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悲劇が止まらぬ現実世界にて とある新人刑事(2)

じんわりとした暑さが体を蝕むなか

彼の体は冷たくなっていた・・・

「死亡したのは、この近くの中学校に通っている、犬里いぬざと 外奈そとな15歳。

 中学二年の男子生徒。

 遺体の懐に彼の生徒手帳と、倉庫の奥から彼の生徒鞄が置いてあったから、ほぼ間違いない。」


「やっぱり・・・自殺ですか?」


「そうだな、遺体には抵抗した跡もない上、彼の父親が第一発見者であり、この倉庫の鍵を持っていた。

 この倉庫でなら、誰にも邪魔されないと思ったんだろう。」


これでもう、事件の影は完全に無くなったが、これはこれで後味が悪い。

とりあえず遺体は救急車で運んでもらうのだが、倉庫内の酷暑のせいで、だいぶ悪戦苦闘している様子。

何故悪戦苦闘しているのかは・・・見なくても分かる。救急搬送隊の人に同情してしまう現状。

事件ではなかったものの、まだ俺達の仕事が終わったわけではない。俺は手袋をつけ、早速彼の残した鞄の中身を確認する。

だがその中は、意外にも『普通』だった。

てっきり何も入っていないか、思い出の品等が詰め込まれているかと思いきや、このまま学校で授業を受けられそうな、そんな中身。

筆箱にも、これと言って変わった物は入っていない。ただ筆箱の中に入っていたボールペンやシャーペンが、妙に古く感じた。

男の子だから・・・という考え方も無いわけではないが、だいぶ使い込まれている。あちこちに傷や染みが付着していた。

さすがにこの状態で使い続けるのはちょっと恥ずかしいレベルだ、だがその筆箱には、「もうこれしかない」と言わんばかりに、古びた物しか入っていない。

そこで俺はちょっと疑問に感じた、父親が工場の主なら、息子である彼がそんなにひもじい思いをする筈はない。


・・・まさか・・・アレか? 『虐待』・・・というヤツか??


・・・・・と一瞬思ったが、慰留品を調査している途中に聞いた警官の話を聞いて、そんな心配は必要ない事が分かった。

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