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第十六章 異質なモンスターの正体

忘れもしない あの帰り道

何処にも行く当てがない彼女に

素晴らしい世界へ導いた存在である外奈

しかし その行為は 決して許されるべきではなく・・・

無防備にしていた私は、そのまま橋から落ち、川の中へと落ちていく。だがその最中、私はバッチリ見てしまったのだ。

外奈が、まるで悪鬼の如く禍々しい、恨みの篭った顔を向けていたのを。そして、突き飛ばされる直前、彼が放った一言は・・・


「お前が僕に関わるから、僕も巻き添えになったじゃないか・・・!!!」


その言葉の意味は、川の中へと沈み、朦朧とする意識の中で、私の頭が導き出した。

・・・この世界にしがみつき、『生きたい』という意思すら湧かず、自身の身に起きた事を考える事にしか頭が回せなかった私は、もう全てを諦めて、全てに別れを告げたかったのかもしれない。

確かに、私と関わった人を、いじめっ子が見逃すわけがない。そんなの、『からかう最高のネタ』として、瞬時にしゃぶりつく。

そう、まるで釣り堀でヌクヌクと育った魚の様に、餌を垂らせば忽ち寄って来る。彼は、結果的にネタにされてしまったのだ。

それに気づいたのは、転生した後なのだが、何故その責任を私に押し付けるのか、半分理解できても、半分理解できなかった。

・・・いや、理解できなかったわけではない、納得できなかったのだ。

これは、単に責任から逃れているだけなのかもしれないけど、でも責任が全て私にあるとは考えられない、考えたくない。

私は川の底に沈む、最後の最後まで、自分の生い立ちを恨む事はできなかった。

もうとっくに、自分の人生が最初から終わっている事に気づいていたから。

だからこそ、こんな終わり方が、私にはぴったりだったのかな・・・と、転生した後に思う始末。

転生した後、私は自らが作成した『転生プログラム』により組まれた、理想的な生活を手にした事で、すっかり前世の事を色々考える事はしなかった。

もう、考えたくなかったのだ。今がとても幸せすぎて、その日々を満喫するだけで精一杯だったのだ。

・・・時々転生前の世界も思い出したさ。でも、『彼』の事は、何故か今の今まで思い出さなかった。

それに理由がない事を考えると、彼の存在がどれほどちっぽけだったのか・・・と、そう思える。

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