28 謁見
今回は結構少なめです
冷たい。寒い。そんな事が、頭をよぎるが振り切る。
ここどこだ?周りは、石造りで正面には鉄格子、要は牢屋だ。両手両足に、魔封じの手錠が付けられている。
えっと確か、サクラ十家の道化に不意打ち?を食らって気絶して······彩夜はどこだ?
ステータスを表示してマップを表示しようとするが、ステータスの全スキルは未だに《封印》になっている。《自己回復》も発動してないのか、足の腱は治ってない。足の腱には一応、包帯が巻かれている。
肝心のマップを表示して、彩夜の位置を確認するが、1kmは離れている。
特に逃げて無いから、捕まったのか!しかし、どうやって彩夜を捕まえたんだ?彩夜には、《絶対回避》があるから······いや、俺を捕まえた道化なら可能か!
彩夜のテレパシーも万能じゃないのか、テレパシーは一向に届く気配が無い。
ここまでが、計算されているのなら、参謀らへんが強すぎない?
ーーカツン、カツン
誰か、こっちに向かってきてるな。
「レン・シノノメ、さっきぶりだな」
サクラ十家、師団長さんか。交渉してみようかな?
「師団長さん、さっきぶりですね。単刀直入に言います。出してください」
「やだよー。捕まえるのに、苦労したんだから」
なんか腹立つな、喋り方が。出してもらうのは、無理か。
「じゃあ、俺と一緒にいた女の子を、どうするつもりですか?」
「その質問は受け付けねぇな」
クソ!予定が全部崩れていく。
「そうなたわいのない話は、どうでもいいんだ。レン・シノノメ、国王陛下と謁見してもらうぞ」
「こちらの質問に答えて頂かないと、したくですね」
「はぁ、手荒な真似はしたくないんだがな······」
師団長さんが出してきたのは、奴隷の首輪だ。
おい、まさか俺を、奴隷の身分に落とすか?
どんどんと近づいてくる。逃げようともがくけれど、足が上手く動かない。
ーーガチ
奴隷の首輪を付けられた。手が後ろにあるため、首輪の間に手を入れれなかった。
「よし。これで従順になるな。と言うわけで、謁見に行くぞ」
「やだ、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」
首輪から、雷が放たれる。
首輪にこんな仕掛けがあるのかよ!すげー痛いし。
「拒否権は無しだ。さっさと行くぞ」
ちくしょう、こんな所で旅を邪魔されてたまるか!
▷
謁見の間に通された。王様は既に座っており、でかく構えている。周りには、サクラ十家の方々がいる。逃走防止か。
俺がいた場所って、王城の牢屋だったんだ。彩夜がいる牢屋ってどこにあるんだろう?
「えっと、あんたが、王様?」
「いかにもそうだ、レン・シノノメよ」
喋りにくそうだな。さっさとこっちの要件を言って、解放されよう。
「では、こっちの要望から。俺の指名手配を取り下げろ。もう一つは、俺の傍にいた女の子の解放」
「お主は、敬語を使えぬのか?そして、その二つの要望を叶えることは無理だ」
やはりか。彩夜の解放だけでもできればいいが、無理であろう。現に王様が、聞き入れてくれないからな。
「では、こちらからの命令を。レン・シノノメよ、サラム王国で勇者として働くのだ」
要望ではなく、命令か。
勇者かー。考えたことも無かったな、自分がなるなんて。旅が出来なくなるのでもちろん、嫌ですけどね。
「嫌ですね。そもそも俺の目的は、旅と観光です。何かに縛られることなく、自由奔放に旅をする」
今は自由に旅をする。したいことが見つかられば、そこで旅を終える。今の俺が1番やりたいことだ。
だからこんな所で、道草を食うわけには行かない。
「そうか、ならば仕方がない。牢屋に連れて行け」
謁見って、何だろうね。ほぼ一方的に、意見を言ってきて雲行きが怪しくなったら、打ち切る。酷いわー。
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