7 夜の襲撃(2)(改訂版)
夏休みが終わって3日目。
やっぱり休みボケが抜けません
にしては相当遠くに逃げたなあの手練の冒険者達は。28km離れてるんだが······転移魔法でも使ったのかなー
すぐにでも行きたいが、《フライ》は試したことないから無理だし、森だからステータス補正全開の走りは出来ない。ちょっとずつ近づくか。
木々が多すぎて真っ直ぐに歩けない。そして、予想より足場が悪い。道から逸れて走ってるからなんだけど、蜘蛛の巣があったりと散々だ。冒険者達は動いてないから嬉しいんだけど、魔法使いのMPでも切れたのか?
冒険者達よ、動いてくれ。
お!冒険者達が動いた。嬉しいことにこっちに近づいてきてる!
俺は忍者の様に、木から木へと飛びながら移動する。
あと、1kmだ。そういえば何で俺がレン・シノノメだと分かったんだ?フードを被ってるから、顔は見えないはずだが?これも直接聞くか。
あと100mの距離まで来た。息を潜め、木の上で待つ。
「レン・シノノメ予想以上にやばいな!」
「当たり前でしょ。なんせ国王陛下が直々に指名手配しているのよ」
「報酬は金貨1000枚だしな。捕まえたら、英雄じゃね俺ら」
「速く捕まえましょ。MPが少ししかなくて辛い」
「俺は犯罪者か何かか?」
しまった。つい木の上から降りてしまった。
「な、レン・シノノメ。お前ドラゴンはどうした?」
この青髪の男性がリーダーかな?かなり動揺しているけど瀕死か、死亡したと思っていたのか?
「ドラゴン?ああ、《空間魔法》が眼球に当たって逃げちゃった。倒す予定だったのに、全く根性ないな」
「ドラゴンを1人で倒すだと!」
「禁忌魔法も使っているなんて」
魔法使いの顔色が、少しずつ良くなっているな。話を長引きかせて、逃げるつもりか?対抗するか。
「《光》」
光魔法のライトは、MPが補給され続ければ永久に光る魔法だ。基本は、目くらましにしか使われないらしい。
《光》によって出来た影を《影縫い》で固定して動けなくして、山賊同様手足を縛った。
「さて、聞きたいことが沢山あるから答えてもらうぞ」
「卑怯だぞ!」
「エリー転移魔法はまだか!」
「おっと、逃げられると困るから、気絶してもらうぞ」
俺は、魔法使いエリーの項を強くチョップして気絶させた。
「まず名前を教えてくれない?呼ぶ時に不便だから」
冒険者達は悔しそうに、個々の名前を口にした。
「このパーティーのリーダー、ジェングです」
「魔法使いのシェリーです。さっきあなたが、気絶させたのがエリーです」
「大盾使いの、ブランクです」
ふぅーん。嘘ついてないよな?
「ジェングさん。さっきあなたは、俺が指名手配されていると言っていたね?詳しく聞かせて。拒否権はありません。嘘をついた場合首を跳ねます」
そう言って、黒剣をジェングさんの首に当てる。
全員血の気が引いていて、毛穴とゆう毛穴から汗が吹き出ている。
みんな、素直に答えてくれました。人間素直が一番だね!
▷
「で、王様が俺を捕まえろと報酬付きで指名手配したと。俺のことを伝えたのは、大方アーテ街の領主だろうな」
「そろそろ解放してくれませんか?」
「少し整理するから待っててね!」
分かったことを、メモに書いた。
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王様が俺を捕らえようとしている事
レベルが高いとMPが体から漏れてしまうこと
無属性魔法は、存在自体が禁忌
近日中に大規模な捜索が行われること
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冒険者曰く、俺から有り得ないほどのMPが体から漏れていたから、俺のことが分かったらしい。
「俺にもう関わるなよ。そしてこのことは忘れろ」
拘束を解いて、解放した。
長らく拘束していたので、山賊のアジトで手に入れた宝石の大半を渡しておいた。
冒険者達が出発する頃には、日が昇り始めていた。
さて、手配書を1枚貰って分かったことだが、俺の特徴がめっちゃ載ってた。
「種族変えるか」
ステータスを表示して、種族を考える。ドワーフ、うーん自治領から出ないイメージがあるから却下。エルフ、この世界だと色々と待遇が良すぎるから却下。魔族、魔神は論外。消去法で獣人しかない。
ステータスで種族を人間から獣人に変える。すると、猫人、犬人、蜥蜴人、鼠人、人魚が選べるようになった。
猫好きなので猫人にする。が特に何も起きない。
「やっぱり、何も変わらないか。猫耳や尻尾が生えてくるのを期待していたが、残念」
冒険者達が指摘してきたレベルを28にしておいた。
「眠いが、歩くか。昼夜逆転が起きたら大変だし」
道に戻って歩く。だが、異変は起きた。昼頃、急激な眠気に負けて寝てしまった。
▷
起きたのは、次の日の朝だった。
頭と、胸、そして尻の当たりに違和感がある。頭を触ると耳があった。尻の違和感は尻尾だった。胸の違和感は、さわやか程度に膨らんでいた。
「なんじゃこりゃー!!」
声までも高くなっていた。大事なアレを確認したが、綺麗に無くなっていた。
ステータスを確認すると、性別が女になってる。
種族の隣に申し訳なさそうに、猫人はみんな女、と書いてある。
「これはあれだな。顔も変わってるな」
仕方がないので名前を身分証に書かれている、リサに変えておいた。
種族を変えれないかと試したが、1週間は変えれません、と出てきた。
「クソがー!」
こうして、少しの間女として過ごすことを余儀なくされた。
僕も猫好きです。
猫カフェに行きたいですが勇気がありません。




