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プロローグ

プロローグを大幅修正しました。

他の話も順次修正していくのでお待ちください

俺の名前は田端秦(たばたしん)31歳

職業は小説家。

金がないときはバイトでなんとか食いつないでいる情けないバイトおじさん。


俺は売れない小説家として何気ない人生を送っていた。

売れない小説家だからか古き友からは軽蔑され、人気にもならないつまらない日々。


まさかそんな俺の人生が変わるとは思ってもいなかった。



おい秦


今日飲みに行こうぜ


と、まるで何もなかったような感覚で送られるメール。

そのメールを目にするだけで涙が出てくるほどだ。


出版した小説がベストセラー(10万部)を超えたのだ。

彼が言っていた通り、明日には本屋の棚の前ぐらいに置いてあると言えるほどの大ヒット。

こうして俺は人生の黄金期に入ろうとしていた。


そのお祝いとして彼らがセッティングしてくれたのだろう。


こいつらはバカにする他の人間とは違っていつも俺のことを応援してくれていた仲間だ。

わざわざ飲み会をセッティングしてくれるとはさすが俺の親友だと思う。



久しぶりに彼らと会った。

いつも信じてくれていた2人の親友と言っても所詮俺とは真逆の生活をしている人間。

家庭を持ち、子供を持ち、小説は売れ、持ち家を持ち

その分、彼らも忙しくなかなか会えていなかった。

だから俺は今日、ここ数年感じたことのない不思議な感情を得た気がする。

これが...

楽しさなのだろうか



居酒屋を出た後ゆっくりと歩きながら家に帰る。

電車に乗り、バスに乗り...

地味にその帰り道は長い。


その帰り道を淡々と進んでいく。


俺は一人暮らしをしている。

売れない小説家とはいえ、金はなんとかなっている。

家は6畳の一つの部屋にキッチン、そして風呂とトイレと洗面台

合わせて10畳ほどの普通のアパートだ。


俺は家の近くにあるスーパーによる。


「明日はパンでいいか」


パンを手に取りレジへ向かう。


ベストセラーが達成されたことによって俺の小説の続編が出版社と約束された。

だから俺は明日、朝早く出版社へ向かう。

朝飯はいつもは自炊をするのだがめんどくさいという一言で明日の朝ごはんはパンとなった。


「ピッ」


「220円です。」


支払いを済ませた俺は早歩きで家に向かう。


ガンッガンッガンッガンッ


鉄製の階段を1段ずつ上がりドアの鍵を開ける。


俺はドアノブに手をかけた。

ドアを開けきる前に俺の手が止まった。

大量の冷や汗とともに体全体が危険信号を発している。

とてつもなく嫌な感覚

その感覚と同時に


血の気が引いた気がした。

胸糞の悪い気分な温かさ

Tシャツの血の滲み。

気づいた瞬間


すでに遅かった。


手の力が弱まっていく。

スーパーで買った食パンのビニール袋が落ちた。


なんで?

なんで落としたんだ。


そう疑問に思っても思えない不思議な感覚。

頭の血が徐々に減っていき考えることすら難しくなっていく。


力が入らない。


何も話さない犯人の前で俺はあっさりと死んでしまった。



目の前に一つの光がある。


「もう嫌なんだ」


「嘘をつきまくるクソみたいな希望は」


そう昔の俺が言っているのだろうか。

その光とともに俺は走馬灯を追いかけた。




俺の人生は最悪としか言えなかった。


学校に行けばいじめられるし会話する人もいない。


それに

家庭環境も最悪だった。


家に帰れば優秀な兄弟や父親に殴られ、バカにされる。


娯楽なんて皆無だ。


娯楽どころかそんなクソみたいな状況で将来のことなんて何も思い浮かばなかった。

このまま


死にたいと思ってた


そんな生活が小学生高学年から中学生の時期で続いていた。


あれはいつだっただろう。

これは俺が小説に初めてあった時の話だ。


たしか... 俺が国語の授業で図書館に行った時だっただろうか。



「読みたい本見つけたらぜひ読んでみてください」


「持ち出す場合は必ず予約をしてください」


「はい」


生徒たちは声を合わせて返事をする。


当時の俺はこの国語の授業以前に授業目的以外で図書館に行ったことどころか小説を読んだことすらなかった。

あの頃の俺は、小説なんて文の書いたただの重なった紙切れだと思っていた。

そもそも俺に小説なんて合わないと思っていた。


でも

初めて小説を読んだとき...

俺はまるで天国にでもたどりついたかと思った。

久しぶりに幼少期から感じていなかった楽しいという感情をもった。


俺には久しぶりに未来への希望が見えたのかもしれない。


あの後、俺はとにかく小説に熱中した。


はじめは読むことばっかだったけど

だんだん自分でその小説の構成を考察するようになって

気づいたら自分で小説を書くようになっていた。



あの頃の俺は、小説家にあこがれていた。



数年が立ち...


「よっしゃぁーー」


高校を卒業する間際だっただろうか

俺はそこそこの売れっ子小説家になってしまった。

売れなくて途方に暮れていた俺が、なんとなく書いていたネットのフィクションファンタジー小説がそこそこのヒットを起こしてしまったのだ。

ここから自分の希望がより現実に変わるのだと信じていた。


そう思っていたのに...

俺はそこから狂ってしまった。


大学受験をしてまともな生活を歩むつもりだった俺は高校卒業後、小説家になることにした。

せっかく奨学金の審査も合格して残りの金はバイトの給料でなんとか食いつなごうとしていたのに、早とちりしてしまったのだ。

あんなに合理的な判断ができた俺は夢を見すぎてしまった。

大学にいかずにどんな希望があるのか判断できなかった。

あるわけない希望におどらされたしまった。


結果的に俺の小説は全然売れくなった。

面白くもない小説を書きながら結果的に俺が小説のジャンルの方針を変えてしまったからという理由もあるだろう。


売れなくなった後の俺はとても辛かった。

小説家としての活躍の舞台をネットから書籍に移した頃は特にきつかった。


売れなかったときも周りからはさんざんひどいことを言われた。

兄弟にも

昔、仲が良かった友達にも


精神的にもどんどん厳しくなっていった。


ただ一番辛かったのはライバルや後輩に追い抜かれたときだ。

あのとき俺のプライドがどれだけズタズタにされたのだろうか。

思い出すだけでも嫌になる。


そんな負の連鎖からやっと抜け出せたのに。


せっかく久しぶりに小説が売れたのに...


なんでなんだよ?


くやしい


くやしい


小説家としての俺の人生が...


俺のこれからの人生が...


そんな事を考えていたときだった。


「異世界転生します」


まぶたが開いた瞬間。

森にある木々の隙間から光が差し込んでくる。

誰かに殺されることによって生まれた絶望が光へと浄化され気持ちが晴れてゆく。

森からは様々な動物の声が聞こえ

周りの植物も生き生きとしている。


異世界での第2の人生が幕を開けた。


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― 新着の感想 ―
めちゃくちゃ面白いです!これからも頑張ってください!!
2026/10/30 09:44 ジョージ将軍
主人公の体重10キロじゃないですか?
主人公の異世界転生の理解が早いですけど。これって伏線ですかね?
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