第八章 ボロボロになった・・・
王都で学んでいく毎に
コンがやりたい事も増えていく
それを彼女は この上なく幸せに感じていた
私も今度、裁縫でも学んでみようかな。前世ではまともにナップザックすら作れなかったし。
・・・というのも、いじめっ子達に裁縫セットを何度も何度も隠されたり盗まれたりしていたから、まともに作れなかったのだ。
もちろん、最初はそのいじめっ子に付き合って、無くなる度に探したり、先生に相談していた。ただ、あまりにも何度もやられると、さすがの私でも呆れてしまう。だから途中から無くなっても無視していた。
その頃になると先生も諦めているのか、「無くしました」といえば代用を貸してもらっていた。ただ、それを面白く思わないのが、やっぱりいじめっ子。
今度は教科書、今度は筆箱、今度は体操着・・・と、最終的には学校道具をごっそり盗まれていた。
それの何が楽しいのか、今の私にもよく分からないんだけど・・・
それに、授業中にも椅子を蹴られたり、こっそり鉛筆で背中をツンツンされたり、まともに裁縫なんてできる環境でもなかった。
私が針に糸を通そうとする度に、真横で大声を出されたり、肩をガシッと掴まれたり。それで針が手に刺さった事もあった。
それに、ナップザックが完成しなくても、両親は気にも留めなかった。教師からの電話を受けても、聞き流して内容を頭に入れなかった。
完成しても褒めてくれないのは目に見えて分かるし、もう作ることすら億劫だった。
でも此処なら、良い先生もいるから、少なくとも上達はする筈。
それが王室で役に立てるかどうかは分からないけど、できる事に意義があると思う。
それに、プロから教えてもらえるなんて、こんなチャンス滅多にない。せっかくなら、この出会いをもっと大切にしたい意味合いもある。




