第参十八話
オーマン近衛少将が持っていた物は対戦車ライフルのマウザー M1918に似ていた。→ここを少し書き足しました。
(凰)
プハッ……「ここは?」
僕は水から顔を出すと周りを見回す。
「どうやら、一昨日立ち寄ったオアシスに戻って来てしまったようですね」
僕と一緒に水から顔を出したサーシャが、その見覚えのある風景を見て応える。
サンドワームは水が涌き始める前の湿気を含んだ砂地(砂の沼)に巣を作りやすいという。
僕達はサーシャの精霊魔法で砂の沼の底へと向かい、そこにあった岩盤の割れ目から地下水脈へと入っていった。
「しかし、人が一人通れるだけの大きさが岩盤の割れ目にあって本当に助かりました」
「サーシャ、……一か八かなんていうのは今回限りにしてね。先ずは、僕よりも自分の身を一番に考えて。多分、僕は何があっても死ぬなんて事は無いから」
「お断りします。死ぬ事は無くても死ぬ痛みや苦しみは感じられるのでしょう? 私は私の愛しい人にそんな思いはしてもらいたくありません」
「僕はそれでサーシャに死なれたら、それ以上に苦しい思いを永遠にする事になるのだけれど」
・・・・・。
「分かりました。もし死の危険を感じたら我が身を一番に考えます。それまでは私の好きなようにさせてください」
「……うん、分かった。それでお願いするよ」
サーシャは僕の想いを感じ取ってくれたのか、少し考えた後、微笑んで僕のお願いを受け入れてくれた。
対して僕もサーシャのお願いを笑顔で了承する。
話がついたところで、僕達は泉から出ようと水際へと泳ぎ、浅瀬で水の中から立ち上がる。
「サーシャ、ずぶ濡れだから先ず服を乾かそう」
と、僕が歩きながらサーシャに声をかけると、「シャイン様、お待ちください!」と、サーシャは僕の肩に手をかける。その時、「動くな!!」と、誰かが僕達に叫んだ。と同時に、全く人の気配など感じられなかった数本の木の影からライフルの様な銃を構えた者達が数人姿を現した。
「何者ですか! この方がシャイナ教教主、光の神子様と知っての狼藉ですか!!」
サーシャは不埒者達を睨み付けながら僕を庇うような位置に立つ。
「問答無用! 光の神子様、此方へ来てください。神官殿、貴女は動かないで下さい。精霊魔法を使おうとしてもこの距離です、魔法の発動よりも早く我らの弾丸が貴女を撃ち抜きますよ。それとも、貴女が体に掛けている身体強化が勝るか我らの銃の威力が勝るか貴女の体で試してみますか?」
恐らく、ここに居る者達のリーダーなのだろう僕達の正面に立ち銃を構えた人物が僕達に指示を出してくる。
・・・僕達を襲っている割には、随分と丁寧な言葉づかいだ・・・この人達もシャイナ教の信者なのだろうか・・・
僕達に銃を向けている者達は正面と左右合わせて四人、僕達の後ろ泉の向こう側に二人居るようだ。
全員体全体を覆うネズミ色のマントフードを着け、顔はフードの顔の部分を黒い布で完全に覆っているため分からない。
恐らく黒い布は、相手からは此方が透けて見えるような薄い素材で出来ているのだろう。
それで僕の顔を直視せずに済んでいるのかもしれない。
今、僕は水の中を移動してきた為にフードが脱げ落ちている。
『恐らく、布越しで此方の姿がボンヤリとしか見えてなくても、この距離なら的を外さない自信が有るんだろうね』
『そうだな……それに、その薄布のお陰でお前の顔を直視することが無く、平然と嚇しをかけることが出来ているのだろう。お前の顔を見慣れていなければ、皆お前に見とれるか怯むかして暫くの間動きが止まるらしいからな』
『男としての魅力でというのなら嬉しいけど……』
『いいじゃないか、女としてでも魅力が無いと言われるよりは』
『ふん、男としての魅力に溢れている鳳はいいよね』
『……それよりも、こいつらもオーマン近衛少将と同じく想いも感情も感じさせないな』
『うん、それだけの訓練を受けた人達っていう事だね。聖衣のフードが脱げ、顔だけとはいえ表に出ている事でこの泉の周りは凰の聖域と化しているはずなんだけど、この人達の気配は感じられなかったし、聖域の影響を受けているようにも見えない。この人達の気配のコントロールと意思の強さも相当なものだよね。それに、ただの野盗にはこれだけの銃を準備する事なんて出来ないんじゃないかな』
『そうだな……だとすると、こいつらはジャカール帝国の停戦反対派の者達か……こいつらがここで待ち伏せをしていたところを見ると、さっきの襲撃者達もその仲間だな』
