無口な奴が喋る時は好きな話題
投稿が遅れました。
夏のホラー2018用の作品を書いてました。
よければ読んでください
ここでの生活は、なんだかんだで月日が流れて、夏になった。
「ここでの、生活は慣れたか…」
「ええ、まぁ…」
師匠との会話。毎日会っているが、会話したの前回いつだっけ?
最近は組手でこぶしでの会話してないから、師匠との会話が思いつかない。
「正直…隙を見て、さっさと逃げると思った」
(あんたがいるから逃げれないんだよ…)
「まぁ、そんなことはどうでもいい…」
(こっちは大問題だよ!)
「今までは、お前の待遇は監視対象だったが、どうやら変わるようだ」
(正確には、監視対象兼サンドバックだけどな)
「どうやら、安西のところがお前を能力者狩りの仕事に使うという案がされたが、今までは子どもだからという理由と法律上かなり重い理由却下されてたが、無理矢理に案を通させた…」
安西とは、俺をボコボコにする某漫画でいうジャイ〇ンみたいなやつであり、能力者が嫌いというより嫉妬している器の小さい男だ。
「普通なら、そんな案は通らないんだが、わざわざに中学生を勧誘して仕事をさせて、能力者優遇主義反対派の木村さんを巻き込んでたいへんな状況なんだ…はぁ…」
師匠のため息なんて初めて聞いたぞ、よっぽど大変なのだろう。
あと、能力者を使って能力者を襲わせるのは、法律上かなり重い罪になるのだ。
理由は能力者という資源の無駄遣いの為らしい。
「それでだ、お前を今までは基礎のみだったが、万が一のために実戦にいけるように訓練の内容を変える」
今までの基礎の訓練だったのかよ。つまりこれからさらにハードになることかよ。
「まず、お前の能力は物を動かす力だが」
移動って俺呼んでるけど流行らないな…。
「お前の能力で一番戦いづらい環境はどこだと思う?」
環境?サクラなら足場が悪いところだが、俺は逆に能力使えば問題ない。
なら逆かな。
「足場いいところですか?」
「いや、お前の場合は物のない平坦ところだ。例えば前に武蔵川さんの娘さんとお前が試合した場所みたいなところとかだな」
ああ、物がないと動かせないし、人を動かして戦闘不能にするほどの力はないから確かに戦いづらいな。
「そのために、そういう能力者の戦闘方法はいくつか存在する」
「えーと、誰か仲間を呼ぶとかですか」
「それも一つの方法なんだが、ここにお前以外の能力者はいなし、下手すれば後ろかから刺されかねない位置にいるからな」
俺、改めてやばい場所にいるな…。
「まずは、物があるところまで逃げること」
「逃げていいんですか!」
「駄目なケースのほうが多いが、勝てない戦いより戦いやすい地形で再戦して勝ったほうがありがたい。あと、死なれてもらったほうが大変だからな」
逃げるは恥だが役に立つとはまさにこのことだな。
「次に、道具を持ち込み対応することだ」
「道具というとどんなやつがいいんですか」
「普通なら軽く邪魔にならないものがいいのだが、お前なら能力を使えばある程度重いものでも運べるからいろんな道具を試したらいい。幸いにもここにはいろんな道具がある。実践には付き合おう」
師匠とは数年の付き合いだが、ここまで話をする師匠は初めてだ。
だが、言いたいことは伝わった。
いままでの基礎とは、何もないところでの戦闘時に逃げるための走り込みに、
重い道具やたくさん道具を持って戦えるようにと人を背負って山登りをして体作りをしていたのか。
とりあえず、銃で試すか…。
師匠は戦闘大好き人間です。
ノーマルな人なので能力バトルに憧れています。




