↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
80/80

第八十話

 「貴方はミクモ君を、こんな目に合わせたと感じているのなら、その屈辱は受けるべきです」


 「受けるべき屈辱?」


 「人は失敗をしてしまう生き物なら、大事なのは正しさが解る屈辱を味わう事です。


 貴方は友達を失う、最悪を味わったなら。


 今度は貴方が、伝えなければならないのですよ」


 「お母さんにですか?」


 するとアラバは首を振って答えた。


 「全てにです…」


 その答えは単純に年齢差だけでは語れない、十分すぎる重さがあった。  


 そんな中で、軽くいつもの態度に戻るのは、不自然さすら思わせるほど、ロウファは息を飲んで、ただじっとアラバを見てるだけとなっていた。


 「これでも私は色んな人を見てきたモノでしてね。


 どんな絶望でも、希望を捨てない人。


 どんなに人に笑われようが、それでも生きてきた人。


 その中でも『強い』と言われた人は、みんな屈辱を語れる人でした。


 それはミクモ君にも、あった強さです」


 「ミクモに?」


 「…ようやく貴方に伝えれました」


 その時、少し強めの風が吹いた。


 「貴方には、それを伝える義務があります」


 そのおかげでロウファは私達の存在に気付かれてしまったので、私はセルフィに合図を送り、身を乗り出しているとロウファはアラバに聞いていた。


 「ボクはレフィーユさんに、ミクモの行為に答えて見せろと言われました。


 ボクは、その行為に答えられたのでしょうか?」


 「それはわかりません。


 ですが、貴方は試されているのでしょうね…」


 「ならば、最初の功績を受けなければならんな」


 「おや、これはレフィーユさん」


 まるで今さら気付いたようにアラバは一礼していると、ロウファは言った。


 「で、でもボクは何も、してません…」


 するとセルフィは悪態を付く。


 「ふん、この数日間で随分と、丸くなったわね…」


 「だが、お前のためには、少しペインの話をしておいた方が良いな」


 頷くロウファを見た、私は説明する事にした。


 「スーパーペイン。


 本名、シドウ・タカムラには、一つの特徴あった」


 「百人の人を殺した…?」


 つい笑ってしまうが、ロウファはホントに知らないのだろう。


 「ふっ、ペインには、人を簡単に殺めてしまう能力があったが故に、タダでさえ危険視されていた。


 そして、ファミリー達を従えていた。


 そのため、ペインの搬送は数々の危険な要因だったのだが、その日、ペインの搬送を行なわれていました。


 どうしてだと思う?」


 「ペインの裁判が長引いたから…」


 呟くようにロウファは言った。


 「そこは調べていたようだな。


 そして、ペインの判決は極刑、つまり、死刑は避けられないモノと感じていたと思う。


 判決を下すスピードも旧年より、早くなっているらしい…。


 だが何故こうも、目に見える判決が、長引いたのかわかるか。


 それはペイン自身が望んだの求刑が死刑だったからだ」


 「求刑って、警察側が使う言葉ですよ?」


 ロウファの言うとおり、私は間違った言葉の使い方をしていた。


 しかし、これは間違った言葉で伝えなければ伝わらない言葉だった、その意味が解った時、ロウファは絶句していた。


 ペインが元々、死ぬ事を望んでいたのだ。


 「世間やマスコミは、お前とのやり取りは、死刑を免れるための芝居とされている。


 だが、お前に忘れないでもらいたいのは、ペインが死ぬ事を望んでいたという事だ」


 元々、裁判は困難を極めていたのだろう。

 

 警察は私達に預けられた際、監視はもちろんの事、性格判断も行なっておいてくれと警察側から依頼されていたのを思い出す。


 それがどれほど裁判の内容が、困難だったのか感じ取れる。


 「それじゃ、ペインは死ぬつもりでボクの前に立ったというのですか?」


 「期待していたからだ。


 期待していたからこそ、目の前に立ったと思う」


 「期待…?」


 「確かにあの男は、死ぬ覚悟もあった。


 だが、それ以上に、お前から受ける屈辱という『痛み』を受ける覚悟があった。


 だからこそ死ぬ事で終わりにするのではなく、生きる事で罪を償う事を選んだ。


 それは私達では出来なかった。


 だが、お前に出来た功績だ。


 世間や、マスコミは良い様に、ペインの事を脚色するだろう。


 そうさせたくなければ、お前はこの功績を受けるべきだ。


 受けて、お前は、ペインの事を正しく伝えろ」


 しばらく黙り込んで、ロウファは一言。


 「はい」


 そう返事をした。


 その返事は初めて出会った頃より、覇気を感じないが、自分自身で選んだからこそ出来た良い返事だった。


 「ふっ、送ろうか?」


 ロウファは首を振る。


 もう少し、ここに居たいのだろう。


 アラバも頷き、一緒に帰ろうとした時。


 「あのっ!?」


 呼び止められて、アラバは振り向いた。


 「試されているって、ボクは一体、何に試されるんですか?」


 振り向いてアラバは、少し大きめな声で言った。

 

 「決まってるでしょう、ミクモ君にですよ」


 そうして今日の深夜、ロウファは帰ってきた。


 だが結局、最終日まで部屋からは出てこなかった。


 だが、いざ、表彰される時になって…。


 「はいっ!!」 


 彼は遅れながらでも、やって来ていた。


 私は、その姿に次代を期待をようやく感じとれていた。


 そして、私は治安部ではあるまじき行為をとったが、仲間の協力もあり、リーダーである事を剥奪される事はなかった。


 私は良い仲間を持ったモノである。


 

 最終話を書く時って、結構な手間が掛かりませんか?


 ははは、約二年ですよ。


 二年掛かっちゃいました。


 『だったら、はよ書けよ!!』


 なんて声が聞こえて来そうですが、


 二年掛かっちゃいました。


 しつこいがな。


 さて自分でボケて自分で突っ込んだところで、この作品、あえて手間を掛けて作った作品でもありますが…。


 実はコレ、『物申す』の次に考えていた作品なんです。


 何故、後回しにしたのかと言いますと、大きく理由を上げれば、このお話自体の原型、加工する前が完全に『R−15指定』になるのではという懸念があったのが理由となります。



 人が死んでしまう、殺されてしまうという事態でR−15になるらしいのですが、その当時、結構、気にしたため、後回しにさせてもらいました。


 結構な勉強不足ではございましたが、いかがだったでしょうか?


 私としては、まだまだ上手くいかないモノだと思っております。


 次のお話でも、それを活かしたいのもありますが、修正、加筆もする予定でもあります。


 こんな作者の描く作品ではございますが、これを締めとさせていただきます。


 感想、ご指摘をしていただいた方々もありがとうございました。


 特に赤川島起さん、宣伝ありがとうございます。


 それでは読者、作者の貴重なお時間を拝借しました。


 でわw


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。