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眞夏のアイス  作者: SsuuU
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第五話 午後六時



──ピンポーン。

 


 ドアスコープを覗くと、スーツ姿の男性が二人。小柄な四十代くらいの上司と、身長二メートルくらいありそうな二十代くらいの若手がドアの向こうで表情を変えずに立っている。

 


 私は逃げようとは思わなかった。

 


──ガチャ。

 


 「どうぞ。」

 「失礼します。警察ですが……実は、近くのコンビニで『血のようなものが付いた服を着ている人が入ってきた』という通報がありましてね。その件で、少しお話を伺ってもよろしいですか?」

 


 玄関で会話を続ける。

 


 「はい。」

 「今日の十三時頃いちじごろ、どちらにいましたか?」

 「家です。」

 「コンビニには行かれましたか?」

 「行きました。」

 「血が付いている服に見覚えは?」

 「()()()()()()()()

 


 若手の警察官は意味が分からなかったようで、口を開けたまま私と上司を見た。すると上司が、表情一つ変えずに私を見つめ、

 


 「……それは、誰を、ですか。その方は今どこに?」

 


 と言った。私は、風呂場ふろばに案内する。風呂場は引戸になっていて、開けると異臭がする。浴槽の中のこいつ。血だらけのこいつ。私をどん底に落としたこいつ。こいつの所為で周りから遠ざけられ、友達が出来なかった。()()()がいるから、のけ者にされた。

 


 「こいつってさ、目付きが殺人者さつじんしゃのようだよな。」

 


 誰かが言った言葉は、瞬く間に学校中に広まった。私は、こいつと友達でいようと思った。ただそれだけなのに、今度は私まで標的ひょうてきになった。

 


 「彩海って偽善者気取ぎぜんしゃきどりの馬鹿じゃん。」

 


 信じられなかった。ただこいつと一緒にいただけなのに。私は皆と仲良くしたかっただけなのに。

 


 ()()()の所為で。

 


これにて完結です。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

普段はミステリーを中心に小説を読みます…が!どんでん返しとかイヤミスとか読んでいるうちに「書いてみたい!」という衝動に駆られ、勢いのまま書いてみた次第です。

叙述トリックとか大好きなのですが、それを文字にのせるって難しい!

ファンタジー系も好きなので、また機会があればぜひ!

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