リザルダイト(リザーダイト)
1.56ct
Nurali Complex (Nurali Massif), Uchalinsky District, Bashkortostan, Russia
リザーダイト(リザルダイト)
Lizardite
和名:リザード石
硬度:2.5~3.0
分類/グループ:フィロ珪酸塩/サーペンティン(蛇紋石)サブグループ
晶系/産状:多形あり(三方晶系、三斜晶系、六方晶系など)/板状、鱗片状、塊状、三角錐状など
化学組成:Mg3(Si2O5)(OH)4
劈開:完全
比重:2.55~2.57
屈折率:1.541~1.568
副屈折率:0.009
分散度:不明
蛍光(通常認識):なし
長波蛍光:なし
短波蛍光:なし
条痕:白
主な色:緑、淡黄色、白、淡緑色など
多色性:なし
発見年:1955年(1951年にも見つかっていたのが後から分かる)
登録年:1956年
発見地:Eastern Cliff, Kennack Cove (Kennack Sands), Kennack, Grade-Ruan, Cornwall, England, UK
リザーダイトは1955年にエリック(Eric James William Whittaker)とジャック(Jack Zussman)によってイングランド、コーンウォールのリザード半島から発見されたことによりこの半島の名を冠して命名された。
ただし1951年に正式な報告ではなく正式名称命名には至っていないものの、
Midgely によって同産地で発見され記載はされていたことが後にわかり
公式には1955年に発見はされたことになっているが、正式には1951年だと主張する説もある。
リザーダイトはサーペンティン(蛇紋石)サブグループに属し
同グループにはAmesite、Antigorite、Berthierine、Brindleyite、Caryopilite、Chrysotile、Cronstedtite、Fraipontite、Guidottiite、Kellyite、Népouite、Pecoraiteと12種属しており、
中でもChrysotileクリソタイルは日本人にも聞き馴染みがある名前かと思います。
そうこのグループはいわゆる石綿と呼ばれる物があり
扱いには注意が必要になってきます。
ただし同じ石綿系だとは言え現在の石綿粉塵留意事項には、
繊維状を呈さなければ同法上規制された石綿ではない為、製造・輸入・譲渡・提供の禁止対象にはなっておらず、このリザーダイトは規制対象外。
厚生労働省からも明確にアンチゴライトとリザルダイトは不定形板状、短冊状あるいは六角板状といった板状の粒子形態を示し、石綿ではない。と明言されています。
ちなみにサーペンティン(蛇紋石)というのは特定鉱物1種を指す名称ではなく、このグループ全般を指している場合や、サブグループ内の2種以上~数種類を内包した岩石状態になります。
このリザーダイトは蛇紋岩を形成する種のうちの代表的な3種のうちの一つで(他二つはアンチゴライトとクリソタイル)で、蛇紋岩は元の橄欖岩が水と反応して置き換わった後の姿で、その中でリザーダイトは50℃~300℃と比較的低温で生成されるために低温型蛇紋石と呼ばれており、低温であるために元の形を変えることなく留まっていることがあり、橄欖石の形のままリザーダイトに置き換わった仮像が見つかることがある。
この仮像の状態のリザーダイトは橄欖岩から蛇紋岩に変わる生成反応を可視化した物とも言え、通常目にする事が出来ない事象を目視できる非常に稀有な存在でもあり、地質学的には非常に重要な側面もある。
元が世界中に分布する橄欖岩であるために、リザーダイトも世界各国で発見されており、
アルバニア、アルジェリア、アルゼンチン、オーストラリア、タスマニア、オーストリア、ブラジル、ブルガリア、カナダ、チリ、中国、キューバ、チェコ、ドミニカ、今後、東ティモール、エスワティニ、エチオピア、フィンランド、フランス、ドイツ、ガーナ、ギリシャ、グリーンランド、ハンガリー、インド、インドネシア、イラク、イタリア、ジャマイカ、カザフスタン、コソボ、リトアニア、マダガスカル、メキシコ、モンゴル、モロッコ、ミャンマー、ニュージーランド、ニカラグア、北マケドニア、ノルウェー、オマーン、パキスタン、フィリピン、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、セルビア、スロバキア、ソロモン諸島、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾、タンザニア、トリニダード・トバゴ、トルコ、イギリス、ウクライナ、アメリカ、ベネズエラ
日本からも発見されており、福岡、岐阜、北海道、熊本、長野、佐賀、鳥取、山口から報告がある。