『そうだろうね……僕達はその人達の罠にまんまとはまったってところかな』
『まあ、そんなところだな』
サーシャは相手を睨み付けながら身動ぎ一つせずにいた。が、すぐ近くにいる僕には分かった。
サーシャは口を動かさずに鼻唄を歌うように精霊魔法の呪文を唱えているのだ。
・・・精霊は基本エルフにしか見えない・・・
サーシャは相手に気付かれないようにゆっくりと魔力を高め精霊の動きを制御して、風を起こさないように服や髪を揺らさないように徐々に風の精霊達を集めている。
「さあ、光の神子様、早く此方においでください」
・・・サーシャの為に時間稼ぎをしなきゃね・・・
僕は「そのまま呪文を続けて」とサーシャに耳打ちをして前に出る。
そんな僕にサーシャは不安げな表情を見せた。が、僕は笑顔でサーシャにウィンクをしてみせる。
「分かった。ただし、彼女の安全の保証が無ければダメだ!」
「……それは彼女次第ですね」
・・・・。
「あなた達の目的は何ですか。とても野盗とは思えないのですが……何か要求があるのなら僕が聞きますよ」
「ここでお話しするつもりは御座いません。さ、早く此方へ」
僕が時間稼ぎの為に相手のリーダーらしき人物と話をしていると、僕とサーシャの後方、泉の中間辺りでザバッ! という音とプハッーー、「し、死ぬかと思った!」という声が聞こえてきた。
その突然の乱入者にその場に居た者達は一瞬気をとられた。と同時に、「サーシャ!」と僕が叫ぶか叫ばないかのタイミングでサーシャは「《風精の癇癪》」と魔法名を唱えると同時にサーシャと僕を中心に暴風が爆発的に発生し銃を持った者達を襲う。と同時に、「うおっ!」と泉から顔を出していた乱入者は慌てて泉の中に潜った。
銃を持った者達はその暴風に弾かれるように飛ばされ、あるものは木にあるものは岩に叩きつけられて気を失っていた。
「ふいー、危なかった。神官殿、魔法を放つならそう言ってからにしてくれ……」
オーマン近衛少将は泉から顔を出すと僕達の方へと向かって泳ぎながらブツブツと文句を垂れる。それに対して、精霊魔法で泉の水面を歩いてオーマン近衛少将に近づいたサーシャは手首に嵌めているマジックアームスのブレスレットに魔力を込めレイピアに変えると、そのレイピアの切っ先をオーマン近衛少将の鼻先に突き付けた。
「オーマン近衛少将、幾つかお聞きしたいことがあるのですが」
「……はい、何でしょう?」
オーマン近衛少将はサーシャの冷たい視線に対し水面から両手を上げ引き釣った笑みを浮かべる。
サーシャは水の精霊魔法を使いオーマン近衛少将を泉から叩き出すと、再びレイピアを突き付けてオーマン近衛少将に正座をさせる。
その時には僕はフードを被り直していた。
「オーマン近衛少将、砂漠で襲ってきた者達やこの者達は何者ですか?」
「さあ……」
オーマン近衛少将がふざけた様な声を出した瞬間、サーシャはレイピアの切っ先をオーマン近衛少将の鼻の頭に突き刺した。
「っ!? 冗談、冗談です。恐らく、停戦反対派の者達ではないでしょうか」
オーマン近衛少将は鼻の頭にレイピアを突き刺された事により慌てて答えた。
サーシャはオーマン近衛少将が答えるとレイピアの切っ先を引き抜き質問を続ける。
「貴方も停戦反対派の仲間ですか?」
「とんでもない! 俺は停戦推進派、いや和平推進派だ。東神名国と和平を結べれば交易が盛んになり食料の調達も楽になる。そうすれば、飢餓に苦しむ者も少しは減ると俺は思っている」
「そうですか……ならば何故、光の神子様を助けようとしたクロガネさんを撃ったのですか」
「それは……」
オーマン近衛少将がサーシャの質問に答えようとした時、突然突風が吹いた。
「ストップ!! クロガネ!」
僕が叫んだ瞬間、オーマン近衛少将の頬に鉄扇が触れるか触れないかの位置で止まっていた。
その鉄扇は、僕とクロガネが会う前からクロガネが持っていた物だった
その鉄扇に気づいた時、オーマン近衛少将は大きく身震いをして、恐らく顔を青ざめさせている。
恐らくというのはオーマン近衛少将の様な猫(豹)人など、頭の先から足の先まで体毛に全身を覆われた獣人族の者は顔色が分からないからで、雰囲気で僕がそう思っただけの事だ。
「デスガ、シャインサマ……」
「恐らく、オーマン近衛少将はクロガネを狙ったわけではなく、僕達を襲おうとしていたサンドワームを狙って撃ったんだと思う。その射線上に運悪くクロガネが飛び込んできてクロガネに当たってしまったんじゃないかな」
