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眞夏のアイス  作者: SsuuU
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第一話 プロローグ



──ピッ。



 私はエアコンの電源を入れた。先日、ニュースで『酷暑日こくしょび』という言葉を聞いた。四十度以上の日を酷暑日と言うらしい。といっても、世間では何十年程前からエコとか省エネに敏感になっていた。エアコンを付けた室温が二十八度だと良いとか、風量は自動が効率的だとか、夏場になるとこういう情報はネットやテレビで盛り上がっていた。が、どうにもこうにも我慢の限界が来てしまった。この猛暑が続く中、外から帰ってきて二十八度の室内は暑すぎる。



──ピピッ。設定温度を二度下げる。



「アイスあったっけ」



 冷凍庫を開けると、一個二百円の誰もが知っている有名アイスが三個残っていた。その隣の棒アイスを取り出した。テーブルには冷やしきゅうり一本漬が二本置いてある。



 そういえば、服が汚れている。私はアイスをそのままにして、脱衣所に向かった。



 体操着みたいな丸襟のTシャツに、ダボダボの黒いパンツ。お洒落に興味があるほうだが、今日はお洒落を忘れたようなシンプル過ぎるコーデだ。私は、Tシャツの裾に手を掛ける。人は洋服を脱いだり着たりする時も、手順というものに頼る。だから、Tシャツよりパンツを先に脱ぐことはないし、靴下を真っ先に脱ぐこともしない。たまに、その手順が入れ替わるといけないことをしたような変な気分になる。


 私は脱いだ服を洗濯ネットに入れ、洗濯機に放り投げる。適量の洗剤と柔軟剤を入れると、慣れた手つきで操作する。私の指示通りにゴトゴトと音を立てながら、洗濯機が動き始めた。

 


 「あー。疲れた。」



 独り言を吐きながら、茶色い木目のテーブルの横に置かれた椅子に腰掛ける。さっき冷凍庫から出したアイスは少し溶けていた。



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