第十一章 異質なスライム
何故兄が疑問符を浮かべているのかは、その『スライムもどき』を間近で見た私やウルシ君でも分かった。
この世界でも、前世の世界でも、一般的にスライムは円形の形をしている。
漫画やゲームによっては人型になる事もあるけど、今私達が目の当たりにしているスライムは、人型ではあるものの、明らかに異様だ。
まるで、『骸骨』をスライムにした様な外見。人型ならまだしも、何故そんな形になっているのか、意図がさっぱり読み取れない。
それに、異臭を放つスライムなんて、聞いた事がない。しかも異臭は異臭でも、これは明らかに『腐敗臭』だ。
色々と考える私の脳内に、『一つの仮説』が浮かび上がる。
「・・・ねぇ・・・まさか・・・
このスライムって・・・『元・村民』なんじゃ・・・??」
私の仮説を聞いた全員が、一斉に青い顔をした。
もちろん私だって、こんな想像はしたくもない。ただ、そう考えられてしまうのだ。
「・・・いや、まだその仮説を確定させるには早すぎる。まず村の様子を伺ってから考えよう。」
バカラさんの正当な意見にハッとした私は、一旦考える頭を停止させ、村へ踏み込んでいく。私とウルシ君がやるべき事は、住民達の避難。
とにかく家中を片っ端から、隅々まで調べれば、何処かに必ず生存者はいる筈・・・と信じたい。
ただ、こんなスライムが村中にうじゃうじゃいる事を考えると、気が進まない。正直、
ドラゴンより手強いかもしれない。色々な意味で・・・
幸先不安にはなるものの 立ち止まっている時間なんてない
コン達は 意を決して村の中へ向かうのであった




