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騎士になる為に 【3】



******



 これは昔。魔法・魔技・魔素などがまだ定着していない時代の話。人と人が争い国家間での勢力闘争が多発化する戦乱の時代。そんな世に一人の少女は王が座る玉座の大広間で片膝をつき忠誠を誓う。


 「私は王に誓います。私の身は王の剣として捧げましょう。おそれながら私はおう。信仰する主の御使いより啓示を授かり参りました。私の祖国の街はこの度の戦乱に大壊を余儀なくされ、火の海に沈みました。御使いは私に言ったのです。この世に終焉を刻むのも開闢を迎えるも力無き亡者のたわいにすぎず、力こそがときをつかむ。と、私はの威光に光を見ました。どうか啓示を信じ戦乱に光をさしてくださりませんか」


 大広間に集う兵士は賛否が別れる。


 当たり前だ兵士は力ある男性の集まりなのだから。

王を脅かす魔女と罵る者もいる中で、少女は立ち上がり告げる。


 「おそれながら失礼します。一つ証明いたしましょう。これより攻めいる西南の敵勢力は一万。対してこちら側の勢力は二千。このままでは圧倒的に足りません。私は啓示と共に託された秘技があります。幼き頃より頬に浮き上がりし聖痕はその秘技を顕現させます。我、アレクサンドラ・ラフ・ダルクの名の下に集いし天輪てんりんは選定の剣を織り成す。これは忌ましめ暗き世を晴らす白き光エクスカリバーパラディオン」


 「なんと。これは確かに神の御技だ」


 王の傍らで執事が口を滑らした。


 並ぶ兵士等も異様な力を目の当たりにし、歓喜する者恐れる者もいるが、一つ変わったと言える事は少女ではなく力に魅了された事だ。


 白き剣エクスカリバーパラディオンを顕現させ剣先を上に構え少女は続ける。


 「仲間という証明です。白き剣と対となるこの白き鞘は力を込めれば見た者に力を分け与える」


 白き剣の上に更に顕現された白き鞘は輝きを放物線を描きながら大広間にいる者を癒し、神の御技の力を分け与えた。


 「おお凄い神かあの少女は、これなら勢力差なんぞ気にならぬな」


 力を分け与えられた兵士等は一同に少女を称え初めた。


 「我等はそなたに仕えよう。騎士王アレクサンドラ・ラフ・ダルクよ」


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