60話 ミストレイの目的
ミストレイとの戦いを終えると、ミリオンとアロウが駆け寄ってきた。
「ご主人!お疲れ様ですー」
「オルクス様、お疲れ様ー!」
勝敗はつかなかったが、魔鏡アビリティの撃ち合いは良い経験になった。
アロウ辺りにも魔鏡アビリティ覚えさせて、今度練習してみるのもいいな。
「おう!そっちもお疲れ」
「オルクス、ちょっといいかな?」
アロウやミリオンと話をしてるとミストレイが話しかけてきた。
まぁ勝手に乱入されたりしてるもんな、言いたいことの一つや二つあって当然だろう。
「お、おうどうした?」
「君はどうしてあの時乱入なんてしたんだい?なにか目的とかあったとかなの?」
いきなり核心を突いてきたな。
ま、普通にそれが気になるよな、でもどう説明しよう。
まさか自分の作った剣欲しさに乱入してきたなんて言えないしな……。
「み、ミリオンがピンチだったから……かなぁ?」
「そうだったのか、オルクス様!私はてっきり剣が欲しいから助けてくれたんだと思ったぞ!」
み、ミリオンさん、なんで全部言っちゃうんだよ。
これじゃあせっかく言葉を濁した意味がなくなっちゃうでしょ。
「剣……なるほど、レーバテインですか」
ば、バレてしまった……。
武闘大会の混乱に乗じて持って帰ろうと思っていたが、これじゃあ無理だよなぁ。
「ああそうだ、俺はレーバテイン欲しさに乱入したんだ」
「なるほど、ならそれをあげると言ったらどうする?」
レーバテインを諦めていたところ、ミストレイからまさかの提案。
こ、これは一体どうして、いや落ち着けオルクス、大体こういう美味しい話には罠があるはずだ。
ここは一旦落ち着いて……。
「え、いいの?なら貰っちゃおうかな」
気がつくと俺は口を滑らせていた。
くっ、物欲に抗えなかったか……我ながら自分が情けない。
「ははっ、君は正直者だねオルクス、でもねタダではあげられないかな、私のお願いを訊いてくれるならあげるよ」
「お願い?」
「うん、七獄の魔人の一人、アスタロットの討伐に手を貸して欲しい」
ミストレイのお願いだからなんだと思ったら7獄の魔人の討伐か。
それくらいなら俺が行かなくてもやれそうだな。
「全然いいぞ、任せろ!」
「良かったありがとう、アスタロットは七獄の魔人最強で、レベルは800オーバーらしくてね、僕でも倒すのは骨が折れる、だから代わりにやってくれる人を探してたんだよね」
な、なんだよそれ。
俺のことうまく利用するつもりじゃん。
ま、まぁレーバテインが貰えるし丁度いいか。
「そ、そうなんだまぁ七獄の魔人なら戦い慣れてるし全然……」
「ふふっ、楽しみだね、あ、ちなみにアスタロットは次代の魔王候補筆頭だから」
「お、おう」
次代の魔王候補か。
もうなんでもいいよ……た、倒せるかな。




