ぷろろーぐ!
溢れ出る創作意欲から生まれてしまった(´・ω・`)二作目。一作目まだ2話ダヨ?
…………よろしくお願いします。末永い目で。
感想とか、貰えると嬉しいです(しかし、作者のメンタルは豆腐未満だった!)
雨がザァザァと降り続き、誰も彼もが憂鬱そうなそんなある日。暗い空の下、新米の軍人、アランはその様子にただ圧倒されていた。
『世界の冬』を生き抜いてきた二人の男による最後の戦い。
洗練されたその動作に一切の迷いは無く。
一瞬の停滞も無く、常に流動する戦況はいっそ一つの芸術のようでもあった。
一人は帝国の危機をその圧倒的な戦術、練度で蹴散らし本人の武勇も名高いラケル=イースター将軍。
そしてもう一人、『ドミニア大戦』『南北ソカル戦争』
や、史上最悪とまで呼ばれた『不滅戦線』を生き抜いてきた将軍の同期、シーサー。
そんな二人が戦っているところを見ることが出来るのだ。
軍人としてこれ以上に嬉しいことは無い、アランはそう思った。
永遠にこの光景を見ていたい………………。
いつしかアランは両手をグッと握りしめ、そのライトブラウンの目を限界まで見開いていた。
しかし、どんなものにも終わりが存在する。
その光景も終わりを告げる時がやってきた。
棍を使い素早い攻撃をテンポよく、突き、薙払い、突き、突きと繰り出されていくシーサーの怒濤の連撃を重たく、扱いづらいはずの大剣でいなしていたラケル将軍。
しかし、年故か限界がやってくる。
徐々に防戦一方になっていったラケル将軍。
その将軍の足が一瞬地面に足を取られ、姿勢を崩す。
互いに互いを高めあってきた男がその隙を見逃すはずも無く。
したたかに棍を利き手の手首に打ち据えられ、大剣を取り落としてしまう。
すぐさま体勢を立て直し、相手からの攻撃を防ぎ、攻勢に出ようとする貪欲さに歴戦の猛者らしさを見たが、前に出ようとした将軍の眉間に突き立てられる石突き。
ラケル将軍は、ゆっくりと両手をあげた。
「まいった。降参だ。」
「ふぅ、これで998回、全て俺の勝ちだな。」
「そうだな……。勝負として成立しなかった二回を入れるとこれで記念すべき1000回目か。何故か私はお前にだけは一度も勝てていないな。…………………最後くらい、花を持たせようとか、そんなことは考えないのかい?」
「ほぅ、では手を抜いてほしかったと、そういうことか?」
「ふふふ。シーサーも人が悪い。冗談だよ、いつだってキミとの全力のぶつけ合いは素晴らしいものだったと、そう思ってる。」
「そうかそうか、まぁ当たり前だなぁ。俺は天才だぞ?どんな武器だろうとお前に負けることは絶対に無い!」
雨が降り続く中、少年の頃に戻ったかのような笑顔を見せる二人に、アランは一種の感動のような、それでいてどこか違う、不思議な感覚を覚えていた。
不意に、シーサーがアランの方を見る。
「なぁ、アランよ。」
「は、ハイッ!な、何用でしょうか、シーサー殿!」
オドオドとするアランを見て、クスリと笑ったかと思うと、シーサーは急にまじめな顔になってアランを直視した。
「俺たちはくたびれた、時代の敗残兵だ。いかに名将と言われても、いかに英雄と讃えられようとも……。最早俺たちの存在は軍にとって癌となりうる。
今日俺が、俺の最後の日にお前を呼んだのはな、なんと言えば良いのだろうな……。
そうだな、俺はお前を見て、ビビっと来たんだよ。
新しい時代を牽引してくれる。そんな気がしたんだ……………。
アラン、俺たちの時代はここまでだ。
後は、頼む。
……………、いつかまた飲みにでも行こうな。じゃあな。」
雨は、いつの間にか止んでいた。
呆然と立ちすくみ、去っていくシーサーを凝視するアランの肩をラケルが叩く。
「今日はね、アラン。シーサーが軍に勤める最後の日だったんだ。私と違って不器用な奴でね。戦いしか能がないから、自分はもう不要だなんて思ってるんだよ。
全く、馬鹿な奴だよね。」
「将軍…………」
「さぁ、帰ろう。こんな所に何時までもいたら風邪を引いてしまうよ。」
彼らがその荒野を去ってから暫くして雲が割れ、その隙間から日差しが少しだけのぞく。
嵐は止んだ。
明日はきっとハレだ。
後書きでお送りする《世界観的な!》
1、大体、四十すぎるとおっさんを少し通り過ぎる。つまり、この世界の平均寿命は六十前半だ!




