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しご ニジュウ
「私はラウルぼっちゃまのメイド兼お勉強係でした。昔はかけ算を教えたり……」
「へーでも貴族とかお金持ちって大半見栄を張るタイプだから
家庭教師がメイドじゃ風あたり強かったんじゃない?」
「まあそれはついででしたし……」
「この話はもういいだろツラミルリィ」
「では、私の仕えている世界の城にでも参りましょう」
ウラミルヂィが言った。
「ここが……」
古い西洋の雰囲気。
まるでゲームに出てくるようだ。
「あ!! 漫画肉だわ!!」
「お前は小学五年生かよ」
「ラウルくん、なんで五年生なの?」
「なんとなくだ」
「……通貨がわからないと買えないじゃない!!」
「皿洗いでもすれば良いのでは?」
「皿って洗うものなの?」
……ラヴィーナは貴族だからな、しかたないな。