12/12
それでも魔法を
気が遠くなるような
そんな夢を見ている
それは灰色の砂漠に
花を咲かすようなこと
枯れないように守る
現状を受け入れるだけの
そんな毎日じゃあさ
いつまでも咲きはしないよ
僅かな希望の種を蒔き
洗練された水を与える
そんなことを考えたことも
あるけれど
元々僕のポケットに
蒔く種などなかった
気が付いたときには
手にしたジョウロから
いつの間にか水は無くなっていた
何にも手がつかなくて
あの日の夢がうろついている
頭の中はそればかりで
鬱陶しいぐらいの毎日
灰色の砂漠に立ち尽くす
どこにも行けないで立ち尽くす
振り向けば見えるのは
パレード前夜の街の高揚感
あの場所は僕に似合わない
そんな気がしているんだ
だからどうしようもなくて
視界が滲み出すんだ
言葉にならない 感情が渦巻いて
空を見上げて らしくない祈りを捧げる
砂漠を水浸しにするような
世界が逆転してしまうような
そんな魔法みたいなものを
僕は待ち焦がれている
気が遠くなるような
そんな夢を見続ける
灰色の砂漠の上で
花が咲く日を待っている




