表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
気が付くと、其処は幻想郷で俺が妹様な訳だけども…  作者: リルフィ
第2章 幻想郷の妖魔人々編
20/21

No.18 器

 実はここら辺凄く考えたんですが、PC不調で何度も書いた物が消え心が折れかけました…


 誤作動起きまくるノートPCだと執筆にこんな苦労するなんて…また中途半端で上がってる場合修正しながら続投するのでお許しください。

 続編お楽しみ頂ければ幸いです。

 抱えた人形の頭に顎を置きご飯をモグモグ食べる俺をアリスは呆れた様な表情で注意してきた。


「司、行儀悪いわよ?…まあ、可愛いけど…」


「んぐ…ぅ…だぁってぇ~…」


 姿勢を正し人形を抱え上げ再度顔を合わせると男の子か女の子かよく分らない可愛いく憎たらしい人形がガラス玉の目玉をうっすらと開きまたつむる動きをしてそれ以降は身動きしない人形を再度抱え直しご飯を食べる。


「だってじゃないわ。仕方ないじゃない。すごく難しい術なのよ?なるべく肌身離さず持って居ないと…消滅する事に比べたらマシでしょう?」


 アリスの話によると、俺とフランの魂の分離には時間がかかり、急激に離せば、どちらかの魂が傷付き最悪消滅もあり得るとか、それで今抱えている人形だけれども、これが俺達の魂の容量にスペースを作り長い儀式により俺とフランの魂を安全に分離する事が出来るはず…と…

 要約すればそう言う説明をされたのだが、何分常にこの人形を抱いて居ないといけない事と、先ほどから、俺の周りをパシャパシャと写真撮りまくってる〇〇天狗《射命丸文》のせいで気分はどん底に落ちていると言う訳だ…


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


 不本意な撮影を受けたものの、食事も終わり部屋から出て見れば、いつの間にか宴は終わっていてあの夜がまるで夢だったかの様なガランとした境内を朝日が照らしていた。


 「あら、起きたのね。おはよう。早速だけど一宿一飯したんだから貴方も掃除手伝いなさい」


 境内を掃き掃除していた巫女、博麗霊夢が笑顔で自分の持って居た箒を渡してきた。


 「え…あ、はぃ…ぇ……あ、でも私これ手放せないらしくて…」


 怪訝な表情で人形を見つめた霊夢はさっきの笑顔はまるで嘘だったかみたいに無くなりまだ家の中に居るであろうアリスに怒声を飛ばした。


 「ちょっとぉアリスぅ!!私の神社で変な儀式やらないでよね!!…まったく」


 霊夢が俺に視線を戻し、今にも泣きだしそうな俺の顔を見るなり、挨拶をした時よりも優しそうな顔で、自分の巫女服の裾を押さえる為に結んでた紐を解き、その紐で赤ん坊を抱っこして保持するよな感じに人形と俺を括り付けた。


 「しょうがないわね。……っと、よし、これで大丈夫でしょう。じゃ、掃除頼んだわよぉ~」


 頭を数回ポンポンと叩いた霊夢はひらひらと手を振って部屋の中にはいてしまった。


 「………あ、やっぱりやらないとダメなんだ」


 僕の体に括られた人形と、手に持たされた箒を見比べ、俺は大人しく掃除を始める事にした。


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


 まるで地球と違う清々しい空気とまるで時間を感じない緩やかな日差しの元、俺は一息ついてあらかた掃除の終わった境内を見回すと、ここに来る時に登ってきた階段の向こうに幻想郷の景色が、一望できるのに気が付いた。


 「やっぱり……ここは幻想郷なんだ…」


 少し離れた場所に人間の里があり、更に離れた大きな森がアリスと出会った魔法の森だろう。


 「…じゃあ、ちらっと見える湖の側が……紅魔館…かな…」


 「そうよ」


 後ろから声を掛けてきた人物にびっくりして振り返れば、霊夢とアリスが並んで立っていた。


 「司、お疲れ様。ごめんなさいね…一人で掃除任せちゃって」


 アリスが心配するように顔を覗き込み、ホッとしたように微笑んで謝ってきた。


 「あ、大丈夫です。結構涼しかったし、凄く景色良いから感動しちゃいました」


 お道化る様に笑うと二人も笑顔を浮かべてくれた。

「肖像権…ェ」


「ざーんねん!幻想郷にはそんなものありません!」


「…ちくしょぉ…」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