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閑話 メイド長の場合、報告書No.1


 これから、区切り目で閑話を挟んで行こうかと思います。


 さて、では閑話ですが、お楽しみ頂ければ幸いです。


 私は、紅魔館でメイド長等をやらせて頂いております。十六夜(いざよい)咲夜(さくや)と申します。

 昨夜は、フランお嬢様の暴走で、一騒動あったのですが、我が敬愛なるレミリアお嬢様と私にて何とか制圧し、解決となった訳ですが、今思えば、あの瞬間からおかしくなっていたのかも知れません。


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


 眼下では、淡い金髪の小さな少女が立ったまま俯き、赤い槍に貫かれ(はりつけ)にされていました。


 まるで咎人(とがびと)の様に、磔にされている少女は、フランドール・スカーレット、我が敬愛なるレミリア・スカーレットお嬢様の妹君にあられまして、幼い見た目をしておりますが、これでも、もう500歳位の御歳になられる、吸血鬼でございます。


 フラン様は、吸血鬼の高い能力と、恐ろしい力を秘めておられまして、500年弱を地下室の幽閉により過され、心を病まれ、時々、(たが)が外れると暴走してしまうのです。

 しかし、人間の到来(霧雨魔理沙)を切欠に、地下室から出て来られる様になり、長い事落ち着いていらして、屋敷の中も自由に歩くまでになられたフランお嬢様だったのですが、何を切欠で、暴走なさったのかもわかりませんでしたが、レミリアお嬢様の神槍グングニルで要約動きを御止めになり、これで解決と言う時でした。


「申し訳ありません。お嬢様、久し振りの暴走だったため、油断しておりました」


 レミリアお嬢様と、距離を取りつつもフラン様のお側まで降りて行くと、お嬢様は、こっちを見る事無くお話になられました。


「そう、まあいいわ。私も油断していたわ…一先ず、地下室に戻して落ち着くまでは監視をよろしくね」


 お嬢様も私も、動ける筈も無いフラン様が、ゆっくりと手と首を上げてその表情が眼に入った瞬間、まるで時を止めてしまったかの様に動けませんでした。


「…た…すけ…て…」


 その上げられた手は、まるで、小さな子供が母を求める様で、その表情は、涙に濡れ愛しい人と離れるのを拒む様な、少女の泣き顔は、私の胸を凄い圧力で締め上げました。


 お嬢様も、戸惑っていらしたのでしょう。磔にして身動きを止めていた赤い槍が、ガラスを砕いた様に光の屑へと四散し、力尽きたフラン様がお倒れになる瞬間、私は、無意識に能力(・・)を使ってまでフラン様を抱き止めておりました。 


「嘘…そんな…フランが…あんな顔するなんて…」


「お嬢様、気をお確かに、ここは私がやりますのでお休みなさって下さい」


「で、でも、フランが!…っく…そうね。後は任せるわ」


 それからは、フラン様を地下室に下ろしフラン様のお部屋から、自然に解れ裂けボロボロになったクマのぬいぐるみを見つけましたので、補修を行い、フラン様の眠る地下室へとお移ししました。


