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アルマは鈍感だ…


「……うっ、ふっ、えぇ。」

「ううっ…ぐすっ。」


 とんでもないことになった。


 魔物討伐で魔力を使い切って倒れ、昨日ようやく目覚めた私は、アルマに物凄い力で腰に抱きつかれた上、涙と鼻水で洋服を濡らされ、バルは顔を片手で隠しながら泣いているし、カリストは妙に寒くなるような笑顔を浮かべている。


「あ、の、すみませんでした…?」


 とりあえず謝ってみると、


「うっ、ちがうのおおお!!うぇーん!!!」


 アルマが子供みたいに大声でさらに泣く。


 昨日、殿下にアルマ達とマリッサさん達を連れてきてくださいとお願いをして今に至る訳だが、…。到着時間が別になって良かった。


「なんで自分の命を大切にしてくれないのかな、お前は。」


 カリストが一瞬笑顔を崩し、ものすごく低い声でそういうと、背筋が寒くなった。


「うっう。そうだぞ!!もっ、もっと俺たちが頼れる奴だったら良かったんだが、悪かった!!ごめんな、うっ。ぐすっ。」


 バルがそれに乗るが泣きながら話しているので怖さが半減する。

 

 みんな隈が出来ているので心配してくれたのか、寝れていないのだろう、悪いことをしたのかもしれない。


「…あの、反省はしているのですが。」

「ん?」


 カリストの笑顔の相槌が怖いが、私は勇気を出して言った。


「大事な話をすると言うのに、寝ないでどうするんですか!?心配かけた私が言うのはどうかと思いますが、カリストさんだって無理して戦ったんでしょ!?アルマさんもバルさんも疲れが取れてないでしょ!?それに、アルマさんの血液で魔法陣を作るのは非効率的です!馬鹿みたいに傷を作って!!それに、バルさんは手がボロボロじゃないですか!?適度に訓練しろよ!!てか、休めよ!!私なんて3日も寝てたんだからな!?私偉いですよね!?おかしくないですよね!?だって、私は、イッッ…っ!」


 マシンガントークをし始めたが、息を思い切り吸ったら、お腹がキリッと痛み、頭がくらくらした。


「お願いだから、とりあえず横になってくれ。ルシア、無理するな。お前らも、あんまり心配させるな。興奮させるな。」


 近くにいて一部始終を見ていた殿下が介抱してくれたが、興奮させるなと珍獣扱いされたようで異議申し立てしようかと思ったが、口を開いた瞬間、殿下が珍しくカリストのような腹黒い笑みを浮かべたのでやめた。


(キャラ崩壊…。誰だ、この人…。)


「ぐすっ。マウント取るのやめてくれます!?アンタ婚約者いるんでしょ!?うちの子にデレデレしないでくれます!?」


 アルマは殿下に食ってかかるように言う。

 とにかく気に食わない、と言う顔をしている。

 バルはおい、とアルマの言動に少し慌てる。

 殿下はコイツ気づいてないのか、というような目で私を見てくる。


「…。あのですね…。」


 同人誌に自分が使われたと言うだけなのだが、どう説明するべきか、そもそもアルマの前で話すのも恥ずかしいので、説明しようとして口籠る。


「も、もしかして…!!!」


 アルマが嘘、と言うように目を見開く。


(気づいてくれたから…。そうだよね、目の色青いままだしわかるか…。)


「ルシアは存在を秘匿された王女様だったの!?」


 そうくるかっ!と、アルマ以外はみんなで仲良くこけたのであった。



久しぶりの投稿になり、申し訳ないです。

少しずつ投稿していきたいと思います。

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