りしめた少女が、挙動不審に頭を下げる。
「その隣が、天人族のラセン・ファンデンベルク。」
「よろしくね☆」
ウインクをしながら挨拶をする整った顔立ちの美少年は、ニヤニヤとした笑みを浮かべ、ライラの脚を品定めするように眺めていた。
「最後が、鬼人族のテルマだ。この中で最年少だから、面倒見てやってくれよ。」
「…。」
腕を組み、オーガ特有の鋭い角を光らせて不機嫌そうに黙っている。
「まぁ詳しい自己紹介は後でやるとして、だ。」
アレクがパン、と手を叩く。
「それじゃ、お前らたち5人の初仕事についてだ。」
新人5人に緊張感が走る。
「君たち新人隊員には、座学の研修を受けてもらった後、1つ依頼をこなしてもらう!
この依頼の成果で、それぞれの役割や階級を決めていく。
つまり!この依頼は適正審査も兼ねているという訳だ。
あまりにも成績が悪い場合、最悪故郷へ帰ってもらうこともありうる!
心してかかってくれ。
詳しくは会議室で説明するから、全員着いてきてくれ。」
全員が息を呑む。能力者ギルド員としての初めての依頼。
この審査で優秀な成績を残せば最初から幹部クラスの待遇を受けることも出来、今後の出世などにも大きく関わってくる。
最初にして最大の難所である。
「それじゃあ改めて!
君たちの教育係を担当する、アレク・サンデュマルだ!
今から初任務についてと評価基準について説明する訳だが、その前に!
みんなに簡単な自己紹介をしてもらおう!
名前と種族、あと年齢。自分のアビリティについて教えてもらおうかな。
では、まずシノから!」
「は、はいィ…!」
1番前の右端に座っていた少女が立ち上がった。髪型はお団子で、丸眼鏡をかけている。服装は黒と茶色のグラデーションのオーバーサイズパーカーを着ていて、挙動不審な様子でオドオドしていた。
「え、えと、あの、シノ・イイヅナと言います!!
よろしくお願いしますでござる!
しゅ…種族は、天狗型の怪人族でしゅ!」
(噛んだ。)
(噛んじゃったね。)
(そんな所も、可愛いじゃないか!)
「ひぅ…よ、齢は19でござる…。
アビリティは『一筆奏上』…自分のエナで物に文字を刻むと、その文字の属性を付与出来る能力でござる。」
そう言うと傍に立て掛けた木刀を取り、指で「光輝燦然」と記す。すると木刀が強く発光し、部屋全体を閃光が包んだ。
「わ、眩しぃ!」
「はは、すげー!」
「うんうん、なかなか応用が効きそうな能力だな。
よろしく頼むぞ、シノ!
じゃあ次はラセン!」
シノの後ろに座っていた、金髪のウルフカットの男が立ち上がる。
「名はラセン・ファンデンベルク!
種族は見ての通り、誇り高き天人族、さ!!
美しき乙女たちよ、どうぞよ、ろ、し、く!」
「よろしく」の部分で謎に気合いの入ったイケメンポーズを決め、得意げに名乗りを上げてシノとライラに向けて目配せをする。
「ひぃ!」
「う…」
「元気いっぱいでよろしい!で、年齢とアビリティは?」
「アビリティは『フライエ・メール・ドライエン』!
回転している物の速度を自由に操る、エレガントな能力だ!!」
「ハンドスピナーとかめちゃくちゃ早く回せるってことか。」
「いの一番に思いつく使い方それなの?」
ライラが呆れていると、隣にいた鬼人族の少年が目に入った。
ラセンを睨みつけ、タダでさえ仏頂面の表情が更に青筋を張り今にも爆発しそうである。
「…チッ。」
「年齢は…ま、まぁいいか。ラセンもよろしくな!
じゃあ次、ブレン!」
「はい!ブレン・リベレイターって言います!
標人族の16歳です!
アビリティは『エクスチェンガー』って言って、15分以内に触れたものを指を鳴らせば入れ替えられる能力です!
よろしくお願いします!」
「ブレン、ありがとう!期待してるぞ!
次はライラだな、頼んだ!」
「はーい!
ライラ・エルデン、ブレンと同じく標人族の16歳です。
アビリティは『ウケウス・ロギクス』!
見たり引っかかったことがある罠を10個まで生成して設置出来ます!
敵とかいたらバンバン罠に嵌めてまやります!
よろしくお願いしまーす!」
「ハハハ、頼もしいな!その調子で初仕事も頑張ってくれ!」
残っているのは、先程から不機嫌そうにしていた彼。
少し赤みがかった黒い髪が逆立ち、額からは鬼人族の特徴である角が2本生えている。
「それじゃあ最後、テルマ!」
「…テルマ。年は14、鬼人族、アビリティは『素手殺露』。
ハンパねー威力で殴れる。以上。」
「うんうん、シンプルイズベストだよな!!
みんなありがとう!
同期は一生モンの宝だからな!
仲良くするんだぞー、ガッハッハッハ!」
「…ハ、仲良く…ねぇ。」
「…?」
「よし、じゃあいよいよ適性検査についてだ!
今回の依頼では、『アビリティの系統』と『影響到達点』、そして『パラメータ』を審査するぞ!
おっと!?」
デジタルボードの前に立っていたアレクを押しのけ、ドーラが意気揚々と説明し始めた。
「はいはーい!助手のドーラちゃんが説明手伝っちゃいよん!
まず『アビリティ』っていうのが、アタシら移行後人類の子孫、デジタリアンが持つ異能力のことだね!
12系統に分かれてて、領域系・強化系・変換系・転送系・再現系・制限系…はぁ。検索系・演算系・生成系・掌握系・逸脱系!
