神とゲーム補正
コンコン。
「クルドさん。ルシアです。入って良いですか?」
アルマとバルに小説のことを聞いた後、少し気になることがあって、クルドにお願いしてみることにした。
「あー、入って良いぞ。」
「失礼します。」
「適当にかけてくれ。」
「はい。」
(おお…。仕事するんだ。)
クルドの部屋は奥の方が寝室で、手前は執務室なのだそうだ。部屋を開けると書類仕事をしているクルドが目に入ってきた。…なかなか新鮮だが、似合っている。
「…やっぱり、お前も転生者だよなぁ。」
「…わかりますか。」
「ああ。転生者同士だとあんまわかんねぇらしいが、何というか、空気感が似てんだよな。」
「…そうなんですよね。おかしくないですか?」
「何がだ?」
「私の前いた世界でも、やっぱり国って1つじゃなくて、いくつもあるんです。でも、みんなおんな国の出身なんですよ。」
「…そうなのか。そりゃ、知らなかったな。だが、お前の元いた国はこの世界の神との関係が密とか、そういうんじゃねぇのか?」
「どの国は、どの神と密とかあるんですか?国も何も、人間が作ったものですよね?あ、でも、ゲーム補正とかであらかじめ決まったことは固定しているのか…。」
「…初代アマリア国王も転生者だったらしいから、国作りには神が関係しているかもしれねぇな。」
なんかまともな大人が神がどうとか言ってるの、ちょっと調子狂うな。違和感が凄い。
「人間の営みに、何故、神が関与するのでしょうか?」
「…知らん。」
ですよねー。
「…歴代の、転生者の伝記とかないですか?」
「あるぞ。わかってる限りだけどな。そこの本棚に色々あっから、好きなの持ってけ。」
「ありがとうございます。」
…てか、この人本読むんだな。
まぁ、転生者については研究したんだろうし…。
でも、税収についての論文とか、そういうのも読んでるんだ。意外だなぁ。脳筋みたいなイメージだからな、見た目。イケメンだけど。
「そういえば、転生者は生まれながらにみんな字が読めるらしいが、お前のもといた国と文字は同じなんだな。」
…そうなんだよな…。
しかも、この世界は、全ての国が日本語だ。
国ごとに言葉が違わない。
「そういえば、ミクラス・マルザスと、バルト・ロセンシアについての情報はありますか?」
マリッサの反応からして、この二人のどちらかはゲーム補正がかかっているんじゃないかと思う。じゃなければ、自分が既に物語から外れられているのに、補正を怖がらないだろう。
「…そうだなぁ。この前の戦争の情報と交換でくれてやろう。」
「本当ですね!ありがとうございます!」




