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小豆
「…あれ?」
どれくらい眠っていたのだろう?
当たりを見回してみればそこは野良猫部隊ではなかった。
「おかえりなさい。…シュウくん。」
声の方を向けば時雨さんがいて。
「た、ただいま…って俺、いつの間に…?」
さっきまで霊体管理局にいたはずだ。
「兄さん起こすの悪いって局長が送っていったんにゃよ。」
っ!?
どこから?…もしかして…
布団を軽くめくってみる。
「君は…」
そこにいたのは野良猫部隊にいた、
あの黒猫だった。
「俺は兄さんの護衛を頼まれたにゃ。」
そう言って俺の膝の上で丸くなる黒猫。
そっと撫でれば気持ちいいのか擦り寄ってくる。
可愛い。
自然と笑みがこぼれる。
小動物には癒しの効果があるというけれど本当みたいだ。
あ、そういえば…
「君、名前は?」
まだ名前を聞いていなかったことに気づいた。
「小豆にゃ。」
ゴロンと寝返りをうちつつ黒猫は答えた。
「小豆?」
「そうにゃ!」
名前を呼べば小豆は嬉しそうに擦り寄ってきた。
「改めて、よろしくね。小豆。」
「にゃあ!」
俺の言葉に小豆は嬉しそうにそう答えた。




