スキル
スキルは獲得できる。つまり、アイテムは元の世界の物理法則が適用されている可能性が高いわけだ。
さて、料理王ってスキルは...
久しぶりに〈インターネッツ〉を使う。この〈インターネッツ〉は〈バースシステム〉なんかよりもはるか昔に制作されたものらしい。
ちなみに、大昔のメルトダウンという事件によって大半のデータが失われているので、正式名称は謎のままだ。手軽に情報が引き出せるので、今でも
重宝されている。
「なるほど。料理がうまくなるスキルか。ゲームではあまり重宝されない料理系統スキルだが、このスキルはほかのスキルと異なり、すべての料理が神がかった速さ、
おいしさ、綺麗さでできあがるという。できた料理は食した者たちに絶大なバフ効果をあたえるという...か。」
一人暮らしができるかもしれんな。下手したら店だって...。
家のキッチンへ向かう。すると
「これは...すごいな。何が必要か、どこに包丁を入れればいいかがこんなに明確に...]
ものの10分で筑前煮ができた。めっちゃ光ってんよ...
タケノコとか冷凍なのに一切しなびてない。見た目だけですでに食欲をそそる。
いざ、実食。
30分後。
結論から言うと
...ものすごくおいしい。ただ...
「店とかでこんなもん提供したら...中毒者とか出そう...てかこれ絶対出る。」
食った瞬間のものすごい幸福感とともに意識を手放してしまった。
悔しいが、これを提供するのは身内や口の堅い奴らだけにしよう。
ということで、母親にでも食べさせてみよう。被検体第2号(1号は俺)の誕生だな。
その後、被検体2号は料理することを徹底的に封印するように厳命を下したそうな。
料理スキル「解せぬ」