そう僕が言うとオーマン近衛少将はコクコクと頷いていた。
「ワカリマシタ。シャインサマガ、ソーオッシャラレルノデシタラ」
と、クロガネが言うとオーマン近衛少将はホッと胸を撫で下ろしていた。
「ダガ、スコシデモ、アヤシイソブリヲミセタラ、ソノクビ、ソクザニハネトバス」
と、クロガネが鉄扇をオーマン近衛少将の首筋にひたりと当て言うと、オーマン近衛少将は固まっていた。
ハアッ、とサーシャは一つ息を吐き「シャイン様は甘過ぎます」と言いながらもレイピアを収めていた。
「その優しさがシャイン様のいいところじゃないですか、サーシャ様」
その声がした方へ目を向けると、そこには何時の間にかやって来ていたシャリーナ姉さまが立っていた。
「お帰りなさい、シャリーナ」
「ただいま戻りました。シャイン様」
「そっちの方はどうでした?」
「私かクロガネさんをシャイン様から遠ざける為の囮だったようです。私がシャイン様から遠ざかった途端一目散に逃げていきました」
「そう……」
『という事は、この襲撃には邪神将が関わっているのかな』
『現状では何とも言えんな』
「……ご苦労様でした、シャリーナ」
「いえ、結果としてシャイン様を危険に晒してしまい申し訳御座いません」
「ああ、気にしないで。この程度の事で」
申し訳なさそうに頭を下げているシャリーナ姉さまに僕が笑顔で応えると、「畏れ入ります、シャイン様」とシャリーナ姉さまは顔を上げ僕に微笑んだ。
「アジーナ様の方も敵を蹴散らして此方に向かっておられるようですが、どういたしましょう、シャイン様」
「うん、とりあえずアジーナ達と合流しようか……っと、その前に、クロガネ、少し脇腹を見せて」
そう言いながら、僕がクロガネに近づくと、「イエ、アノ……」と、クロガネは恥ずかしそうに後退る。
対して「いいから見せて」と僕が強めに言うとクロガネは諦めたように「ハイ」と言って隠していた左の脇腹を僕に見せる。
「あーあー、服が破れて、内出血を起こしちゃっているじゃないか。しかも血が滲んじゃってるよ」
僕は右手の手袋を外し、そのクロガネの脇腹に優しく触れる。
「ごめんね、クロガネ。僕の為にこんな傷を負わせて……」
と、治癒のために僕がその傷口を優しく擦りながら言うと、
「イエ、コレハ、ワタシガユダンシテイタカラオッタケガデス。シャインサマノ、セイデハアリマセン」
と、クロガネは気持ち良さそうな嬉しそうな表情をして優しい声で応えてくれる。
「クロガネ、何時も助けてくれてありがとね」
クロガネの治癒が終わり僕がクロガネにお礼を言うと、いきなりクロガネはその柔らかな胸に僕を抱き締めた。
「イエ、ワタシハ、ワタシノタイセツナ……」
クロガネは何かを言いかけ、ハッと我に返ったように慌てて僕を引き剥がす。
「スミマセン。シ、シツレイイタシマシタ。シ、シャインサマハ、ワタシノアルジサマデス。マモッテトウゼンデス。」
そして、クロガネは顔を赤くして恥ずかしそうに僕から視線を反らしつつ、クロガネにしては珍しくつっかえながらも捲し立てた。
そのクロガネにしては珍しい慌てように僕は吹き出してしまった。
対して「ワ、ワラワナイデクダサイ」と、クロガネは恥ずかしそうに言う。
「いや、何だかクロガネが可愛らしく見えてさ」
と、僕が言うと、
「カ、カラカワナイデクダサイ」
と、クロガネは拗ねたように言う。
「ごめんごめん、でも可愛らしく見えたって言うのは本当だよ」
僕がそう言うとクロガネは恥ずかしそうに俯いてしまった。
『クロガネにこんな可愛い一面があるなんて、新鮮だなあ』
『そうか? クロガネも女性なんだから愛しい相手をいきなり抱き締めてしまったら、恥ずかしがっても可笑しくは無いだろう』
『そうだねー、クロガネは赤ん坊の頃から僕を見守ってきたんだから、我が子のように思ってくれてるんだよねー。でも、僕は妖怪人にとっては大切な主である鳳凰の転生体だから、いきなり抱き締めてしまった事に慌てちゃったんだねー』
『って、おい! お前気づいていないのか? 俺はてっきり気づいているものだと思っていたんだが……』
『ん? なんの事?』
ハアッ、『お子ちゃまだお子ちゃまだと思っていたが……お前、本っ当にお子ちゃまだな。お前が俺の半身とは……情けない』
『何? どういう事?』
『もういい、自分で考えろ!』
『?』
僕は何故、鳳がいきなり不機嫌になったのか分からなかった。
