【03-02】2人で1人!?女の子時々男の娘(その2)
「それはまた、激動の人生?を歩んできたんだね。イズモ君は・・・・・。
私、このカード持っていないよ。なんでイズモちゃんは持っているの?同じ転生者なのに?」
もっともな疑問ですが、これには明確な理由がありますが、一番の理由は、神様とお話したことですね。
僕の転生設定を聞いたアスカさんは、感想とともに疑問を投げかけていました。
「僕が、職業刻印板を持っているのは、転生設定の中にもあった通り、元雄姫様が制作していたからですね。僕が持ってるカードは、その時のモノという事になっています。
そして、僕は、転生前に神様とお話をしています。そこで、いろいろな能力を選んで今ここにいます。
で、その能力の中に、所謂魔眼がありまして。それでアスカさんのステータスを覗いたという次第です。
ちなみにこの容姿は、神様たちにオモチャにされた結果です。」
「神様?」
「アスカさんは、転生前、神様には会っていないんですか?」
「私は会っていないよ。気が付いたら森の中にいたんだからね。」
そんなこんなで、しばらくは転生した時の事で、話がまた盛り上がっていく。その間、日がどっぷりと暮れてしまい、和気あいあいと夕食を創ったりしながら、会話が進んでいく。
「てことは、私のステータスも分かるんだ。どんな感じなのか教えてほしいな。」
アスカさんに請われた僕は、鑑定眼で視たアスカさんのステータスを、なぜか持っている紙に書き出していった。というか、面倒くさかったので、魔法で鑑定眼で視たままの事柄を紙に印刷する。
「鑑定能力結果複写:対象アスカ」
今さっき創った魔法を唱えると、手元に持っている紙にアスカさんのステータスが印刷されていく。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
【名前】アスカ
【性別】女(男の娘)【年齢】15歳【種族】純人族
【現在の身分】平民【職業】流浪の魔法使い(LV10)(流浪の拳闘士(LV10))
【生年月日】グレコニア歴1,018年12月20日
【転生設定】△▽
【基礎能力値】△▽
《生命力》2,200HP(2,200HP)
《魔力》180,000MP(180MP)
《物理攻撃力》200ATK(200,000ATK)
《頭脳》1,200INT(120INT)
《瞬発力》600AGI(60,000AGI)
《器用度》125,000DEX(125DEX)
【加護・称号・賞罰】△▽
《加護を与えた神》
魔術神・(武術神)
《称号》
異世界転生者・復讐者(協力者)・世界を渡る遭難者・冥界神の呪い
《賞罰》
【魔力属性】△▽
時空間・風・水・火・地
【固有能力】△▽
魔導の極み・(武道の極み)・転換能力
【習得技能】△▽
《生活スキル》
エジャプルス言語知識(LV2)・異世界(地球限定)知識(LV3)
料理(LV2)・サバイバル(LV2)
《魔法スキル》
時空間魔法(LV1)・風魔法(LV2)・水魔法(LV2)・火魔法(LV2)・地魔法(LV2)
《武術スキル》
総合格闘術(LV2)・総合武器格闘術(LV2)
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「・・・・これが、私のステータスなんだ。」
「で、性別が入れ替わった時に、真逆の能力(物理特化OR魔法特化)になるのは、固有能力に『転換能力』があるためだね。
ちなみに、転換能力というギフトは、こんな感じのギフトだね。」
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【固有能力名】転換能力
【発動形態】条件付自動発動型
【解説】
この世に誕生する際、何らかの理由で同じ魂の器の中に、男女の魂が同居してしまった際に、自動で付与されるギフト。この状態が解除されると、このギフトは消滅する。男女の性別がある、すべての生命体に適応される。
個体により異なるが、とある発動条件を満たすと、男女の体が入れ替わってしまう。普段の体は、魔法特化のスキルを持っている方になるが、入れ替わった際は物理特化のスキル構成になる。
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このステータスを書き出した時に、ついでに『転生設定』の部分も書き出して手渡す。
それを見たアスカさんは、大きく目を見開いて僕の方を凝視する。
僕はその視線に答え、こう明言する。
「アスカさんのその体質?は、僕が解除する事ができます。
ただし、副人格である『嵯峨野飛鳥』の方の魂を抜き出して、新たに創った器に入れる必要があります。その器はこれから創るのですが、・・・・これについては、今は置いておきましょう。
ここでアスカさんに質問があります。
この転生設定に書かれた通り、2つの魂を分離するのは、僕の仲間。・・・・つまり、僕とパーティを組む必要があります。これにより、アスカさんは、これから先僕とともに行動する必要が生じてきます。
1つ目は、今まで通り、自由を取って1人?気ままに旅を続けていくのがいいか?
この場合は、今の状態が永遠に続きます。また、時間経過とともに、魂同士が結合され、二度と離れる事ができなくなります。
2つ目は、僕とともに旅を始めるほうがいいか?
この場合だと、これから新たな器を創って、その器に副人格である『嵯峨野飛鳥』を映します。つまり、2人で1人ではなくなるという事ですね。新たに器を創るため、どんな容姿でも製作可能です。もちろん、生殖機能も付ける事も可能です。
どっちがいいですか?
