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第十四章 沈む二人と『謎の声』
「お兄ちゃん!!! バカラさんっ!!!
しっかりして!!!」
「姉さんは兄さんを引っ張って!!! 自分はバカラさん引っ張るから!!!」
何がどうしてこんな事になったのかはまだ分からないけど、とにかく二人を水面から急いで引き上げた。
完全に芋掘りみたいな感じだけど、沼自体底が浅かった事もあって、難無く二人を引っこ抜く事に成功する。
「ゴホォ!!! ゴホォ!!!」
「ゼェ・・・・ゼェ・・・ゲホゲホォ!!!」
二人は沼から抜き出た途端、すぐ口の中から沼の水を吐き出した。ただ、だいぶ疲弊しているのか、口の中の臭みを出すだけで精一杯な様子。
引っこ抜いた衝撃で私は尻餅をついたり、ウルシ君はバカラさんの背中を摩ってあげたり、だいぶ滅茶苦茶な状況だけど、二人が無事で何より。
でも、このまま沼の真ん中でのんびりもしていられない。私とウルシ君は、互いに二人を担ぎながら、沼の外側を目指す。
「どうして助けるの?」
「・・・・・えっ??」