それから何度も鳳に呼び掛けたが、返事は無く・・・まあ、放っておけばその内機嫌もなおるだろう・・・という事で放っておく事にした。
そんな僕とクロガネを見て、何故かシャリーナ姉さまは苦笑い浮かべ、それ以降少しの間サーシャは僅かだが不機嫌な雰囲気を纏っていた。
『みんな、どうしたんだろう?』
『お子ちゃまめ』
『鳳!? どういう事?』
『・・・・・』
それから僕達はアジーナおばさま達と合流すべく、夜を待ってオアシスを出た。
移動は僕達を襲ってきた者達が乗ってきたのだろう、サンドリザードと小型トラック大のサンドタートルを使う事にした。
シャリーナ姉さまとクロガネなら僕とサーシャを担いでも半日とかからずにアジーナおばさま達と合流出来たのだけど、オーマン近衛少将や僕達を襲ってきた者達をそのままにしておくわけにもいかない。という事で僕とシャリーナ姉さま、サーシャとクロガネが一緒にサンドリザードに乗り、オーマン近衛少将は一人で、後の二体のサンドリザードと一頭のサンドタートルには僕達を襲ってきた者達を二人ずつ縛り付けて乗せた。
シャリーナ姉さまによると「恐らく、明日の朝にはアジーナ様達と合流できるでしょう」ということだった。
移動の最中、シャリーナ姉さまが操るサンドリザードに揺られながら僕は興味本位で僕達を襲ってきた者達が持っていたライフル銃を調べていた。
ふぅーん、『僕は余り詳しくないけど、ライフル銃の構造自体は僕達の知っている物と然程変わらないみたいだね。しかもスコープまで付いてるよ。ガラスの加工技術もこの世界には有るみたいだね』
『・・・・』
『これはボトルアクション構造の物だけど、セミオートやフルオートの物も有るのかなあ?』
『・・・・』
『やっぱり僕達が前にいた世界の人とこの世界の人の姿が似ていると使う道具の形や構造も似てくるのかなあ?』
『・・・・』
『ねぇ、鳳、いい加減機嫌を直してよ』
ハアッ、『そのライフルはM24SWSに似ているな。オーマン近衛少将が持っていた物は対戦車ライフルのマウザー M1918に似ていた。マウザー M1918というのは第一次世界大戦中ドイツが世界で始めて開発した対戦車ライフルで、装甲貫徹力は距離65メートルで25ミリメートルと言われ英仏戦車の装甲を余裕で撃ちぬく威力があったと言われている。オーマン近衛少将が持っていた物は、もしかしたら威力的には、そのマウザー M1918よりもあるかもしれない。クロガネがサンドワームをぶっ千切って飛んでいったのは、その銃弾の威力を弱める為に自ら横に飛んだ為だろう』
『そうなんだ、……僕に気を取られていたとはいえクロガネに傷を負わせるなんて、かなりの威力が有るという事だよね』
『ああ……それと、シャリーナ姉さんが言っていただろ。そのスコープのガラスを含む銃に関する技術はジャカール帝国にしか無いと。恐らく、ジャカール帝国に召し抱えられているという錬金魔法を得意とするドワーフの一族の者達にしかその技術は無いのだと』
『そういえば、そうだったね。という事は、数的にはそれ程多くは生産されていない、という事だよね』
「シャイン様、そんなにその炎神鎚に興味がお有りですか?」
ライフル銃をいじりなから僕が機嫌を直した鳳と話していると、僕を前に乗せサンドリザードを操っているシャリーナ姉さまが僕に声を掛けてきた。
「うん、ちょっとね……」
『そう言えば、この世界では銃の事を炎神鎚って呼んでたんだっけ』
『そう言えば、そうだったな』
「……魔力を必要としない道具なんて初めて見たからさ」
「そうですか。……その道具が武器で無ければよかったのですが……魔力を使わない武器ほど厄介な物は有りません。その炎神鎚は攻撃魔法に比べれば威力的には弱いのですが、初撃の予測がつかない物ほど厄介な物は有りません。しかも、クロガネさんに傷を負わせるほどの威力がある物が開発されているとは……恐らくまだ試作段階の物なのでしょうが」
そう言うと、シャリーナ姉さまは憎々しげに僕の持つ炎神鎚を睨み付けていた。
『そう言えば、シャリーナ姉さま、冒険者になる前に一度だけジャカール帝国との戦争に出た事があるみたいな事を言っていたね』
『ああ、炎神鎚にはその時の嫌な思い出があるのだろう』
『うん、そうだね』
僕にはそのつもりは無かったのだけれど、シャリーナ姉さまには僕が暗い顔をしているように思えたのだろう。
「すみません、シャイン様。余計な事を言ってしまいましたね」
と、シャリーナ姉さまは申し訳なさそうにしながら笑顔を見せた。




