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守るために 5


ルツキの頼みを受け捕らえたスケール4を開放し影刃青輝を白縛聖壁のバリアの柱で拘束しようとする。

雁字搦めにされるもバリアを張って隙間を作り抜けだそうともがく影刃青輝。


「あのタイプは耐久ペラペラの設計なのになんでこんなに頑丈なのさ、スケール4攻撃耐えて、奥の手まで使わせて、何で動けてるの」

「もう喋ってないけどさっき、体の内側にバリアーで張ってるんじゃって話してたよ。誰だったかな、私も脳が疲れてきた、攻撃受けるときバリアの数減ってるし」


「何それ私もできる? 同タイプだよね」

「知らないよ、アースライトの変換とバリアの発生量じゃない。もう難しいことは考えられない。ルツキがこっちに向かうらしい、私もここまで、続きは全部終わってからね」


「うん、早く終わらせようねクテン」


自由になった輪天暴羅は再び空へと上がろうとする。

上に上がる一直線の行動、細長い体が一番よく見えるようになったそのとき、重聖射光の溜めた一撃が放たれバリアを割り奥の手を使い弱った体を貫く。


『スケール4、輪天暴羅の撃破を確認。アースライトエネルギー量急激な減少を確認!』


無差別な攻撃をまき散らし消滅していく輪天暴羅の撃破と同時に緑色の空は晴れ青い空が戻ってくる。

残った一体を倒すべく護国獣はその場に残るものと向かえ何時に行くものの二班に分かれた。


『残すは妖閃禍呑、移動速度は遅く攻撃も初撃以降ありません。攻撃前に体が膨らみます予備動作を見逃さないようにお願いします』


移動する重装甲車。

護祈の白い衣装に着替えたルツキがペンダント型の変換機を握りしめ無線の報告を聞きながら前線への到着を静かに待っていた。


「あと一体ねぇ」

「ええ、ハクマ君もとらえているしあとは何とかして護国獣化を戻すだけ」


「ルツキちゃん倒すのが楽なのよね? 普通に倒してはダメなの~」

「短期間とはいえ訓練も受けていない護祈でもない人間が護国獣なって、それも能力使って戦闘をする。ユウスイに他国の護祈の代わりの人の実験の様子を聞いた、映像は見せてくれなかったけど。意識が戻らなくなるそうよ」


「乗り物の運転で持ち場を離れさせてごめんなさいメノウ、怪我人の手当てをしていたんでしょう」

「もとよりルツキちゃんのサポートチームなんだから、こっちが優先よ~。それに大きな都市だから私より腕のいい人ばかりですることも少なくなってきてた頃合いだったもの、ちょうどいいタイミングだったわ~」


巨躯との戦闘が行われている前線へと向かう重装甲車の正面から、都市へと向かう兵員輸送車がやってくる。


「ルツキちゃん、ハクマ君を戻す方法はあるの?」

「ええ、おじいさまが変換機を渡してくれた。壊れた変換機の代わりにこれで護国獣の体をアースライトに戻す。それには近寄らないといけないのだけど」


「それで回収できちゃうのなら悪用されたら危ないわよねぇ」

「大丈夫、破損して壊れた変換機から漏れ出たアースライトを吸収するための物。小型化はしてないけど他の国でも使われている技術。むしろ何とかしてあのスケール4に使えないか相談していたくらいよ。接近が困難って理由で無くなっちゃったけど」


「暴れる護国獣に接近するのよねぇ……これって別にルツキちゃんが行く必要はないわねぇ」

「でも救出に人員は裂けないって、言われたしハクマ君が取り押さえられても護祈として私はどうせ前線に行く予定だった。それにそばに寄ればいいだけで触れるほど近くに行く必要はないから」


護国獣たちが並んで戦ったカ所は地面が抉れ深い足跡が多く残っている。

その先には残った護国獣とさらに奥に拘束された影刃青輝の姿。


「これは、また……揺れるわよ~」


道路を外れ荒れ果てた土の上を走りだす。

数十センチから数メートルの深さのある足跡をよけて、ゆっくりジグザグに走る重装甲車。


「見れば見るほど新鮮ね、普段自分の護国獣の姿なんて映像でしか見ないから。そこは左の方、二つ先まで進んで」

「結構形違うように見えるけど~」


「発光器がある個所は普段、鱗が生えているからかしらね。そこで正面の足跡に降りていいわ、そしたら左側の詰めの方から登って」


足跡の無いあるいは浅い箇所を探すためルツキが顔を出して運転席に道を教える。

天窓から体を半分出して待機している護国獣たちに手を振るルツキ。


「ハクマ君を回収したらそのまま都市へ戻って。私は戦ってくるから」

「わかった、けど無茶はしないでねぇ。相手はスケール4なんだから」


柱状のバリアに拘束され身動きの取れないでいる影刃青輝。

抜け出そうとあがきオレンジ色の透明な柱に爪を立て噛みついている。


「100メートルくらいにはなったけどもう少し近寄る~?」

「ええ、もう少しだけそろそろ使っても大丈夫な距離なのかしら?」


手にした変換機の一つを影刃青輝へと向けてかざしてみる。


「起動したわ。これでお姉さまが暴れる影刃青輝を取り押さえていなくて大丈夫になる。ハクマ君も助けられるわ」

「問題はこの後なのよねぇ。カヅキちゃんと一緒だったのなら怪我しているだろうし、木津野状態が深刻なら暴れられても倒れられても運ぶのは危険」


影刃青輝の体が次第に光はじめ、ルツキの持つ変換機がその光を吸収していく。


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