どちらでも僕は構わないですが、あまり時間は残されていないのは確かです。
たぶん、今日を逃すと、時間的に二度と魂の分離はできないでしょう。」
アスカさんは、少し考えたいといってきました。
「もういい時間ですので、今日はこの広場で野営する予定です。
明日の朝にもう一度お聞きします。
それまでに結論を出しておいてください。
とりあえず、野営の準備を一緒にしましょう。」
どちらを選ぶのかは知りませんが、2人にとっては、この世界で最初の試練になる事でしょう。
この日の夜は、僕が地面に穴を掘ってそこで寝る事になりました。まだパーティメンバーではないので、いろいろと出す事はできませんので、僕の野宿にお付き合いします。
「おやすみなさい。」
翌日、2人が出した答えは、『魂の分離』だった。
僕の予想通りの結果となる。
これで、引き籠り期間中、暇に任せて造ったあれらを使える。
「私たちの答えは魂の分離だけど、飛鳥君を入れるための魂の器はあるの?イズモ君?」
「その事だけどね。引き籠り期間中に、いくつか造ってあるんだ。今回は時間もないのでそれらの中から選んでもらおうと思っている。」
そう言いながら僕は、ストレージからとあるものをいくつか取り出して地面に並べた。
僕が地面に並べたのは、大小さまざまな容姿をしている人形だ。
まるで生きているかのような容姿をしているモノから、『僕は機械です』と主張している容姿のモノ、果てはゴーレムまで、『人形』というカテゴリーに入る、あらゆる容姿をしたモノが取り揃えられている。
全体的にみて、女性型の方が多い気がするが・・・・。
生きているかのような容姿をしているモノの顔つきは、どれも中性的になっており、どちらの性別にも対応可能なように造られている。様々な種族に対応するように、オプションでケモノ耳やケモノ尻尾などを取り付けれるようになっている。
実はこの人形は、天空の聖域を維持するために僕が造ったものだ。
今はまだ、天空の聖域は無人だが、浮遊霊となってこの世を彷徨っている魂の中で、同意を得たものを封じ込めて、天空の聖域の維持管理をさせようと思っている。
悪霊になってしまったモノは、いろいろと危険なので除外する予定だ。
だけど、まだ肝心な浮遊霊に出逢っていないため、この計画は頓挫している。
浮遊霊に自己主張する意思があるかどうかは解らないが。
実はこの浮遊霊たちは、このまま放っておくととっても危険な存在になってしまう。
この世界は、自然界に魔素が満ち溢れている。この魔素の大半は、生きた動植物(魔物を含む)が取り込んで、その日の糧として利用されている。それは、死したモノも例外ではないわけで・・・・。
魔物を含めた動物が死亡すると、その肉体と魂が分離する。
死体の方は、仮想をして灰にするのが、暗黙の了承事項として、太古の昔から定着している。それは、権力者たちも例外ではなく、すべての者が死んだときは、火葬されるしきたりとなっている。
もちろん、戦場でも同じ事で、戦闘後の生きている兵士たちの仕事は、敵味方関係なく、目の前にある死体を仮装する事にある。
そうしないとアンデットと呼ばれる死霊魔物になってしまうからだ。死霊魔物の恐ろしいところは、生きているときには自動的でかかっているリミッターがない事だ。つまり、アンデットの元となったモノの潜在能力が、リミッターがかかっていない状態で、生者に襲いかかってくるのだ。
それを防ぐ目的で、死体を焼き払うのである。
自然界でも、このシステムは働いており、死体を掃除してくれる頼もしい存在がスライムたちである。スライムたちは、どこにでもいる存在で、1匹見たら10匹はいるというどこかの黒い悪魔のごとき存在である。死体を処理してくれるという有用な部分のある一方で、その何で溶かしてしまう強酸性が、時に有害になるため、人里近くでは間引き目的で狩られる存在でもある。
では、魂の方はというと。
魂は、冥界神オシリウスの眷属である死神によって冥界に運ばれる。だが、眷属の数が足りないで、すべての魂が運ばれていくわけではない。
神様だって、万能ではないのだ。
それだけでは足りない手を補っているのが、各地に建てられている神殿である。
修道士や修道女の派生職である『退魔術師』やその上位職である『魔祓師』が中心となって、浮遊霊の中でも悪霊となってしまったモノの浄化を行っているのだ。
つまり、神殿内での序列で見れば、最下位に属している修道士や修道女(その派生職も含めて)だが、その仕事内容は日常生活に密着しているモノが多いのも事実である。
死神や神職の手でも回収しきれなかった浮遊霊は、その後は自然界に満ち溢れている魔素によって死霊魔物の最下位である悪霊となり、その後適当なモノに憑依すると、憑依したモノを支配して暴れだす。
そんな理由で、大規模戦闘があった土地などで、死神たちは優先的に魂の回収をしているという。それ以外の土地では、修道士や修道女たちが、日夜頑張って魂の回収をしているわけだ。
ちなみに葬儀とは、亡き人を偲ぶ目的のほか、その魂を強制的に冥界に送り出す目的もあるわけだ。
閑話休題。
今回は、天空の聖域の管理に使用する予定の人形の1つを、アスカさんたちに提供しようというわけだ。
「この人形は、『生体人形』といって、今は動かない人形だけど、核石の中に魂を封じ込める事でまるで生きているかのように動く事ができる。
容姿は、核石の中に入れた魂によって変化するようになっている。その際、魂の情報も一緒に封じ込めるので、習得しているギフトやスキル、基礎能力値の数値もそのままに、動く人形を創り出す事ができる。
まずはこの中から、新しい体を決めて頂戴。」
僕はそう言いって、アスカさんに新たな体を決めてもらった。
その間に、儀式の準備をしておかないとね。
で、2人?が選んだ人形は、幼女体型をして、イヌ(狼)耳と尻尾がある人形だった。
何故、数ある人形の中から、その人形を選んだんだろうか?