大体どこに当てはまるか判定して、仕事の割り振りとかに使ってくって感じだね!
次に『影響到達点』なんだけど、『アビリティ』の質を表すものだから、しっかり覚えといて!
5段階で評価されていて、レベル1が インファンシー(未覚醒)。
レベル2がチルドフット(素人級)。
レベル3のパーバティ(中級)に、
レベル4のアダルス(達人級)。
これはまぁ覚えなくてもモーマンタイだけど、レベル5でオルドエイジ(神話級)というのもあるよ!
ただこれは『ミュークリアス』にしか至れない次元だから、本当に予備知識程度でおけ!」
「私たち結構修行頑張ったけど、結局チルドフットから抜け出せなかったよね〜。」
「ギルドで依頼こなせば伸びるさ。」
「あ〜、疲れた!アレクさん、交代!」
「あ〜、え〜、ゴホン!
最後にパラメータについてだな!
S、A、B、C、Dにプラスマイナスの評価を加えて10段階で評価する!
まず身体能力、『フィジカル』!基礎体力や五感などだな。
次に知能、『インテリジェンス』!知識はもちろん、瞬間判断能力も見せてもらうぞ。
『テクニック』は現時点でのアビリティの影響到達点、スキルの多様さや熟練度を見る!
『メンタル』は冷静さ、忍耐強さを評価する!
エナの総量、『ストレージ』。
これは単純に、どれ程の生体エネルギーを秘めているかを測る!
最後は人格面、『キャラクター』。
いくら強くても人格破綻してはいけないからな!
『韋駄天』にふさわしいかを判断するぞ!」
ブレンが横を見ると、情報が多くなってきて頭が痛くなっているのか、ライラがこめかみを抑えて唸っている。
「ハハハ!聞いてばかりだと頭痛くなるよな。
分かる、分かるぞ!俺も覚えるのに苦労したからな!
いよいよお待ちかねの初任務についてだ!」
若干緩んだ空気になりかけていた5人が、再び気を引き締める。
「今回やってもらうのは、突進魔猪推計40体の討伐だ!」
「「ま、マッドボア!?」」
先程まで唸っていたライラと、先程までつまらなさそうにしていたラセンが思わず立ち上がった。
「あ、あの…ブレン殿。無知で申し訳ないのでござるが、マッドボアというのは一体…?」
シノが隣にいるブレンに恐る恐る問いかけた。
「山岳地帯によく出る、凶暴で有名なアニマだよ。
目に入ったものになりふり構わず突進する生態をしてて、群れになると災害級の被害になることもあるんだ。
タックルホリックボアなんて呼ばれたりもしてる、めちゃくちゃ危険な猪型のモンスターだよ。」
「そ、そんな恐いアニマの討伐が初の依頼なんでござるかぁ!?」
「しかも、推計で40体なんて…ヤバすぎでしょ…」
「軍の火力連隊が動くレベルだ…。
でも僕が守ってあげるよ、安心してくれガールズ!」
「へへ、ワクワクしてきたな!」
「で?任務はいつからやんだよ。」
他の面々が任務内容に一喜一憂しているところに、テルマが冷静な質問を投げかけた。
アレクは腰に手を当て、一同を見渡して質問に答えた。
「明日の午後からだ!」
それを聞いたブレン達はしばらく沈黙し、全員が驚愕する。
「「「「「……明日ぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」」」
「うむ、正午丁度にこの会議室に集合だ!
説明は以上!それでは解散!」
「え、お、おい!!」
「あ、ブレンはアタシらに着いてきて!」
「え、あ、はい!?」
「ブレン!?ちょぉ、あの……」
アレクとドーラはブレンを連れて、颯爽と会議室から出ていった。
会議室に残されたメンバーは唖然としていたが、ライラは連れて行かれたブレンを追っていった。
ブレンは2階の医療室のような場所を訪れていた。
部屋の右側に病人用のベッドが3つほど並んでおり、左には薬品や包帯がしまってある棚と机や椅子などが備え付けられていた。
「ドーラ先輩、今から何するんですか?」
「君頭と右腕怪我してるから、その治療だよ。
そんな状態で初任務はちょっとハードだからね。」
「病院で手当してもらったし、これくらいヘッチャラですよ!」
「ハッハー、頼もしいな!
ま、万全を期すにこしたことはなかろう!
任せておきたまえ!」
「それじゃあお言葉に甘えて。
でも医者っぽい人もいないですけど…」
「顧問医師が出張中なんだよね〜。
今回はアレクさんのアビリティを使うんだよ。」
「そういうことだ!ドーラ、包帯を外してあげてくれ。」
「おけまる!
…よいしょ、これでよし!」
「それじゃブレン、目をつぶっておいてくれ。」
「目…?
わ、分かりました。」
ライラはブレンを追ってこっそりと3人が入っていった部屋を覗いていた。
包帯を外されたブレンは椅子に座り、ドーラが頭を抑えていた。
(治療しようとしてるのかな…)
するとブレンの正面の椅子に座っていたどアレクの右腕から、どこからともなく拳銃が現れた。
弾倉を装填した後、銃口を負傷したブレンの額に向けていた。
(え……銃!?!)
アレクは引き金に指をかけ、ブレンを撃とうとしていた。
「ブレン、逃げて!!!」
そう叫ぶのと同時に、座っていたブレンを突き飛ばした。
「おわっ!?」
弾丸はブレンの肩を掠り、直撃をなんとか免れる。
「いってて…、ライラ!?何やって-」
「逃げるよ!
もう少し遅かったら…ブレン殺されてた…!」
「え!?」
「この人たち…敵だ。」
次回
ブレンたちの初任務。
アレクのTシャツはピッチピチ、テルマとラセンは火花バッチバチ




