67話 テンの正体
「あ、いた!いたぞオルクス様、ムーファとテンだぞ!」
ムーファとテンを探すため村の人達が避難した、村の反対側へ行くとすぐにムーファとテンは見つかった。
「ミリオン!それとオルクス様にさっきの細身の強い人!」
ムーファは俺とミリオン、ミストレイを見つけるとそう言って駆け寄って来た。
細身の強い人か……直接的な表現だがいい表現だな。
「あ!オルクス様の持ってるその剣って!」
「お、よく気がついてくれたな!さすがはムーファ、そうだよこれが武闘大会の目的の品、宝剣レーバテインだ」
「凄い!めっちゃ綺麗じゃん!」
ムーファはそう言って手を叩いた。
「おめでとうオルクスさん」
喜ぶムーファの後ろからテンがそっと現れた。
「おおテン!ありがとね、いやぁ良かったよ武闘大会に参加して」
「え、オルクスさんも参加したの?」
「え、いや違うよ、ただ乱入しただけ」
「ら、乱入したの!?凄いね」
そう言うとテンは少しだけ俺から離れた。
いやそんな、引かなくてもいいじゃん。
だってそれだけ欲しかったんだから。
「……君どこかで会ったことあるかな?」
「え?」
テミストレイはそう言って訝しげにテンを見つめた。
へぇ2人って知り合いだったんだぁ。
「しかも確かあったのは……」
「いや知らない、会ったことなんてないよ僕たち!」
「そうだ思い出したエルナスの王宮だったよね、そして君は現国王の第三子、そうだよね?」
ちょっ、ちょっと待ってくれ。
テンって王族なのか……なるほどなだから村の奴らもこいつの言う事には素直に従っていたのか。
色々合点がいったぞ。
でもなんでそんか偉いやつがこんな村にいるんだ?
「……違う、僕は王族なんかじゃないよ、だって追放されたんだから」
「追放?」
「そうさ、僕は僕の父さん……現エルナス国王から勘当されているんだ」
そう言ってテンは下を向いてしまった。
勘当って、つまりは絶縁ってことか。
これは可哀想なことを聞いてしまったな。
「それはどういうことだい?現国王テンサは自分の子を勘当するような人ではないと思ってたけど」
「違う……あれは父さんじゃない、それに僕だけじゃないんだ勘当されたのは」
『え?』
「今の国王は、魔人に洗脳されているんだ」
そうしてテンは黙ってしまった。
エルナスの国王が洗脳か……まぁ驚きはないな。
エンダートの一件では魔人に協力している風だったし。
にしてもこの事が事実ならテン以外の王子達も勘当されているという事か。
うーんなんだか色々と面倒ごとが増えてきたな。
やっぱり一度、13魔を集結させて会議を開くか。
あ、ファルコが行方不明じゃん。
やっぱりファルコが先か。




