怒りか、理解
初投稿です。よろしくお願いします。
少し修正しました。
桐原圭人(16)は激怒した。
必ず、かの邪智暴虐の我がクラスメイト、葛木茂に復讐せねばならぬと決意した。
ケイトには陽キャのノリは分からぬ。
ケイトは、クラスの陰キャである。
整った、目立たない顔に良くも悪くもない頭。
教室の端でライトノベルに読み耽り、家に帰ればゲームに齧りつく。
そんな俺が復讐を決めた。
事の発端は同日、正午へと遡る。
それは2年2組の給食後の話である。ちなみに俺の高校は珍しく給食がある。
貧乏人には助かるがな。
「アークソウルとか言うゲームをやってみたんだ。
感想を話したいんだけど、誰かいないかな?」
軽薄な笑みを顔に貼り付け、無駄にいい顔で話す「奴」は、
「誰か」とは言っているが、その視線は確かに俺の方を見ている。
確かにアクソは俺のソウルゲームだが、学校で話題に出したことは一度もない。
こいつは何故俺を見ているのだろうか。
無視しても後から面倒くさい目に会うだ。と思い、話を聞いておくことにした。
「それで何だ?アクソの何が言いたい。」
「くっ、はははははは! 本当に話しかけてくるとはね。」
何だコイツ。白々しくも、あくまで「俺から話しかけた」という体裁を取りたいらしい。
「……あぁ、ワクソだっけ?
あれは本当にくだらないゲームだった。あんなゲームで喜ぶのは頭の足りない馬鹿か、見る目のないオタクだけじゃないか?」
「なっ?!」
「おっと、失礼。ははっ、君のことではないよ。
あぁ、あとヒマリメ?だっけ。あのヒロイン。期待していたのに想像以下で、思わず笑ってしまったよ。」
「……貴様。アークソウルを何も知らない阿呆が侮辱するんじゃねぇ。
アークソウルは、シリーズ累計で4000万本以上が世界で販売された実績がある。
その上、綿密に練られたストーリーと重厚な世界観がだな…」
俺は、アークソウルは神ゲーである。という根拠を、懇切丁寧に説明しようとした。
しかし。
「ははっ、君、オタクか? そんなつまらないゲームするよりも、家に帰って勉強したらどうだい? いや、君たちには勉強は必要ないな。どうせ、働けもしないんだから。」
クラス中が爆笑に包まれた。
先生も困った顔はしたものの、奴を咎めることはなかった。
中には苦笑いの奴もいる。だが、結局全員が奴の味方だ。
陽キャが陰キャを虐めても、誰も咎めもしない。不快にも思わない。
俺は顔中に熱が集まるのを感じ、言い返す事も出来ずに座り込んでしまった。
思い出すだけで腸が煮えくり返りそうだ。
奴は我が最愛のゲームを馬鹿にした。
ワークソウルじゃねぇアークソウルだクソ野郎。
ヒマリメじゃねぇ火守女だアホ野郎。このニワカがッ。
心のなかで、奴への恨み節を叫ぶ。
もう許せん。ヤツの悪逆を挙げるとすれば原稿用紙20枚はかける。夏休みの感想文でお前のこと題材にしてやろうかこの野郎。
これはただの復讐ではない。全てのアークソウルファンを代表する聖戦だ。
このアンチアークソウルがッ。ボロ雑巾にしてやるッ。
だがしかし。
ほんのり栗色が混じった髪をしている怨敵、葛木はクラスに取り巻きの友人が多い。
少なくともこの俺とは比べ物にはならない。
さらに、奴は一目見たら忘れられない程に整った顔をしている上、頭も良い。
サッカーでも1軍に入っている程度の実力はある。
……別に俺も、運動が苦手な訳では無い。
だが、人生の大半をゲームに費やしてきたため、体力は雀の涙ほどしかない。
……決して俺が体力がないわけではないが、まともに1v1しても勝てるはずもない。
奴の学校での評価を簡単に説明するならば、
文武両道で品性良好(?)。良家のお坊ちゃんであり、将来有望のサッカー部員。
といったところだ。
ただし一部の生徒からは、すぐにマウントを取ってくる嫌な奴。とか、初対面では猫を被るが、実際はこちらから話しかけると面倒くさそうにあしらわれる。などあまり良くない噂も聞く。
と、言ってもどちらが真実かは分からない。
そもそも俺は奴とまともに話したことも無いからな。
廊下ですれ違えば軽く会釈をする程度。同じクラスになったのも今年が初めてで、接点らしい接点は存在しなかった。
それも今日、この日までの話だが。
葛木。お前は踏み抜いたんだよ。
絶対に踏んではいけない地雷をな。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
私はまだ中学生なので、誤字脱字や単語の誤用、読みづらい表現などがあるかもしれません。
もし違和感を覚えた点や改善した方がよい点がありましたら、ご指摘いただけると幸いです。
コメントには頑張って返信します。
今後の目標は1~2ヶ月に一回の投稿です。更新が遅れてしまうこともあるかもしれませんが、
その際はご容赦ください。m(_ _)m
これからもよろしくお願いします。
感想や評価が多ければ来週中にもう1話出します。




