第17話
<Side冒険者A>
俺の役職は戦士。
今さっき新しいダンジョンに入り、入った瞬間スライムの大群に襲われ、なにも出来ずに喰われたハズだったのに、気がついたら取っておいた宿屋のベッドの上で寝ていた。
俺達は夢でも見たのだろうか?
しかし、スライムに捕食されるあの生々しい感触がリアルすぎる。
クシャ……。
ポケットから紙が掠れる音が聞こえたので、ポケットから紙を出した。
『伝説☆地下666階ダンジョンクエスト(クエスト関係ありません)』
と、なんともふざけてるビラがあった。
後はスライムが……。
このビラの大量のスライムの絵を見てあの光景を思い出す。
ゾクッ!
背筋に冷や汗を垂らした。
あのスライムに喰われる忌ま忌ましい感触を思い出す。
身体の一部一部が溶かされ、筋肉組織が喰われていくあの感触を。
夢じゃなかった。
隣に寝息を発てて寝ている魔法使いが居たので、起きたら少し聞いてみる事にする。
しかし、いつの間に宿屋に移動したんだろうか?
素朴の疑問にちょっと宿屋の店主に聞くことにした。
「お?起きたか。
驚いたぞ、宿屋の入口に倒れやがっていて。
もし店に変な噂が立ったらどうしてくれるんだ。」
そこには40才過ぎぐらいのオッサンが居た。
「なぁ、店主。
俺達ダンジョンに行った筈なんだが、何故俺達が宿屋の前に倒れてたんだ?」
「はぁ……俺が知るわけねぇだろ!
夢でも見てたんじゃねぇのか?
ダンジョンに行ってたら今頃モンスターの胃の中だろうか……」
確かにそうだろう。
しかし、感覚的に分かる。
俺は確かに喰われた。
しかし、それなら誰が俺らを此処まで運んだろうか?
そして、あそこまで喰われ掛かっていた俺達を誰が治療してくれたのだろうか?
考えれば考えるだけ出てくる。
「おい大丈夫か?」
突然店主に声を掛けられた。
「今日はもう夜だ。寝てその混乱してる頭でも整理させておけ」
どうやら、外は既に夜のようで、周りには明かりが灯っている。
俺達がダンジョンに向かったのが昼過ぎあたりだから、あれから数時間経っている事になる。
あの傷を数時間で……?
考えていると知恵熱が出てきたので、今日は休むことにした。
いつか、俺達を助け出してくれた人に御礼をしたいと思った。
「ハクション!!」
我ながら見事までのクシャミだったと思う。
もしかしたら、誰かがどこかで僕の噂をしてたのかもしれない。
「大丈夫?タチバナ」
僕の巨大なクシャミに嫌な顔せず、むしろ僕の心配をしてくれているようだ。
「リリアナは優しいね。
さて……セバスチャン覚悟は出来てるよね?」
フッフッ……とうしてやろうか……。
その日ダンジョンからは悲痛な叫びが鳴り響いた。
「だけど……それが良い!」
同時にセバスチャンがMに目覚めた(号泣)