「暴走の原因は…これかしら?大事になさってられた様ですし…被害が建物の一部崩壊だけで済んだのは行幸と言えますが…追加報告ですね」


 そう、この時まではもう後は何時も通りの毎日に戻ると思っていました。


 翌朝に、フラン様のご様子でも確認しようとお部屋に入ると、寝ていると思われたフラン様は起きておられました。


 布団を抱き締め、涙目を浮かべながら再度横になり眠ろうとするフラン様。


「あはは、疲れてるんだな…きっと、声も変なのは気のせいだ。早く目覚まさないと…」


 そんな事を言っておられたのでつい口を挟んでしまいましたが、凄く愛らしくございました。


「あなたはしっかり起きておられますよ」


 その瞬間、飛び起きたフラン様は可愛い声で悲鳴を上げられ顔がにやけてしまうのを抑えるのに苦労しました。


「うひゃぁぁ!?」


「驚かせてしまいましたか?失礼しました。まだ眠っておられるのかと…所で…」


 なるべく微笑を維持しておりましたが、決壊しそうになるので、すぐに素の表情を保とうと頑張りました。


「お腹は空いておられませんか?」


 しかし、怯えた子兎の様に涙目を浮かべ不安げなフラン様に、落ち着いて頂けるよう頑張って微笑みを浮かべます。正直、抱き締めたい衝動すら乗り越えるのは過酷でした。


「…ぇ?…え?…あの……はい」


 まるで迷子のリスの様にキョトンとされ返事を返して頂いた時にはもう、戦慄すらしました。

 お嬢様のギャップもモエではありますが、こんな愛らしいフラン様も…あっ、いけません!危うく、自分を見失ってしまう所でした。これは早々に退散しなければ危な…身が持ちません。


「…すぐにお持ちいたします」


 何とか一言返事を返し、部屋から出る事に成功した自分を、自画自賛したいと思います。

 ですが、まず、すぐにお食事をお持ち致しませんと…メイドに休む暇などは無いのです。


 お食事をお持ちして、お部屋に訪れたら、/////////////(赤い点がポツポツと付いている)


 申し訳ありません。えー、私はノックをしました。もちろんしましたとも、それでお返事が無いので、もしかしたらお待たせし過ぎてお眠りになられてるかもと思いお部屋に入りますと、フラン様がお着替えの最中でした。


 もちろん毎回お着替えのお手伝いとかはさせて頂いておりますので、慣れている筈だったのですが…


 ベッドの上で羽の所で服が引っ掛かっている為か、チラチラと覗く胸の頂や捲れたスカートから覗くおみ足、…そう初めてのお着替え等で微笑ましさの中のエロスと申しますか…何かの扉が全開で此方を手招きしていました。


 正直、入らなかった私にはもう何も怖くありません。


「痛っ!あれ?取れn!?動けn!?」


 そう仰ってたので、とうとうお助けしてしまいました…


「失礼します」


 驚かせない様に一言お声をお掛けしたのですが、引っ掛かりを取る時には大人しくなられており、そのままお着替えのお手伝いをして差し上げました。


「ふぅ…あ、ありがとう…」


 ///////////////////(大量の赤い染みにて解読不能)


 そう、一言…頬を染め、涙目ながらも微笑んで下さるフラン様…あまり見ていた為か、コテンと首を傾げたフランお嬢様は、まさに…まさに!天☆使☆降☆臨!!まさにここに光臨!!思わず、私は前後不覚に陥り、立っているのかさえわからなくなり思わずよろけてしまいました。


 見ているのもやっとと言う感じで思わずお辞儀をして眼を逸らしてしまいました。直視出来ません。


「お礼など、勿体無いお言葉です。お食事をお持ちしましたので、こちらへどうぞ」


 お食事の事を思い出しました。危うく冷めたご飯をお出ししてしまう所でした。


 お食事も終わられ、お飲み物をお出しすると、フランお嬢様に呼び止められました。


「あ、あの…」


「何か御用でしょうか?」


「えっと…その…ここは何処ですか?」


 それから、フランお嬢様がおかしくなられたのを知る事になったのです。


 どうやら、フラン様は記憶喪失の様です。



 私は、こんな咲夜さんも嫌いじゃないかなって…思ってますよ?


「最初の会話部、どう見てもプロローグと違わないかしら?」


 そ、それは…きっと主人公の聞き間違い…


「いえ、よくも考えずこんな風な事言わせとけば適当に解釈するだろうって妥協らしいですよ?」


 ちょ…!


「あぁ、どうしようもないバカなのね?」


 や、やめて!!作者のHPは瀕死よ!!


「だから辻褄が合わずおかしくなるんですよ。それに、こんなメタイ芝居やらせてる時点でどうかと…」


 …(オーバーキル)…ぐすん

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