第20話
勝負の結果いずみちゃんが勝った為、偽天王寺と楓ちゃんのデートが決まったのだった。
次の日の朝、当日にお花見の場所取りをに来た人やらお花見を始める人で公園がいっぱいになってきた。
「ふふ、ベストスポットは俺が頂いたぜ。さてと、食べ物用意していずみちゃんと妹さんと小林でも誘いに行くかな」
そう言って何も知らぬ天王寺は場所取りを完了し、お花見の弁当を確保しに商店街へと向かうのだった。
「みんな何をに食うかな~……ん?」
何やら小林がコソコソと誰かの後を付けている。
しかも、よくよく見れば痴女コンビや神代、それにいずみちゃんも居た。
「な、なんだ?何が起きてるんだ?スターか?この街にスターでも来たのか?」
そのさらに後ろから天王寺はみんなが追っている奴を見る。
1人は楓ちゃんだ。
隣には体格の良い男がいる。
「なに!?妹さんの彼氏か!!ん~、ということは将来俺の義弟になるヤツか…いやしかしでかいだけでバカそうな雰囲気だぞ!いかんよ~いかん。この俺が見定めねば!!」
顔を見てやろうと先回りをする。
「いったいどんな面をしてるのか見せてもらおうじゃ………なんか見たことあるな。……いや、アレ俺じゃね?でも、俺はここに居るし……はっ!?まさか偽天王寺!?なぜ?なぜデート?しかも妹さんと?」
混乱してきた。
1日居ないだけで何が起きてんだ。
よく分からないままに尾行を始めるのだった。
「あの~天王寺さん、ごめんなさいお姉ちゃんが無理言っちゃって…」
「大丈夫さテン」
「サテン(喫茶店)?」
「それよりお腹空いたからご飯食べないかテン」
「イカテン(イカ天)?天ぷらが食べたいんですか?こっちに定食屋さんがありますよ天王寺さん」
2人は定食屋に入っていく。
「アノポンコツ、食事機能付いてナイノニ…」
小林はハラハラしながら2人を見ていた。
中に入るとバレるので外で待っていると2人が出てくる。
「次はどこに行きましょうか天王寺さん?」
「オッスオラ天王寺!ワクワクすっぞ!」
「天王寺さん…?」
「ウォーーー、小林の事かーーー!!」
天王寺コピーは電柱を登ってドラミングすると屋根を上を走り去っていった。
「天王寺さーーーん!!」
「アチャーーー…」
「あ、アイツとうとう正体現したわね!捕獲よ!」
「こちらエルナ、今すぐアイツの居場所を掴んで下さい確保します」
「天王寺?」
「天王寺くん?」
小林はにわかにざわつき出した後ろを見るとバタバタと慌ただしく動いていた。
「………ゴメンネ天王寺」
小林はそっと手を合わせたのだった。
「ま、マズい…収集つかんぞコレ…と、とにかくアノ偽物をなんとか確保せねば」
俺は隠れていた電柱をさっとよじ登ると偽天王寺を追いかける。
「くそっ、意外と速いな」
身体能力も似るのだろうかなかなかのパルクールだ。
「偽物に負けてられるか!」
雄叫びを上げるとグングンと距離を縮める。
「久しぶりだが…食らえ天王寺キック!!」
走り込み強烈なドロップキックを偽物に食らわせる。
ドッ。
鈍い音を立て、屋根の上からキリモミ回転しながら公園の林に落ちて行った。
「これでやられてくれれば良いが俺のコピーだしな」
近くの電柱からスルリと降りると偽天王寺が落ちた場所まで走る。
そこにはソフビ人形に戻った偽天王寺が居た。
「ふう、コイツを使うのは流石にマズかったか…
なんとか回収できたし後は小林に返すだけだな」
そう言って林を出ようとした時だった。
「この辺に居るのは分かってるわよ天王寺!」
思わず隠れると、結がスタンガンを持って黒服達と探している。
「探すのよ!」
反対には外国人に指示を出しているエルナが居る。
「………ポチっとな」
ソフビ人形がムクムクと天王寺の姿になる。
「お久し振りテン」
「よし、とにかく誰にも捕まらずに山の中に消えろ!」
「お任せテン!」
そう言って偽天王寺が走り出す。
「居たわよ!!」
「追いなさい!!」
2つのグループが偽天王寺を追う。
「どうしてこうなった……」
見つかるとヤバそうなので林の中で身を縮め遠くを眺めるのだった。




